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The Factory
再開発が決まった工場跡地にポルシェが集結
今回、ザ・ファクトリーが行われたのは、産業革命時代の雰囲気が残る旧ベルギッシュ・アイゼンヴァーレン工場の跡地。イベント施設として再利用された「ロンバスパーク」に、500名ものポルシェ・ファンが集まった。
8回目を迎えたトム・ゲトケ主催のポルシェ・ミーティングの開催地として選ばれたロンバスパークは、すでに再開発が決まっており、産業革命の跡地をそのまま体験できる最後のチャンスとなった。会場には、初期型の356から最新世代の911まで、250台以上のポルシェが揃い、工場跡地に美しく並べられている。
ゲトケのイベントは、その場所と雰囲気からテーマとイベント名を決めてきた。2022年はロンバスパークというユニークな場所とその機械的な雰囲気から、「ザ・ファクトリー」というネーミングに決定したという。
貴重な「911 スポーツ クラシック」も展示
2022年のイベントも、ポルシェを愛する多くの仲間が集い、その親交を温めることになった。会場ではポルシェを中心に作品を発表してきたベルギー出身のフォトグラファー、バート・クイケンスの作品展を実施。参加者のヒストリックカーのよるツアーランや、若い参加者に向けたヒストリックモデルの同乗試乗会も行われている。
参加者から高い人気を集めていたのが、わずか1250台が限定販売された最新の「911 スポーツ クラシック」。また、250台のみが製造されたタイプ997ベースの「911 スポーツ クラシック」にも、大きな人だかりができていた。
会場では、2021年にポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーが新たに立ち上げた、世界にたった1台のポルシェを作ることができる「ソンダーバーシュ(Sonderwunsch:スペシャルリクエスト)」もブースを展開。実車こそ展示されなかったものの、ワンオフモデルの製作過程が映像などで紹介されている。
イベントの最後を飾った短編ムービーの上映会
毎回恒例となっている、雑誌『ORIGINALE』最新号(8号)の先行試読会も実施。パーツカタログも掲載されているクラシックカー専門誌のドイツ語版が初公開され、500部が来場者に先行販売されている。また、希望者には2種類のイベントスタンプも押された。
当日は、ベンスベルグのポルシェセンターにおいて行われる、最新の911 GTS車両による「ドライビングエクスペリエンス」の先行予約受付も実施。イベントのフィナーレとして、短編ムービーの『Streetart.Motorsport.Revival』が上映され、ポルシェ・ファンの祭典は幕を下ろした。このようにポルシェを愛する者達が集うイベントは世界各地で行われており、世界はすでにポストコロナの時代に突入していると言えそうだ。