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Aston Martin DB5 Junior No Time To Die Edition
007シリーズ最新作が間もなく公開!
コロナ禍による数度の公開延期を経て、いよいよ2021年10月1日に公開が決まった007シリーズ最新作、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。ダニエル・クレイグにとって最後のボンド映画となる今作は、まさしく集大成と呼べる内容になっているといい、4台ものボンドカーが“出演”することも話題になっている。
そのうちの1台は、1964年公開の映画『007 ゴールドフィンガー』に初登場し、「世界一有名なクルマ」となったアストンマーティン DB5。ボンドカーのアイコンともいえるDB5はこれまで8作品に登場。そして、最新ボンド映画でも再び激しいカーアクションを繰り広げることになる。
邦貨約1360万円のミニチュアボンドカー
今回リトルカーカンパニーはアストンマーティン、ジェームズ・ボンド映画の制作会社EON Productions(イーオン・プロダクショズ)とともに“ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様”のミニチュアボンドカーを製作。125台限定の特別モデルとして9万ポンド(約1360万円)で発売した。
3分の2スケールの電動ミニカーは、「シルバーバーチ」と呼ぶボディカラーやスミス製の計器類など、ボンドカーのディテールを忠実に再現。さらに、シリアルナンバーの刻印はもちろん、特別モデルに相応しい高性能仕様としている。
大人も乗れるコンバーチブル仕様
今作の製作にあたり、リトル カーカンパニーとアストンマーティン、イーオンプロダクションズの3社は開発に多くの時間を費やしたという。まずは正確な造形のためにオリジナルのDB5を3Dスキャン。ダッシュボードや各操作系など、ひとつひとつの要素を忠実に再現する一方で、現代的な電動ミニカーに必要な機能も巧く取り込んでいる。たとえば、クラシカルな燃料計はバッテリーメーターとして、油温計はモーター温度のモニターとして活用している。
ただし、作中のボンドカーとの決定的な違いがひとつだけある。この電動ミニカーはルーフのないコンバーチブル仕様なのだ。これは、大人と子どもで一緒に乗車して欲しい、というリトルカーカンパニー側の配慮。ボンド映画を愛する様々な世代の人達に、ドライブする楽しさを共有して欲しいと考えたのだそう。ちなみに、乗り降りをしやすくするため、ステアリングホイールは脱着式となっている。
ブレーキはブレンボ、サスはビルシュタイン
パワートレインには容量1.8kWhのバッテリーを4基採用し、航続距離は最長80マイル(約128km)。最高出力は16kW(21.5bhp)で、最高速度はおよそ45mph(約72km/h)に達するという。その力強いパワーに合わせてシャシーも高性能に。回生ブレーキに加えてブレンボ製ディスクブレーキも装備するうえ、サスペンションにはビルシュタイン製ダンパーを搭載している。
ボンドカーを象徴する数々のガジェット類も正確に再現するべく、特殊効果スーパーバイザーとして15作品ものボンド映画に携わったクリス・コーボールドも製作に参画している。コーボールド氏曰く、「DB5 ジュニア(2020年夏に発売した今回の電動ミニカーのベース)の実物を見たとき、フルサイズの実車とほとんど一緒じゃないかと驚きました。本当に見事でした。まさしくエンジニアリングの妙技といえるでしょう」
煙幕装置などボンドカーならではのガジェットも
ガジェット類は、助手席側ドアに隠されたスイッチパネルで操作する。ボタンひとつでヘッドランプからガトリング砲が現れたり、煙幕噴出装置が稼働するなど、“Q”が作ってくれた数々の装備類がそのまま搭載されている。ちなみに、今作にはモダンなデジタル式のナンバープレートを搭載しているが、この操作もこのスイッチパネルで行うことができるそうだ。
こちらのクルマ、残念ながら公道を走ることはできないが、おそらく完売は必至。125台の販売はすでにスタートしており、先着順(要手付金)で注文を受け付けている。
【関連リンク】
・The Little Car Company アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様特設サイト(英語)