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Ford Mustang Mach-E Rally
最高出力486PSを発揮する電動パワートレイン
世界ラリー選手権(WRC)を戦うラリーカーを思わせるアピアランスを持つ「マスタング マッハ-E ラリー」が登場した。フォードのフル電動クロスオーバー「マスタング マッハE」をベースに、フォードのモータースポーツ部門「フォード・パフォーマンス」が様々なアップデートを施した。
搭載するデュアルモーターパワートレインは、最高出力486PS、最大トルク880Nmを発揮。20mmの車高アップを果たした専用チューニング・サスペンション、385mm径フロント・ブレーキローター、レッドペイントされたブレンボ製キャリパーなども装備したオフロード仕様だ。
マスタング マッハ-E ラリーには、91kWh容量のリチウムイオンバッテリーが搭載されており、航続距離は約250マイル(402km:EPA基準)を確保。DC急速充電器を使うことで、約36分ほどで10%から80%まで充電することが可能だ。
マスタング マッハE担当チーフエンジニアを務めるドナ・ディクソンは、ラリー仕様の投入に喜びを隠さない。
「1年前の段階では、マスタング マッハ-E ラリーは単なるアイデアにすぎませんでした。現在、皆さんがご覧頂いているエキサイティングなEVは、私たち電動モデル開発チームの情熱と創造性の証だと言えるでしょう」
「私たちは、マスタング マッハEについて、常にパフォーマンスの新しい領域を探し続けてきました。ラリー用にチューンされたサスペンション、デュアルモーター電動パワートレイン、そしてアグレッシブなスタイリングの組み合わせにより、マスタング マッハ-Eラリーは、お客様を興奮させる一味違ったパフォーマンスモデルとなっています」
ラリーカーを思わせる専用ディテール
マスタング マッハ-E ラリーは、エスコート、フォーカス、現在WRCに投入されているプーマなど、フォード製ラリーマシンの歴史からインスパイアされたディテールを採用。フォーカス RSをイメージした、フロントスプリッターとリヤスポイラー、アッパー&ロワ・ボディモールのコントラストカラー、ブラックペイントされたスチールルーフ、ラリーカーを思わせるビルトイン式フォグランプを装着する。
ボディカラーは「グラバーブルー」「シャドーブラック」「エラプショングリーン」「グラバーイエロー」に加えて、オプションで「スターホワイト」と「グレイシャーグレー」を用意。足元には、グロスホワイトの19インチ・ラリースタイル・アロイホイールを履き、オフロードでの高いグリップレベルが確保されたミシュラン・クロスクライメート 2(235/55 R19)が組み合わせられた。
オフロード走行時に跳ね上げられる砂利からフロアを保護すべく、フロントとリヤにモーター保護シールドを装着。ボディ塗装を守るためのドアとフェンダーアーチに保護フィルム、タイヤからの跳ね上げを軽減するスタイリッシュなマッドフラップ(ディーラーオプション)も用意された。さらに、オフロード走行用に専用開発された、フォード初となる「ラリースポーツ(RallySport)」ドライブモードが採用されている。
ホイールに合わせたホワイトのアクセント
コクピットは、マスタング マッハ-Eが持つ快適性と機能性を維持しつつ、グロスホワイトのホイールカラーに合わせて、ダッシュボード、ステアリングホイール下部スポーク、ドアのコントラストステッチに、グロスホワイトのアクセントが施された。また、専用のパフォーマンスシートには、グロスホワイトのシートバックに、「Mach-E Rally」がエンボス加工で入れられている。
マスタング マッハ-E ラリーをテストするため、フォードは米国ミシガンの試験場に、まったく新しいラリーコースを作り上げた。このグラベル(未舗装路)コースは、ラリークロスのベテランドライバーによって特別に設計。実際のオフロード走行時に想定されるあらゆるシチュエーションが再現されている。
エンジニアとメカニックは、このラリーコースにおいて、マスタング マッハ-E ラリーのプロトタイプで徹底的に走行を繰り返し、オフロードにおける充分なパフォーマンスを持っていることを確認した。