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VOLKSWAGEN T-ROC
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AUDI Q2
タフ&カジュアルなTロックと高級感とスポーティさが際立つQ2
ディーゼルが追加された「フォルクスワーゲン Tロック」と兄弟車の「アウディ Q2 TDI」を比較する。Tロックのエクステリアは、直線的で力強いフロントフェイスとシャープなLEDヘッドライトが組み合わされ、モダンかつSUVらしいタフな雰囲気も併せ持つ。ルーフカラーのカスタマイズなど、遊び心のあるデザインもTロックの魅力だ。対するQ2は、シングルフレームグリルとLEDヘッドライトからなるアウディならではの精悍なデザインで、都会的で洗練された印象を与える。
Tロックのインテリアは水平基調のダッシュボードデザインとなっており、フォルクスワーゲンらしい高い操作性と実用性が特徴だ。一方のQ2は、よりプレミアムな仕上がりとなっており、アルミやピアノブラックのアクセントが随所に配置されるうえ、S-lineを選べば専用ロゴが入ったスポーツシートが装着される。
両車の内外装にはブランドの仕立てが明確に反映されているといえよう。Tロックがカジュアルな雰囲気であるのに対し、Q2は高級感とスポーティな演出が際立つ。
フォルクスワーゲン Tロック TDI 4MOTION Style
ボディサイズ＝全長4250mm×全幅1825mm×全高1590mm
ホイールベース＝2590mm
車両重量＝1530kg
タイヤサイズ＝215/55R17
アウディ Q2 TDI 35 quattro S-line
ボディサイズ＝全長4205mm×全幅1795mm×全高1520mm
ホイールベース＝2595mm
車両重量＝1540kg
タイヤサイズ=215/55R17
パワートレインは共通だが乗り味には違いが
両車のパワートレインは共通となる。ディーゼルエンジンのスペックや4WDシステムの基本構造はもちろん、トランスミッションも名称こそ違うが同じデュアルクラッチトランスミッション（DCT）であり、ギア比まで同じだ。WLTCモード平均燃費もTロックが17.0km/L、Q2が16.9km/Lでほぼ差はない。
ただ、パワートレインが共通である分、サスペンションセッティングの違いが乗り味に大きな差をもたらすことになりそうだ。
Q2の方が全高が低く、さらにS-Lineは標準モデルよりも車高が10mm低くなるスポーツサスペンションが装着されるため、低重心であり足まわりの剛性感も高い。この特性はワインディングや高速走行時の安定性で有利に働くだろう。
車高があり着座位置も高くなるTロックは、街乗りでの運転視界のよさが大きなアドバンテージになりそうだ。Q2に比べてソフトなサスペンションがもたらす乗り心地のよさもいわずもがなであろう。
フォルクスワーゲン Tロック TDI 4MOTION Style
エンジン形式＝直列4気筒ディーゼルターボエンジン
排気量＝1968cc
最高出力＝150PS/3000〜4200rpm
最大トルク＝360Nm/1600〜2750rpm
トランスミッション＝7速DCT
駆動方式＝AWD
アウディ Q2 TDI 35 quattro S-line
エンジン形式＝直列4気筒ディーゼルターボエンジン
排気量＝1968cc
最高出力＝150PS/3000〜4200rpm
最大トルク＝360Nm/1600〜2750rpm
トランスミッション＝7速DCT
駆動方式＝AWD
実用性のTロックと高級感のQ2 しかし価格は…
同じパワートレインであるにも関わらず、実は車両価格はTロックの方が高い。本来であればフォルクスワーゲングループのプレミアムブランドであるアウディのQ2の方が値段が高くなるはずだが、価格の逆転が起こっている。
しかし、Tロックの価格はディーゼルエンジンを搭載したフォルクスワーゲンのSUVとしてはもっともリーズナブルだ。SUVらしい実用性や悪路走破性を重視しつつ、カジュアルなデザインを求めるユーザーに適したモデルとなるだろう。
内装の質感や装備の充実度が高いのはQ2の方だ。しかも同じディーゼルエンジン+4WDの高い走行性能を備え、使い勝手もTロックと大きな差はない。よりお買い得なのはQ2といえそうだ。
