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軽量モデルであることは維持
今年50周年を迎えるレイズ。その看板商品と言えるのが、1996年に登場し、大ヒット作となった超軽量鍛造ホイール「TE37」だ。2021年には3世代目となる「TE37 SAGA S-plus」へと進化したが、もうひとつ見逃せないのが「CE28」である。TE37以上の軽量志向ホイールで、従来以上に軽量を追求した「CE28 N-plus」が発表された。
そのコンセプトは「正面デザインを変更しない」「軽量モデルであることは継続」「強度基準を維持」「ノーマルリム形状へ変更」。これまで追い求めた軽量コンセプトはそのままに、高出力化、大型化、重量増、といった現代の新型車が抱える課題に即したスペックが与えられた。
単体での重量はわずかに増加しているが、それでも改良が施されてアップした剛性によって、ハンドリングの正確性が高まる恩恵もあるという。それらを体感させる場として、富士スピードウェイのショートサーキットが用意された。
低扁平になったような
事前に富士スピードウェイで行われた発表会、試乗会にはゲストドライバーとしてレーシングドライバーの山野哲也氏と井入宏之氏が招かれており、早速その印象を語ってくれた。山野氏は全日本ジムカーナ選手権でも長きに渡りレイズホイールを使用しており、その結果として22度もの全日本ジムカーナ制覇という偉業を成し遂げている。
RZ34型日産フェアレディZに試乗した山野氏は「安定感が上がった」と大絶賛。平たくいうと「タイヤの幅が拡がった印象」で、TE37 SAGA S-plusと比べると、アンダーステアやオーバーステアといった挙動が出にくく、他にも「低扁平になったような」ダイレクト感が印象的だったという。さらに、これはレーシングドライバーが繊細に感じ取るレベルではなく、サーキットなどの追い込んだ状況では一般のドライバーでも感じ取れると語った。
レイズのホイールは自動車メーカーの純正パーツにも採用され、実際、まもなく北米で登場するというZ NISMOにもレイズが装着されるという。レイズはスポーツパーツメーカーとしての確固たる地位を着々と固めつつあるのだ。