目次
Bentley Blower Jnr
オリジナルのブロワーを完璧に再現
ベントレーのヘリテージコレクションに収蔵されている、1929年製「4½リッター ブロワー」2号車(シャシーナンバー「HB 3403」)は、4½リッター直列4気筒スーパーチャージャーエンジンを搭載し、ティム・バーキン卿自身が1930年のル・マン24時間レースで使用した車両。
今回、リトルカー・カンパニーは、この4½リッター ブロワーを85%スケールに縮小した「ベントレー ブロワー ジュニア」を開発した。リトルカー・カンパニーが開発してきた電動ミニカーとしては初めて、公道走行可能な車両として販売される。
さらに、ベントレー ブロワー ジュニアの最初の99台は「ファースト・エディション」として販売されることも決まった。この限定仕様はボンネット、ドアシルプレート、ダッシュボードに配置された「First Edition」専用バッジに加え、「1 of 99」シリアルナンバー入り専用プレートを装着。ボディカラーはブロワー・グリーンで仕上げられ、ボディ両サイドにはオリジナルと同様にユニオンジャックのフラッグがハンドペイントで入る。
最高速度72km/h、航続距離100km以上
全長3.7m、全幅1.5mというボディサイズを持つベントレー ブロワー ジュニアは、すべての車両がハンドメイドで製作される。オリジナル車両を完璧に再現した美しいフォルムに、最高出力15kW(20PS)の電気モーターを含む48V電動パワートレインを搭載。英国とEUにおいては最高速度45mph(72km/h)で、公道を走行することができる。航続距離は大人2名が乗車し、約65マイル(約104km)が確保された。
シャシーは当時と同じ、ペイント・スチール製。足まわりはリーフスプリングとスケールダウンされたフリクション・ダンパーが採用され、快適な乗り心地を実現した。電気モーターはリヤアクスルに搭載され、バッテリーと電子機器は、すべてボディ下部のアンダートレイに収められている。
2分割式ボディパネルを採用し、リヤは当時のアッシュフレームではなく、より剛性に優れたカーボンファイバー製に変更。オリジナル同様、含浸ガラス・ファブリックで覆われている。冷却ルーバーを備えたアルミニウム製ボンネットは、伝統的な技法を用いてハンドメイドで製造。美しいレザーのバックル付きボンネット・ストラップで固定された。
オリジナルの雰囲気を蘇らせたコクピット
2名乗車が可能なコクピットは、1+1レイアウトを採用。調整可能なドライビングポジション機能を備えたドライバーズシートはセンターに配置され、パッセンジャーはタンデム式リヤシートに座る。リヤセクションに装着される特注のウィークエンド・バッグも、オプションとして用意された。
アルミニウム製ダッシュボードは、オリジナルのデザインを踏襲。ベースモデルの燃圧ポンプレバーはドライブモード・セレクターとして再利用され、「コンフォート(2kW)」「ベントレー(8kW)」「スポーツ(15kW)」の3段階からモーター出力を選択できる。
前進/後退/ニュートラルは、オリジナルの「イグニッション・アドバンス・コントロール」を模した専用レバーで選択。ヘッドライトやインジケーター用スイッチ類は、当時のフォルムと素材感を再現しており、バッテリー充電計はオリジナルの電流計を流用している。
スマートフォン用のUSB充電ポート、ガーミン製衛星ナビゲーションのディスプレイ、リバースカメラを兼ねたデュアル・ファンクション・ディスプレイなど、現代的な装備は目立たないように配置された。