最新EV「アエラ SUV」が革新的なインテリアを公開

「映画見る? 仕事する?」大型ディスプレイを備えたイタリアンEV「アエラ SUV」の驚くべき室内

4枚のバタフライドアを開けると、「アエラ SUV」のフロントシートには巨大なHMIディスプレイが広がる。
4枚のバタフライドアを開けた「アエラ SUV」。フロントシートには巨大なHMIディスプレイが広がる。
イタリア・ミラノを拠点とするスタートアップ企業「アエラ(AEHRA)」は、同社初の量産モデル「SUV」のインテリアを初公開した。3000mmという超ロングホイールベースを持つアエラ SUVは、クラス最大級の居住空間を実現。快適性、テクノロジー、マテリアル、使い勝手など、EVの世界に新たなスタンダードを打ち立てると、同社は説明している。

AEHRA SUV

超ロングホイールベースによる革新的な室内

イタリア・ミラノを拠点とするアエラ初の市販EVモデル「SUV」のインテリア。
アエラ SUVは、エンジンの存在しないBEVだからこそ実現した、超ロングホイールベース&ショートオーバーハング・レイアウトを採用。これにより、ボディ幅いっぱいに広がるHMIスクリーンを含めた、革新的なインテリアが実現した。

ハジム・ナダ(Hazim Nada)によりイタリア・ミラノに設立されたアエラは、EVプラットフォームの可能性を最大限に引き出すという大胆な戦略を掲げ、初の量産モデルとなる「SUV」に、アバンギャルドなエクステリアデザインだけでなく、革新的なインテリアコンセプトも導入した。極めて短いオーバーハング、ロングホイールベース、完全なフルフラットフロアにより、これまでの自動車では考えられなかったユニークな室内環境を実現している。

アエラ SUVのキャビンで最も革新的な特徴のひとつが、フルダッシュボードに広がるHMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)スクリーンだろう。この超大型タッチスクリーンではドライブ中の操作に加えて、独立した室内空間用大型ディスプレイとして、様々な場面での使用にも対応する。

「ドライブモード」では、スクリーンは低い位置に配置。スピード、航続距離、ヒーターやベンチレーションの設定、ナビゲーションの指示など、ドライバーが必要とするすべての情報が表示される。画面の外側のふたつのエリアはバーチャル・バックミラーとして機能し、車両の両側に装着されたサイドカメラからの高画質映像を映し出す。

駐車時にはフルスクーリンとして活用可能

イタリア・ミラノを拠点とするアエラ初の市販EVモデル「SUV」のインテリア。
駐車時、HMIスクリーンは上方に拡大。これまでの自動車ではあり得なかった大型スクリーンを使って、映画などを楽しむことができる。また、アエラとしてはオフィスとしての活用も考えている。

駐車時にはスクリーンを上方に拡大することで、アエラ SUVをホームシアターやオフィスとして利用することもできる。

従来の車両では、フロントシート用スクリーンがパッセンジャーから近すぎたため、ワイドディスプレイとして柔軟に活用することができなかった。しかし、アエラ SUVの特徴である超ロングホイールベースにより、ディスプレイまでの距離を取ることが可能になった。

アエラは、この画期的なHMIスクリーンの特許を申請しており、車内空間の新たな活用方法として、スタンダードな存在びなる可能性もあると考えている。チーフデザインオフィサーを務めるフィリッポ・ペリーニは、アエラ SUVのインテリアについて次のように説明する。

「最初のモデルである『SUV』と2023年初めに発表予定の『サルーン』は、カスタマーの多忙なライフスタイルに対応するために、真のデジタル時代に相応しい製品として設計・開発されました。スクリーンを完全に広げれば、乗員はリラックスして映画を楽しむことができます。クルマの充電中などにでも、映画を楽しむことができるでしょう」

「また、仕事をする人にとっては、このスクリーンと広い車内が、テレビ会議への参加も可能なプライベートオフィスとなります。スマートフォンやノートパソコンとにらめっこする代わりに、座っているだけで通話中の参加者全員を完璧な高解像度で見ることができますし、クリアで完璧な音質で話を聞くことができるのです」

2025年から市販仕様の生産をスタート予定

イタリア・ミラノを拠点とするアエラ初の市販EVモデル「SUV」のエクステリア。
2023年4月には2番目のモデルとなる「アエラ サルーン」を発表。SUVとサルーンは、2025年から市販仕様の生産開始を予定している。

ハンドステッチ仕上げのレザーダッシュボードのセンター部には、小型の長方形タッチスクリーンを配置。ドライバーズシートとパッセンジャーシート間に設置され、こちらからもナビゲーション、ヒーター、ベンチレーション、エンターテインメントなど、車両に搭載された多くの機能を簡単に操作することができる。

ステアリングホイールには「AEHRA」のロゴが入ったヨーク型を採用した。イタリア国旗を象ったバッジは、アエラがイタリア初のピュアEVブランドであることをアピール。ステアリングホイール上部には小型デジタルストリップが配されており、ここには走行中のドライバーに向けて重要なインフォメーションが表示される。

ヨーク型ステアリングホイールは、レーシングカーのような雰囲気を醸し出すと同時に、アエラの共同創業者でありCEOを務める、ハジム・ナダの航空業界への強い情熱を表現。創業者兼COOのサンドロ・アンドレオッティもまた空を愛するパイロットであり、ふたりはアエラに先立ち、ミラノにヨーロッパ最大の屋内垂直型風洞「エアログラビティ(Aero Gravity)」を設立している。

アエラは、2022年10月にこのエレガントな「SUV」を発表、2023年4月には2番目のモデルとなる「サルーン」をワールドプレミアする。どちらのモデルも北米、欧州、中国、湾岸諸国などで販売され、デリバリーは2025年後半から開始される予定となっている。

ミラノを拠点とするスタートアップ企業「アエラ」が、同社初の電動クロスオーバー「SUV」を発表した。

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