ジェイテクト:高耐熱リチウムイオンキャパシタ搭載の水素燃料電池ドローンが試験飛行に成功

ジェイテクトの高耐熱リチウムイオンキャパシタならびに補助電源システムが搭載された、ロボデックスの水素燃料電池ドローンの試験飛行が、6月16日に実施された。本ドローンは、 6月21日(火)~6月23日(木)に幕張メッセで開催される「Japan Drone 2022」に出展される。

 物流やインフラ点検などでの利用に期待される産業用ドローンの長時間飛行の実現に向け、水素燃料電池の搭載・実用化が期待されている。ロボデックスは、日本初の水素燃料電池専用のオリジナルモデルのドローン「AigisOne(アイギス・ワン)」を開発し、6月16日に行われた初の飛行テストでは、安定した飛行を収めている。飛行時間は30分程度を複数回繰り返し、今後の長距離飛行の可能性を確信するものとなった。今後さらに改良を重ねて、長距離飛行のテストは10月に実施する予定。

ロボデックス製 水素燃料電池ドローン「Aigis One」

 ジェイテクトの高耐熱リチウムイオンキャパシタは二次電池に分類される蓄電デバイスで、電気の出入り(放電・充電)が非常に早く、出力密度に優れている。また、繰り返し充放電による性能劣化が少なく、電池寿命が長いことなどが特長。そのため、水素燃料電池が苦手とする大出力供給、電力変動吸収を担い、ドローンの運動性能を飛躍的に高めることが期待されている。また、電解液の改良に加え、電解液と電極材料の相性を考慮した組合せとすることにより、世界で初めて-40~85℃の動作温度範囲を実現した。さらに、動作上限電圧を制限することで、100℃環境下でも使用可能。

EPS向けの補助電源システムをドローン向けに展開

 補助電源システムについては、ジェイテクトは、12V系電源を搭載する大型車両への電動パワーステアリング(EPS)搭載を支援することを目的として、キャパシタと充放電コントローラーを従前のEPSに付加するシステムを開発。12Vの車両電源に対しキャパシタからの6Vの電圧を付加し、18Vの高出力化を実現、大型車両で必要な操舵アシスト力を確保した。乗用車向けのキャパシタの活用は補助電源用途に留まらず、車両電源失陥時にはバックアップ電源として作動するなど自動運転車両の信頼性向上にも貢献する。

 今回のドローン試験飛行では、自動車向けに培った電源システムをドローン用48V電源に改造し搭載した。ドローン電源電圧を最大65Vまで昇圧することを実現し、最大電力を最大出力2400Wから3250Wまで引き上げることが可能。

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