環境意識の高まりにより、日本でも自動車のEVシフトが始まっているが、特にトラックのEV化は進んでいない。日本国内の二酸化炭素排出量の約1/10はトラックから発生しており、トラックのEV化は重要な課題である。
トラックのEV化が進まない背景には、技術的な課題と費用対効果の問題がある。航続距離の短さやバッテリーの寿命問題が大きな障害となっており、特に長距離輸送に対応するには現行技術では不十分である。また、EVトラックの高額な購入費用も普及の障害となっている。補助金を利用しても、依然として高額であり、特に中小企業にとっては負担が大きい。
日本国内の状況を見ても、いすゞ自動車や日野自動車がEVトラックを発表しているが、普及には至っていない。三菱ふそうがリース販売している「eCanter」も販売台数は伸び悩んでおり、実用性に課題がある。航続距離やバッテリー寿命の問題は解決が難しく、企業は環境問題への取り組みをPRするためにEVトラックを導入しているに過ぎない。