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  • 2017/11/19
  • MotorFan編集部

アクセルガバ開けでフワリ浮く! 発売目前のカワサキ「Z900RS」 試乗レポ解禁!!

まるでZ1の皮を被ったスーパースポーツだ!

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カワサキZ900RS 1,296,000円~
東京モーターショー2017でも話題騒然となったカワサキのニューモデル、Z900RSのメディア向け試乗会がオートポリスで開催された。往年の名車、Z1にオマージュを捧げた新世代スポーツネイキッドの走りをサーキットで存分に味わってきた。(REPORT:ケニー佐川)

往年のスタイルに現代技術を融合

現行Z900ベースの水冷並列4気筒DOHC4バルブ948ccを低中速寄りに最適化し、最高出力111ps/8,500rpm、最大トルク10.0kgf・m/6,500rpmを発生。空冷風のシリンダーフィンやZ1タイプのクランクケースカバーなどエンジン造形にもこだわりが見える。

Z900RSについに試乗する機会を得た。ストリートファイター型の現行Z900がベースのネオクラシックをカワサキが開発しているという噂を今年夏頃に耳にして以来、ずっと待ち焦がれていた瞬間だ。自分が旧Z系に乗っていたこともあって思い入れもひとしおだ。
エンジンは水冷4気筒だが、わざわざ空冷っぽいフィンが刻まれカバー類もZ1風のアレンジが施されるなどこだわりが見て取れる。シャーシの基本骨格もZ900とほぼ共通だが、伝統のスタイルを再現するためにスチール製トラスフレームの構造の一部やブレーキまわり、マフラーやホイールデザインなども丸ごと変更しているし、もちろんLED単眼のフェイスまわりやタンク、テールカウルなどの外装パーツもすべて新設計である。つまり、最新スポーツモデルの中身にZ1の香りぷんぷんの見た目が与えられたのがZ900RSなのだ。

……という理解を持ってこのマシンに乗るとすべて納得がいく。なにせ走りがキレているのだ。まずエンジンの吹け上がりが凄い。軽くブリップしただけでタコメーターの針は鋭く跳ね上がる。排気音は期待どおりの迫力の重低音だ。節度感のあるシフトをローに入れると、クラッチを放すだけでZは力強く走り出した。

思わず唸ってしまう怒涛の加速力

スロットルは軽く、レスポンスは極めて鋭い。試しにガバッと開けてみると、間髪を入れずフロントが浮いてくる。低中速からなみなみとトルクが出ている証拠だ。路面温度がかなり低かったので慎重にウォームアップしながら徐々にペースアップしていくが、マシンが走りたがっているのが伝わってくる。「よ~うし!」とさらにスロットルを開けていくと、ウォーッッッという咆哮とともに軽やかに加速していく。「速い!」と思わず呟いてしまった。かつてのZ1とは比較にならない俊敏な加速フィールは明らかに現代のマシンだ。
2速で最終コーナーを立ち上がりすぐに3速、続けて4、5、6とギヤをかき上げていくが、ホームストレート中ほどを過ぎたところでメーターの針は190㎞/hで固定。リミッターがなければまだまだ余力がある感じだ。

安心のトラコン+スリッパークラッチ

マス集中効果を狙ったホリゾンタルバックリンク式リヤショックを採用。プリロードと伸び側減衰調整機構を装備。

スペック的には車重は215㎏だが、体感的にはずっと軽く感じる。S字などは自分の意思に遅れることなく、右に左にヒラリと身をかわしていく。マスを集中させた車体、倒立フォークとモノショック、軽量ホイールによるバネ下軽量化の恩恵をひしひしと感じる場面だ。さらに高速コーナーでの安定感はさすがに現代のスポーツモデル。それを知りつつ、かつての80年代スーパーバイク乗り気分のダイナミックなフォームで乗りこなすのが楽しい。パワーバンドで響き渡る集合管のカン高い直4サウンドも最高だ。

前後サスもしなやかでいい仕事をしてくれる。たとえば、スロットルオンで車体を起こしながら前後サスが伸びていく感じや、スロットルオフでフロントを沈めつつ倒し込み、旋回後半ではリヤタイヤに荷重しつつアスファルトを蹴って曲がっていく感じが手に取るように分かる。ただ一点、旋回中にリヤショックが入り過ぎてしまう感があるので、サーキット走行など高荷重域ではセッティングを詰めたいところだ。
ブレーキも強力で扱いやすく、突っ込み過ぎればABSが助けてくれるし、タイヤが冷えているときはトラコンやスリッパークラッチの安心感にも救われた。電子制御は最小限だが、こうした最新デバイスのおかげでマシンを信頼して攻めることができるのだ。
今回は公道を走っていないがパドック周辺でちょこっと乗ってみたところ、幅広のハンドルは舵角も十分で操舵も軽く、低速トルクがあるのでUターンでもさっと寝かしてフルステアで小回りするのも得意。軽快な車体と低めのシート高、アップライトなライポジを生かして街乗りも快適なはずだ。

Z1とはまったく違うバイクだが、“操る楽しさ”に共通するスピリットを感じる、伝統の名に恥じないモデルと言えるだろう。

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