目次
まずは両車の価格比較とアウトライン
新型シエンタ
新型シエンタは、2列シート(5名乗り)と3列シート(7名乗り)がある。「3列目シート」は、いざというときに役に立つ。ホンダ・フリードとともに、コンパクトなミニバンとしての不動のポジションを確立している。おそらく新型も大ヒットするだろう。
シャシーはTNGAのコンパクトカー用のGA-Bを使う。パワートレーンは、1.5ℓ直3DOHC+CVTと1.5ℓ直3DOHC(M15A-FXE型)+THSⅡ(ハイブリッド)の2種類を設定している。
トヨタ・アクア
現行トヨタ・アクアは2021年デビューの2代目モデル。こちらもTNGAのGA-Bを採用している。パワートレーンは、1.5ℓ直3DOHC(M15A-FXE型)+THSⅡのみ。つまりハイブリッド専用車である。リヤにモーターを搭載した4WD(E-Four)もある。
今回は、ハイブリッドZ(FF)モデル同士で比べてみよう。もちろん、シエンタも2列シート(5名乗り)のハイブリッドZ(FF)をピックアップした。
大事なのはまずは価格
アクアの価格は
198万円(BグレードFF)~259万8000円(Zグレード4WD)
新型シエンタは
195万円(XグレードFF)~310万8000円(ハイブリッドZ 4WD)
スタート価格はほとんど同じ……かと思ったら、シエンタにはノンハイブリッドモデルが設定されている。ハイブリッドモデルだけに絞ったら
238万円(ハイブリッドZ FF)~310万8000円(ハイブリッドZ 4WD 7名乗り)
となる。
今回の主役は
シエンタ・ハイブリッドZ(FF)5名乗り):291万円
トヨタ・アクア Z(FF):240万円
である。
同じGA-Bプラットフォームだが、サイズはだいぶ違う
同じGA-Bプラットフォームだが、サイズはだいぶ違う。3列シートを収めるシエンタのサイズは
新型シエンタ
全長×全幅×全高:4260mm×1695mm×1695mm
ホイールベース:2750mm
アクア
全長×全幅×全高:4050mm×1695mm×1485mm
ホイールベース:2600mm
シエンタのホイールベースは2750mmでアクア(2600mm)より150mmも長い。ちなみにヤリスのホイールベースは2550mm、ヤリスクロスは2560mm。さらにいえばRAV4のホイールベースは2690mmだから、シエンタのホイールベースはRAV4より長いのだ。
そして全長はアクアよりシエンタのほうが210mmも長い(そのうちの150mmがホイールベースの延長ぶんになるわけだ)。
最低地上高は、どちらも140mm。
小回り性を示す「最小回転半径は」
シエンタ:5.0m
アクア:5.2m
で、こちらは驚くことに全長の長いシエンタのほうが20cmも小さい。
インテリア比較
新型シエンタ
アクア
新型シエンタ
アクア
シエンタは、やはりミニバンの内装で、シートの配置もミニバンのそれだ。アクアは、運転席と助手席の間にセンターコンソールがある。
ラゲッジルームは?
新型シエンタ
アクア
後席を畳むと最大奥行きは1540mmになる。かなり余裕のラゲッジスペースだ。とはいえ、シエンタのラゲッジスペースの広さは特筆すべきレベルになっている。
コンパクトとはいえミニバンのシエンタとコンパクトハッチバックのアクアを比べたら、やはりユーティリティではシエンタに軍配が上がる。だが、5ナンバーサイズで大人4人がラクラク乗れて、充分以上のラゲッジスペースがあるクルマということなら、アクアもかなり魅力的だと言えるだろう。
燃費性能はやはりアクアがスゴイ
では燃費性能は、というと、どちらも非常に優れているが、アクアの燃費は抜群だ。まずは、シエンタのモード燃費から。
シエンタ ハイブリッドZ FF 5名乗り
WLTCモード燃費:28.4km/ℓ
市街地モード 27.5km/ℓ
郊外モード 30.2km/ℓ
高速道路モード 27.8km/ℓ
アクアZ(FF)
WLTCモード燃費:33.6km/ℓ
市街地モード 33.8km/ℓ
郊外モード 36.0km/ℓ
高速道路モード 32.0km/ℓ
燃費は、さすが、と言うべきか、アクアの圧勝である。
さて、あなたはどちらを選びますか。