チェコ・ソコロフの「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター」が正式オープン

レベル4自動運転の実用化に向けた施設「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター」が開業

600ヘクタールの広大な敷地面積を持つ「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター」。
チェコ共和国のソコロフに、BMW初の中欧を拠点とするテスト施設「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター」が正式オープンを果たした。
BMWグループは、チェコ共和国のソコロフ(Sokolov)に建設した新たなテスト施設「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター(BMW Group Future Mobility Development Centre:FMDC)」を、正式オープンした。約600ヘクタールというBMW最大のテスト施設では、自動運転などに関する試験・開発が行われる。

地元要人を招いてオープニングセレモニーを実施

カルロヴィ・ヴァリ州の鉱山採掘跡地を再利用し、建設された「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター」。地元の要人が参加し、正式オープニングセレモニーが行われた。
カルロヴィ・ヴァリ州の鉱山採掘跡地を再利用し、建設された「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター」。地元の要人が参加し、正式オープニングセレモニーが行われた。

チェコ共和国のソコロフ、カルロヴィ・ヴァリ州に建設された「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター」は、ミュンヘンのBMWグループの研究開発センターから、クルマで約2時間半という距離に立地。2023年7月に正式オープンを果たした。

チェコ共和国のペトル・オチュコ産業貿易副大臣、カルロヴィ・ヴァリ州のペトル・クルハネク知事、BMWグループからは人材・不動産担当取締役のイルカ・ホーツマイヤー、開発担当取締役のフランク・ウェーバーが参加し、オープニングセレモニーが実施された。

中央ヨーロッパ初の開発拠点として、BMWグループはFMDCに3億ユーロを投資。FMDCを拠点に、BMWグループの次世代車両に搭載される自動運転技術の開発・テストが行われる。

自動運転技術に欠かせない実走テストが可能に

600ヘクタールの広大な敷地面積を持つ「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター」。
BMWグループは、レベル4の自動運転・自動駐車を実用化するため、バーチャル・シミュレーションと、FMDCでの実走テストを組み合わせることになる。

FMDCは、かつての鉱山採掘場を再開発し、100名以上の新規雇用を地元にもたらした。周囲の複雑な地形は、高度な自動運転&駐車の開発に最適な環境を提供。バーチャル・シミュレーションと実車でのテストを組み合わせることで、BMWグループは高い安全要求を満たしたレベル4の自動運転車両の実現が可能になる。

FMDCで使用される電力と充電インフラには、100%再生可能エネルギーによるグリーン電力を使用。また、敷地内には革新的な水管理システムも設置されており、雨水を計画的に集めることで、テストトラックの灌漑に活用している。また、建設段階では、地域の生物多様性の保護と促進も考慮された。

BMWグループの開発担当取締役を務めるフランク・ウェーバーは、FMDCのオープニングイベントにおいて次のようにコメントした。

「新たにオープンした『BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター』は、レベル4までの自動運転と自動駐車技術のテストのために建設されました。非常に厳しい実走テストにも対応する、他に類を見ないテスト・サイトです。600ヘクタールという広大な敷地は、最大限の柔軟性と驚異的な効率性をもって、ありとあらゆる走行条件でのテストが可能となっています」 

「市街地、田園地帯、高速道路、そして自動駐車用の広大なパーキングスペースを備えています。そして、特に素晴らしいのは、テスト車両を停止することなく、次々と走らせることができる点にあります。これにより、現実に沿った環境下において、信頼性が高く、顧客志向のテストをこなすことができるでしょう」

自動運転技術やドライバーアシスタンスの開発・試験施設としてチェコに建設された「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター」。

自動運転や電動化の開発促進に向け、BMWがチェコ・ソコロフに新たなテスト施設「BMWグループ・フューチャー・モビリティ・センター」をオープン

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