欧州のMAZDA2とMAZDA2 Hybridはまったく別物……なんです、いまさらですが

マツダのベースラインを支えてきたMAZDA2。現行モデルは、2014年にご存知「デミオ(DEMIO)」の名前でデビューしたデミオとしては4代目モデルだ。そのMAZDA2は、欧州では「MAZDA2」と「MAZDA2 Hybrido」でまったく違うクルマが売られている。いまさらなのだが、どう違うのだろうか?

まずはMAZDA2

MAZDA2は、欧州でもマツダブランドのエントリーを担うモデルだ。少し前までは、コンパクトハッチバックもメインのパワートレーンはディーゼルエンジンだったが、ディーゼルの逆風から、いまでは搭載モデルは激減している。MAZDA2も例外ではない。

現行欧州MAZDA2のパワートレーンは、ガソリンエンジンのみだ。

と、その前に外観から。
一見してわかるとおり、日本のMAZDA2と基本的に同じモデルだ。
パワートレーンは
SKYACTIV-G1.5+6MT/AT
e-SKYACTIV-G1.5+6MT

である。e-SKYACTIV-G1.5は、エンジンに24Vマイルドハイブリッドを組み合わせたもの。

エントリーグレードは6MTで
SKYACTIV-G1.5:75ps/143Nm
ミドルグレードは6MT/6ATで
SKYACTIV-G1.5:90ps/151Nm
となっている。

ちなみに、日本仕様のMAZDA2はSKYACTIV-G1.5(1.5ℓ直4)とSKYACTIV-D1.5(1.5ℓ直4ディーゼル)を設定している。日本にはなくて欧州仕様に設定されているのが、「e-SKYACTIV-G1.5」だ。

e-SKYACTIV-G1.5は
90ps/151Nm

115ps/151Nm
のSKYACTIV-G1.5に24V M Hybridを組み合わせている。
燃費は、WLTPモードで21.3km/ℓだ(e-SKYACTIV-G1.5 90ps)。

MAZDA2 HYBRID ボディサイズ 全長×全幅×全高:3940mm×1745mm×1500mm ホイールベース:2560mm
MAZDA2のインテリアは、当然だがマツダ流。ちなみにトランクスペースは286ℓだ

欧州仕様MAZDA2
ボディサイズ
全長×全幅×全高:4065mm×1695mm×1495mm
ホイールベース:2570mm

MAZDA2 Hybrid

さて、今度は同じMAZDA2だが、「MAZDA2 Hybrid」である。

こちらは、見てすぐにわかるとおり、「トヨタ・ヤリス」のバッヂ違いモデルだ。トヨタとマツダは2015年の業務提携に向けた基本合意以降、先進技術、合弁工場、販売金融など、さまざまな分野で協業していて、トヨタハイブリッド車OEM供給はそのひとつなのだ。「MAZDA2 Hybrid」は、トヨタの100%子会社であるToyota Motor Europe社からOEM供給を受ける「ヤリス ハイブリッド」をマツダブランド車として販売するものだ。

したがって、パワートレーンは1.5ℓ直3エンジン(92ps/120Nm)+THSⅡ(59kWのモーター)となる。

欧州全域で3つのグレードから選択可能。Mazda2 Hybrid Pure、Mazda2 Hybrid Agile、Mazda2 Hybrid Selectの3グレードから選択可能。Mazda2 Hybridの116DIN hp/85kW フルハイブリッドパワートレーンは、WLTP複合サイクル燃費が 

MAZDA2 Hybridのインテリア。当然だが、MAZDA2とはだいぶ違う(それはそうだ。ヤリスなんだから)。ちなみにトランクスペースは286ℓ

3.8ℓ/100km(つまり26.3km/ℓ)、CO₂排出量はわずか87g/kmなのだ。この87g/kmという驚異的に低いCO₂排出量は、マツダにとって欧州でのCAFE規制のためには是が非でもほしいもの。だから、MAZDA2とMAZDA2 Hybridで違うクルマを販売するのである。

欧州MAZDA2 Hybrid
ボディサイズ
全長×全幅×全高:3940mm×1745mm×1500mm
ホイールベース:2560mm

もちろん燃費はMAZDA2 Hybrid の方が断然優れているのだが、トップスピードは

MAZDA2 e-SKYACTIV-G1.5(115ps)仕様で200km/h
MAZDA2 Hybridが175km/h

となっている。

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