ゴッサム・シティに似合う車といえばフォード?、キャデラック?

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映画『クレイフェイス』は、若き実力派としてスターの座を掴みかけた俳優マット・ヘーゲンが、ある凄惨な事件によってキャリアと名声、そして俳優にとって命ともいえる“顔”さえも失うところから始まります。この冒頭のシークエンスでは、いわゆる“アメコミ映画”としては最大級であろう、思わず目を背けたくなるバイオレンス描写が繰り広げられます。

見目麗しかった主人公ヘーゲンの、夢も希望も失った絶望感に胸が締め付けられます。華やかな世界に執着する彼が“何に手を出した”としても、私たちに責めることはできません。その果てに“怪物”へと変貌していく姿を見守るしかなく、ゾワゾワする恐怖と同時に、最後には例えようのない切なさを感じてしまいます。

フォード・クラウンビクトリア

そんなヘーゲンはパーティ会場にタクシーで乗り付けますが、車種はアメリカ都市部でおなじみのフォード・クラウンビクトリア(おそらく2000年代製)。テレビ局「ゴッサム・ニュース」の報道車両は2010年代のシボレー・シルバラードで、バットマン世界を示すディテールにテンションが上がります。

そうした車から分かるようにゴッサムの雰囲気はかなり現代的なのですが、路上には90年代のキャデラック・フリートウッド・ブロアムを改造したリムジンなど、ややクラシカルな車両も。ゴッサムといえば80~90年代の蒸気が上がる雑多なニューヨークを想起させますから、やはり旧車が似合いますね。

また、事件現場に駆けつけるパトカーにも「ゴッサム・ポリス」とあり、車種はお馴染みのフォード・ポリス・インターセプター・セダン(2010年代)。ちなみに襲われたヘーゲンが運ばれる救急車も、ニューヨーク市消防局で使用されているフォードのスーパーデューティをベースにしているようです。そのほか、ホンダのシビック(おそらく2010年代前後)なども映り込むのでお見逃しなく。

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バットマンやジョーカーの単独作とは異なり、『クレイフェイス』は派手な車がブンブン走り回るような世界観ではありません。しかし“姿を変えられる”という能力がポップなビジュアル表現も可能にしており、ヘーゲンの復讐劇には痛快さすら感じてしまうでしょう。

非業にして最恐・最強のヴィラン誕生を描いた本作は、アメコミ映画である以前に優れたスリラー映画としての満足度が非常に高い傑作に仕上がっています。

DCスタジオ最新作『クレイフェイス』公式サイト