コージェネ大賞は、新規性・先導性・新規技術および省エネルギー性などにおいて優れたコージェネレーションシステム(以下、コージェネ)を表彰することにより、コージェネの有効性について社会への認知を図るとともにコージェネの普及促進につなげることを目的とした表彰制度である。MHIETと東京ガスは今回、高効率でコンパクトな2,000kWガスエンジンコージェネレーションパッケージ「SGP M2000」を新たに開発した点で高い評価を受けた。2023年度の表彰式は、東京都千代田区のイイノホール&カンファレンスセンターで2月2日に行われた。
今回受賞した「SGP M2000」は、16気筒新型ガスエンジン「G16NB」を搭載したコージェネであり、既に国内複数箇所で運転を重ね、合計5万時間超の運転実績から年間を通じた高いパフォーマンスと十分な信頼性が確認されている。「高出力・高効率化」「省スペース・軽量化」「BCP※1機能の充実」が主な特長で、大型設備の導入が困難な都心部ビルへの導入に適している。今後も進む都市再開発、地域熱供給、複合商業施設などへのSGP M2000の導入を通じて、分散型エネルギーリソース(DER:Distributed Energy Resources)の価値向上とCO2低減に貢献する。
省エネルギーによる環境負荷低減効果が期待できるコージェネレーションシステムは、カーボンニュートラル実現に向け一層推進するべき分散型エネルギーリソースの1つとされている。再生可能エネルギーの普及などに伴う電源の多様化に対し、高い起動性を有する同システムは電力網の調整力として貢献する。また、大規模災害などによる商用停電時に自立給電が可能であることから、レジリエンス※2の強化においても優れた機能を発揮する。
※1 BCP(Business Continuity Plan)とは、災害や有事に備える事業継続計画のこと。
※2 強靭性、回復力、弾力性などを意味し、具体的には災害に強いインフラの整備、早期復旧のための事業者との連携強化、情報発信の強化などといった取り組みを指す。