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Course Caution Motorsports Club
約35年間途切れることなく活動
鈴鹿サーキットの国際レーシングコースを舞台に、ほぼ月イチのペースで走行会を開催している「CCMC(コースコーションモータースポーツクラブ)」。腕に覚えのある経験者向けの走行会はもちろん、年に2回は初心者向けの走行会も開催。ビギナーでも参加しやすい気軽さが支持され、毎回定員を上回る参加者が応募しては、キャンセル待ちが出る賑わいを見せている。
CCMCの歴史は古く、まだ世の中に「走行会」や「スポーツ走行」といった概念がなかった時代に発足。それから約35年もの間、途切れることなく活動が継続されているというから驚きだ。そんなCCMCの発起人であり、現在も代表を務める神谷誠さんに、まずはクラブ発足の経緯について聞いてみた。
「実は当時の鈴鹿は今のように一般のユーザーがコースを占有して走ることができなかったんです。でも、何よりまず私自身が鈴鹿を走ってみたかった(笑)。それで何とか交渉して、まずはサーキット内の交通教育センターで研修を受け、それからコースを占有してのスポーツ走行を許可してもらうという流れを最初に作っていきました。それがCCMC発足のきっかけではありますけど、元を正せば自分が走りたかったと言うのが本音です(笑)」
当時を懐かしむように笑顔で語る神谷さんは、話がクルマや走ることに及ぶと、クルマ好きの少年のように目をキラキラと輝かせる。神谷さん自身が無類の走り好きにして、真のモータースポーツ愛好者だからこそ、1987年からF1の舞台となった鈴鹿の門戸が開かれたのだろう。
取材当日の走行会には45台ほどのエントリーがあり、参加車両のバリエーションも実に様々。空冷/水冷の歴代911やフェラーリ296GTBがいたかと思えば、日産GT-RやトヨタGR86などの国産スポーツカー勢も多数参加。フォーミュラマシンが駆け抜け、K12マーチ軍団が疾走と、見ていて飽きないほどバラエティに富んでいた。
また、参加車両のナンバーを見て回ると、東海地方に限らず関東や関西の地名も意外に多かったのが印象的。朝の9時走行開始と早いスケジュールにも関わらず、幅広い地域から参加者が集まっていた。
「走るのが好きな人がサーキットに集まって、みんなで走って楽しむ。CCMCでやりたいことって、本当にそれだけなんです。あとね、走るのはやっぱり朝イチじゃないと! 朝の新鮮な空気を吸って、思いっきり走って、午後は一生懸命働く。やっぱりジェントルマンドライバーは、そうじゃなきゃ(笑)」
好きなクルマで鈴鹿を思いっきり走ってみたい。そんな人たちが全国津々浦々から集まる場を提供し、初めてで気が引けてしまうという初心者にも、プロの同乗走行を含む手厚いホスピタリティを用意するCCMC。神谷さんの想いと努力は、結果としてモータースポーツ文化の醸成に一役買っていることは間違いない。年間のスケジュールや申し込み方法など、詳細な情報は公式ホームページに網羅されているので、ちょっとでも興味を持った人は、ぜひ一度チェックしてみて欲しい。
REPORT/小林秀雄(Hideo KOBAYASHI)
PHOTO/益田和久(Kazuhisa MASUDA)
MAGAZINE/GENROQ 2024年 5月号
開催日
5月16日(木) 走行9~11時 4月中旬受付開始
6月13日(木) 走行9~11時 5月上旬受付開始
CCMC(コースコーションモータースポーツクラブ)公式ウェブサイト