かつてのZ8を彷彿させる「SVE オレサ クーペ」直6モデルが追加

最新BMW Z4ベースのZ8?「SVE オレサ クーペ」とは何者か?

BMW Z4をベースに、1999年にデビューしたZ8のエッセンスを加えてた「SVE S54 オレサ クーペ」。
BMW Z4をベースに、1999年にデビューしたZ8のエッセンスを加えてた「SVE S54 オレサ クーペ」。
テネシー州を拠点にBMWモデルのレストアとモディファイを行う「スミット・ビークル・エンジニアリング(SVE)」は、BMW製3.4リッター直列6気筒自然吸気エンジンを搭載する魅力的なクーペ「S54 オレサ クーペ」を公開した。

SVE S54 Oletha Coupe

兄弟が夢見たBMWの原点を具現

MW Z4をベースに、1999年にデビューしたZ8のエッセンスを加えてた「SVE S54 オレサ クーペ」。
現行BMWの技術力や製造技術をベースに、スミット兄弟が最も美しいと考える「Z8」のエッセンスを追加したのが「オレサ クーペ」クーペだ。

スミット・ビークル・エンジニアリング(Smit Vehicle Engineering)は、カリフォルニア出身の兄弟、ケイスとウィレム・スミットによって設立された。彼らはコンパクトなBMW Z4をベースに、Z8のスタイリングを融合させたエレガントなクーペ「オレサ」シリーズを開発。彼らが作り出すモデルはドイツの高い技術力をベースに、アメリカらしいクリエイティビティが組み合わされている。

2021年、まずBMW製4.4リッターV型8気筒エンジンを搭載した「S65 オレサ クーペ」を投入。今回、より扱いやすい3.4リッター直列6気筒仕様の「S54 オレサ クーペ」を開発した。オレサ・クーペの原点はケイスと弟ウィレムが幼い頃に抱いたBMWへの夢がベースにあると、ケイス・スミットは説明する。

「最新のエンジニアリング、現代の高度な製造技術によって作り出された車両に、過去の名車のエッセンスを組み合わせることで、エレガントでありながら、非常に刺激的な1台を作り出せると私たちは信じています」

モータースポーツの血統を持つ直6ユニット

待望のストレート6モデルとして追加された「S54」には、最高出力405psを発揮する3.4リッター直列6気筒自然吸気エンジンが搭載される。
待望のストレート6モデルとして追加された「S54」には、最高出力405psを発揮する3.4リッター直列6気筒自然吸気エンジンが搭載される。

スミット兄弟は、ゼネラレルエレクトリックやジンガー・ビークルデザイン、サンディエゴ・コンポジットなど、ハイテク企業での経験を活かし、2019年にスミット・ビークル・エンジニアリング(SVE)を設立。2022年に南カリフォルニアからテネシー州ナッシュビル郊外にヘッドクォーターを移設し、6000平方フィートもの新たな製造施設を稼働させた。

ナッシュビルの製造施設では、2022年夏からレストア、修復、アッセンブリ作業が開始されている。今回、ラインナップに「S54」が加わったことで、オレサ クーペは、BMWモータースポーツが開発した最高級の自然吸気ユニット2種類から選択できることになった。

2021年のモントレー・カーウィークにおいて初公開された「S65」は、最高出力456psを発揮する4.4リッターV型8気筒ガソリンエンジンを搭載。一方、今回追加された「S54」には、最高出力405psの3.4リッター直列6気筒自然吸気エンジンが採用された。どちらのパワーユニットも、BMWのエンジンを知り尽くしたSVEによって、徹底的なチューニングが施されている。

バルジのないスマートなボンネット

MW Z4をベースに、1999年にデビューしたZ8のエッセンスを加えてた「SVE S54 オレサ クーペ」。
昨年デビューした「S65」は、巨大なV8エンジンを搭載するため、ボンネットに大型バルジが設けられていたが、直6モデルの「S54」はフラットなボンネットが採用されている。

「S65」と「S54」は多くの共通点を持つが、あえて異なる雰囲気のディテールが採用された。オードレン・ニューポート・コンクール&モーターウィークで公開された「S54」は、BMWを象徴する直6エンジンが搭載されたことで、レーシングカーを思わせる猛々しいエンジンサウンドを手にした。

3.4リッター直列6気筒自然吸気エンジンには、カーボンファイバー製インテークマニホールド、6連スロットルボディ、ソリッドロッカーアーム式バルブトレインが採用され、8000rpmまで切れ目のないレーシーなエキゾーストノートを楽しむことができる。

ギヤボックスは「S65」と同様に6速MTを選択。乾燥重量で1360kgに抑えられており、「S65」から約45kgも軽量化された。50:50の重量配分、高い剛性を誇るシャシー、特注のカーボンファイバー製ボディは「S65」と共通だが、V8モデルと直6モデルでは異なるデザインのボンネットが採用されている。

2018年にデビューした現行型Z4は、高いパフォーマンスと充実の装備により、ドイツ市場において高い人気を維持している。

輸入2シーターオープンスポーツの最右翼「BMW Z4」が2023年モデルで新色を追加し標準装備が大幅に充実

BMWはオープントップ2シータースポーツ「Z4」の2023年モデルを発表した。エクステリアカ…

キーワードで検索する

著者プロフィール

GENROQweb編集部 近影

GENROQweb編集部