2022年に発売された296GTBと296GTSは、伝統的なパフォーマンスと最新のハイブリッドテクノロジーを組み合わせた、フェラーリの新しい時代を象徴するモデルだ。V6搭載のフェラーリは、かつてディーノブランドで発表された「ディーノ206/246」以来で、フェラーリブランドとしては初となる歴史的モデルと言える。

量産型は、フェラーリのハイブリッド化推進の一環であり、短距離走行用の電気のみの走行モードを備えおり、GTBとGTS はどちらも、7.45kWhのバッテリーパックを積んでいる。
今回捉えたプロトタイプは、フェラーリが通常、生産から数年後に発表する、より強力なバージョンを表す通常のコードである、「VS」(バージョン・スペツィアーレ)であると思われる。

マラネロ市街地で捉えたプロトタイプは、カモフラージュで覆われており、変更点を判別するのが困難だ。しかし、外側の端に3つの下部通気口を備えた新しいフロントバンパーを垣間見ることができる。
また側面では、細いスポークがテープで覆われた軽量ホイールや、フェラーリブランドの黄色いキャリパーを備えた、カーボンセラミックブレーキシステムが見てとれる。

リアエンドでは、より目立つスポイラーが装備されている様子もうかがえるほか、よりアグレッシブなディフューザーの輪郭も確認できる。

注目されるスペックだが、296VSは296GTBよりも軽量でパワフルになると予想される。ベースモデルは、電気モーターとバッテリーパックでバックアップされた3.0L V型6気筒ツインターボエンジンを搭載、これにより最高出力は830ps/610kW、最大トルク740Nmを発揮する。

一方、VSでは約70ps以上高くなる可能性があり、最高出力は900ps、あるいはランボルギーニて・メラリオと並ぶ920psまで向上する可能性を秘めている。
296VSのワールドプレミアは、最速で4月末と予想されている。











