「空冷ポルシェで筑波1分切り!」国産勢と真っ向勝負するタイプ964RWB仕様

300馬力の最高出力で1分切りを達成!

空冷ポルシェの素性の良さを見せつけるサーキットスペシャル

国産チューンドが幅を利かせる筑波サーキットアタックだが、ポルシェをはじめとする欧州スポーツモデルのエントリーも増えてきている。そんな中、59秒948という好タイムをマークして存在感を見せつけているのが、このポルシェ964だ。

エンジンはノーマルの3.6Lからボアアップされた3.8L仕様。911RSR用カムやワンオフEXマニをセットして吸排気効率を限界まで高めた上、モーテックによる綿密な制御を組み合わせることで、300psを絞り出している(ノーマル:260ps)。

オイルクーラーは2基装着しているとのことだが、空冷フラット6はシンプルな構造のため大きな熱トラブルも少なく、サーキットマシンとして現在も愛用するユーザーは多い。クラッチはATSのカーボン製を合わせる。

エクステリアはRWBのバックデートキットで武装。RRレイアウトのため元々のトラクション性能は高いが、フージャーのA7(F265 R295)でさらに旋回性能を磨き上げている。ホイールはフロントがアドバンレーシングGTで、リヤがワークのマイスターS1という他社ブランドの組み合わせだ。

フロントの超大型アンダーディフューザーとリヤのGTウイングは、ドライカーボンによる専用品。強烈なダウンフォースでタイヤグリップを引き上げる手法は、昨今の国産タイムアタックマシンとイコールだ。

サスペンションは、レディーゴーネクストが手がけたDG5ベースのオリジナル車高調を装備。ブレーキはフロントに993RS用を、リヤに964RS(フロント)用をそれぞれ流用して容量アップを図る。

ボディはカップカーと同様のロールケージを装備(乗員保護がメイン)している程度で、ほぼストック状態。というのも、ポルシェは元々のボディ剛性が高く、過度なボディ補強はトータルバランスを崩す要因になってしまうからだ。

ベースモデルは1992年の964Aながら、1分切りを果たすそのスペックは、ポルシェというジャーマンスポーツが有する素性の良さと、それを活かした高次元なセッティングの賜物と言えるだろう。

キーワードで検索する

著者プロフィール

weboption 近影

weboption