ホンダ新型アコードに「ハンズオフ運転支援」搭載。599万円の新グレード「e:HEV Honda SENSING 360+」が登場

ホンダが新たに発表したアコード「e:HEV Honda SENSING 360+」は、ホンダの量産車初となる「ハンズオフ運転支援機能」を搭載。高速道路での手放し運転が可能になり、「ステアリングを握らずに走る」という先進機能が身近なものとなってきた。価格は599万9400円(税込)となっている。

PHOTO:HONDA

ホンダ量産車初のハンズオフ運転支援システムを導入

ホンダは、上級セダン「ACCORD(アコード)」に新グレード「e:HEV Honda SENSING 360+」を追加設定し、2025年5月30日より発売を開始する。最大の注目点は、ホンダの量産車として初となる「ハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能」の搭載だ。

今回発売となる「アコード e:HEV Honda SENSING 360+」に搭載される「Honda SENSING 360+」は、従来の360度安全運転支援機能をさらに進化させたシステムとなっている。ハンズオフ支援を筆頭に、レコメンド型車線変更支援、カーブ路外逸脱早期警報、降車時車両接近警報、ドライバー異常時対応システムといった先進機能が追加され、ドライバーを安全かつ快適にサポートする。

目玉となるハンズオフ機能は、高速道路や自動車専用道路を走行中にアクセル・ブレーキ・ステアリングといった運転操作をシステムが担い、ドライバーがステアリングから手を離していても走行を継続できるというもの。高精度地図とGNSS(全球測位衛星システム)を活用し、車線中央維持や先行車追従も可能とする。この支援機能により、長距離運転時の疲労軽減が大きく期待される。

ただし、ハンズオフ機能を使用している間も、常に周囲の状況にドライバーの注意が必要となる。システムの認識や制御には限界があるので、過信は禁物ということを忘れないでいただきたい。

アコードの新たな最上級モデル、プレミアムな内外装仕上げで差別化

新グレードは機能面だけでなく、外装・内装の仕立てでも上質さを追求している。ブラックのドアミラーやベルリナブラック塗装の18インチアルミホイールを採用し、精悍な印象を強調。インテリアはブラックルーフライニングとピラーを組み合わせたモノトーン仕様に加え、ホワイトレザーを採用した上質なシートも設定されている。

ボディカラーは全5色。うち、プラチナホワイト・パール、イグナイトレッド・メタリック、キャニオンリバーブルー・メタリック、メテオロイドグレー・メタリックの4色は特別塗装色として4万4000円高(税込)となる。

ホワイトレザーのシート

搭載されるパワートレインは、2.0L直噴アトキンソンサイクルエンジンと高出力モーターによる2モーターハイブリッド「e:HEV」。電気式無段変速機(e-CVT)を採用し、前輪駆動(FF)だ。従来型のアコード同様、なめらかな加速感と上質なドライバビリティを両立した仕上がりが期待される。

「e:HEV Honda SENSING 360+」の価格は、599万9400円(税込)となる。既存のe:HEVグレード(559万9000円)と比べて約40万円の差があるが、安全機能と内外装の充実ぶりを考慮すれば、その価値は十分にあるだろう。

18インチアルミホイール

Honda SENSING 360+機能概要

・ハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能

高速道路や自動車専用道路を走行中、システムがアクセル、ブレーキ、ステアリングを操作し、ドライバーがハンドルから手を離しても、車速や車線内の走行を維持できるよう支援し、ドライバーの運転負荷を軽減する。高精度地図、全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)を活用し、自車の位置を特定するとともに道路情報を取得し、一定の条件下において、ステアリングから手を離した状態(ハンズオフ)での運転を支援。先行車がいない場合、ハンズオフでも設定した車速を保ちながら車線の中央を維持するように走行し、先行車がいる場合には、適切な車間距離を保って追従する

レコメンド型車線変更支援機能

ハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能を作動した状態で高速道路や自動車専用道路を走行中に、自車より車速の遅い先行車を検知し、 システムが周囲の状況を踏まえて追い越し可能と判断した場合、 ドライバーに通知したうえで、 ドライバーが手元のスイッチで追い越しを承認すると、 ウィンカー操作や加減速、ステアリング操作を行い、追い越しや車線復帰を支援する。加えて、ナビで設定した目的地へ向かうための分岐や出口付近での車線変更、 走行車線減少時の車線変更もシステムが支援する。

カーブ路外逸脱早期警報

高速道路や自動車専用道路でカーブを走行する際、 即座に減速しないと事故のリスクがあると判断した場合に、警告や減速支援を行うことでカーブ路外逸脱事故の発生を抑制する。高い速度でカーブに進入する際、メーターに「前方カーブ注意」の喚起を表示することで早期にドライバーに認知を促す。
カーブに近づき、減速が求められるタイミングになると、警告音とヘッドアップディスプレーでの点滅表示により、ドライバーに減速を促す警告を行う。 さらに、ドライバーがそのままの速度でカーブに近づき、即座に減速が求められる場合は、警告の通知に加え、 強めの緩減速ブレーキにより、 ドライバーへ減速操作を促す。

降車時車両接近警報

駐停車中、後側方に接近する車両を検知すると、サイドミラー上のインジケーターを点灯させ、認知を支援します。乗員が降車のために開けようとしたドアが、自車側方を通過する車両と衝突するおそれがあるときは、インジケーターを点滅させると同時に警報音で注意を喚起する。

ドライバー異常時対応システム

システムの操作要求に対してドライバーからの反応がない場合、警告音を強め、ドライバーに操作要求に応じるよう促す。それでも、ドライバーが操作を行わなかった場合は、ドライバーや同乗者、他の道路ユーザーを車両衝突による危険から遠ざけるために、 ハザードランプとホーンで周辺車両への注意喚起を行いながら同一車線で減速・停車を支援します。さらに、緊急サポートセンターへ接続し、ドライバーや同乗者、他の道路ユーザーの安全を確保する。

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