同社は3月5日、AセグメントEVの格安モデルであるID.EVERY 1コンセプトをワールドプレミアしたばかりだが、EVモデルを今後も積極的に発売していく方針のようだ。

上海モーターショーへの勢いが高まるなか、同社は「中国で、中国のために」戦略を強調し、中国合弁会社から紹介される予定だ。

ティザーイメージのみ公開され、詳細には触れていないが、クロスオーバーモデルが2車種あることは確認されている。3台のうち1台は、JAC(安徽江淮汽車集団)フォルクスワーゲンのEVで、もう1台はSAIC(上海汽車)フォルクスワーゲンのレンジエクステンダーパワートレインを搭載したBセグメントSUVとなる。そしてラインアップの最後を飾るのは、FAW-フォルクスワーゲンの電気ノッチバックだ。
ティザーイメージで確認することも困難だが、これらのモデルには照明付きのバーによって接続されたスリムなヘッドライトが装備されることが示唆されている。また同社は、これらのコンセプトカーは、技術面、デザイン面、そして30%以上短縮された開発期間の両面で、同社の新たな「中国DNA」を体現するものになると述べている。
VWは、これらのコンセプトモデルは、今後の生産モデルのプレビューになると約束しており、2026年から順次生産される予定だ。
VWのデザイン責任者、アンドレアス・ミント氏は、「私たちは、ヨーロッパで確立されたデザイン価値、すなわち安定性、好感度などを中国市場に合わせて適応させました。その結果、ブランドの伝統を尊重しつつ、同時に中国の新世代のお客様の要望と期待を反映したデザイン哲学が生まれました」と述べている。
さらに、同社CEOトーマス・シェーファー氏も彼の意見に賛同、「私たちの目標は、中国でトップクラスの国際自動車メーカーであり続けることです。開発期間の短縮、強力なパートナー、洗練された現地開発、生産、インフラ、そして中国のお客様に最適な製品とイノベーションなど、成功に必要なすべてが揃っています」と語ったという。
鈍化しているEV市場だが、VWは格安モデル、クロスオーバーなど多彩なモデルを投入することでEV販売を加速させる意気込みのようだ。





