3分の2スケールの最新ボンドカーは邦貨約1360万円

2/3スケールの『ノー・タイム・トゥ・ダイ』仕様ボンドカー発売! ギミック満載の電動ミニカー

アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様のフロントビュー
アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様のフロントビュー。
英国で超本格派のミニチュアカー製作を手掛けるリトルカーカンパニー(Little Car Company)が、アストンマーティン DB5のボンドカー仕様を3分の2スケールにした電動ミニカーを発売した。007シリーズ最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に登場するボンドカーを再現したもので、125台の限定販売。価格は9万ポンド(税抜き。邦貨約1360万円)となっている。

Aston Martin DB5 Junior No Time To Die Edition

007シリーズ最新作が間もなく公開!

アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様の正面ビュー
アストンマーティン DB5を2/3スケールで電動ミニカーにした「DB5 ジュニア」に、特別仕様の『ノー・タイム・トゥ・ダイ』仕様が登場。125台限定の販売で、価格は邦貨約1360万円。

コロナ禍による数度の公開延期を経て、いよいよ2021年10月1日に公開が決まった007シリーズ最新作、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。ダニエル・クレイグにとって最後のボンド映画となる今作は、まさしく集大成と呼べる内容になっているといい、4台ものボンドカーが“出演”することも話題になっている。

そのうちの1台は、1964年公開の映画『007 ゴールドフィンガー』に初登場し、「世界一有名なクルマ」となったアストンマーティン DB5。ボンドカーのアイコンともいえるDB5はこれまで8作品に登場。そして、最新ボンド映画でも再び激しいカーアクションを繰り広げることになる。

邦貨約1360万円のミニチュアボンドカー

アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様のメーター
アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様は、スミスの計器類など、ひとつひとつの要素を忠実に再現している。

今回リトルカーカンパニーはアストンマーティン、ジェームズ・ボンド映画の制作会社EON Productions(イーオン・プロダクショズ)とともに“ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様”のミニチュアボンドカーを製作。125台限定の特別モデルとして9万ポンド(約1360万円)で発売した。

3分の2スケールの電動ミニカーは、「シルバーバーチ」と呼ぶボディカラーやスミス製の計器類など、ボンドカーのディテールを忠実に再現。さらに、シリアルナンバーの刻印はもちろん、特別モデルに相応しい高性能仕様としている。

大人も乗れるコンバーチブル仕様

アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様のフロントセクション
アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様は、ボンドカーならではのガジェット類も搭載。

今作の製作にあたり、リトル カーカンパニーとアストンマーティン、イーオンプロダクションズの3社は開発に多くの時間を費やしたという。まずは正確な造形のためにオリジナルのDB5を3Dスキャン。ダッシュボードや各操作系など、ひとつひとつの要素を忠実に再現する一方で、現代的な電動ミニカーに必要な機能も巧く取り込んでいる。たとえば、クラシカルな燃料計はバッテリーメーターとして、油温計はモーター温度のモニターとして活用している。

ただし、作中のボンドカーとの決定的な違いがひとつだけある。この電動ミニカーはルーフのないコンバーチブル仕様なのだ。これは、大人と子どもで一緒に乗車して欲しい、というリトルカーカンパニー側の配慮。ボンド映画を愛する様々な世代の人達に、ドライブする楽しさを共有して欲しいと考えたのだそう。ちなみに、乗り降りをしやすくするため、ステアリングホイールは脱着式となっている。

ブレーキはブレンボ、サスはビルシュタイン

アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様のスイッチパネル
アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様の助手席側ドアには、ガジェット類を操作するスイッチパネルが隠されている。

パワートレインには容量1.8kWhのバッテリーを4基採用し、航続距離は最長80マイル(約128km)。最高出力は16kW(21.5bhp)で、最高速度はおよそ45mph(約72km/h)に達するという。その力強いパワーに合わせてシャシーも高性能に。回生ブレーキに加えてブレンボ製ディスクブレーキも装備するうえ、サスペンションにはビルシュタイン製ダンパーを搭載している。

ボンドカーを象徴する数々のガジェット類も正確に再現するべく、特殊効果スーパーバイザーとして15作品ものボンド映画に携わったクリス・コーボールドも製作に参画している。コーボールド氏曰く、「DB5 ジュニア(2020年夏に発売した今回の電動ミニカーのベース)の実物を見たとき、フルサイズの実車とほとんど一緒じゃないかと驚きました。本当に見事でした。まさしくエンジニアリングの妙技といえるでしょう」

煙幕装置などボンドカーならではのガジェットも

アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様のリヤセクション
アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様は、くるくるとナンバーが入れ替わるデジタルナンバープレートを採用している。

ガジェット類は、助手席側ドアに隠されたスイッチパネルで操作する。ボタンひとつでヘッドランプからガトリング砲が現れたり、煙幕噴出装置が稼働するなど、“Q”が作ってくれた数々の装備類がそのまま搭載されている。ちなみに、今作にはモダンなデジタル式のナンバープレートを搭載しているが、この操作もこのスイッチパネルで行うことができるそうだ。

こちらのクルマ、残念ながら公道を走ることはできないが、おそらく完売は必至。125台の販売はすでにスタートしており、先着順(要手付金)で注文を受け付けている。

【関連リンク】
The Little Car Company アストンマーティン DB5 ジュニア ノー・タイム・トゥ・ダイ仕様特設サイト(英語)

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著者プロフィール

三代やよい 近影

三代やよい

東京生まれ。青山学院女子短期大学英米文学科卒業後、自動車メーカー広報部勤務。編集プロダクション…