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  • 2018/02/22
  • MotorFan編集部

大自然が恋しくなった。新型クロスカブ50試乗レポ

気負わず乗るなら110ccよりも50ccモデルがおすすめ

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110ccモデルのみならず、50ccモデルも新たにラインナップに加わり2月23日に発売される新型クロスカブ。今回は14インチの小径ホイールを採用した50ccモデルの試乗機会を得た。(REPORT:近田 茂/PHOTO:山田俊輔)


クロスカブ50……291,600円

新型クロスカブはどうにも男心をすぐってくる小憎い道具である。今回の試乗はいつも通り東京都郊外で行った。いたって普通に街乗りしたわけである。……が、
このクロスカブ50を実際に目にして、跨って、走り出してみると、どうにも妄想が膨らんでしまう。「こいつで山を走ったら最高だな」と。

ここからは、そんな筆者の妄想の世界である。悪しからずお付き合いいただきたい。

明日から一週間はちょっと人里離れた高原にある隠れ家に籠もる。ワンボックスを駆ってこの"相棒"を搬送し自然散策三昧。まさに夢のような気ままなひと時を過ごしたい。当然山小屋の周辺は舗装路ばかりとは限らない。山坂、林道、砂利、土、冬時は霜が降りて昼までの凍土が午後には泥濘化する。小屋のまわりは何かしらの悪条件がごく普通に散りばめられている。そんな場所柄でも、鼻唄混じりの気軽さで、山奥や渓流等、様々な場所や好みの場面へのアクセスを容易にしてくれるのが、このクロスカブである。
「気ままな自然散策」こればっかりは、クルマじゃダメ。バイク、それもトコトコ気軽に走れる軽量級の車体がいい。普通自動車免許でも乗ることができることも含めて、乗り手を選ばず誰にも身近な存在を考えると、まさにクロスカブの、50ccモデルがうってつけなのである。山小屋に1台置いておくと、とても重宝する。これ一台あるだけで、山小屋での生活がとても豊かになれる。最寄りのコンビニが数キロは離れていようとも問題はない。小屋を訪れた仲間が買い出しに行く場合でもクロスカブ50なら安心して貸せるし、実際バイク初体験の人でも無難に乗りこなし、バイクの楽しさに目覚めてくれる格好のチャンスになってしまう。夕食後は異口同音に「こいつは良いね」!という話題でひとしきり盛り上がることは間違いないのである。

撮影したのはいつものように都心からそう遠くない郊外の市街地だが、走りながらも筆者の頭の中には、そんな素敵なシーンが浮かんでいた。

さて現実に戻る。
先日一番乗り試乗を果たしたクロスカブ110 と比較すると50ccで発揮される性能は、当然大人しく静かなフィーリング。絶対的なトルクは50ccなりだが、吹け上がりのスムーズさは抜群。高回転域まで幅広く柔軟に使える伸びの良さがあり加速性能もそれなりに侮れない。30km /hの法定速度をきっちりと守るならば、このエンジンパフォーマンスでも十分といえるかもしれない。その一方でせわしい都市部の幹線道路のような、他車をリードするほどの走行性能を望むには、少々役不足は否めないだろう。だからこそ、散歩感覚で穏やかに、自然の風と澄んだ空気を心地よいと感じられる様なゆったりと自由な速度で走るシーンには実に好都合なわけである。そんな場面での使いこなしを考えるとクロスカブ50がピタリとハマる。しかもウエアコーデも考えて、ちょっとオシャレに使いこなして見たい気分になってくるから不思議なものだ。

クロスカブ50に跨がった瞬間から、記者の頭の中はもはやリゾート気分一杯に満たされていたようだ。小屋を離れる時、相棒はしばし留守番だ。次に訪問した時、仮にバッテリーが上がっていてもカブならキック一発で目覚めてくれる。そんな信頼感抜群なところとその安心感は、一生のつきあいになる。そう思わせてくれるに十分な逸材なのである。

ディテール解説

タイヤはIRC NF30S。サイドウォールにはタイ製と記載がある。基本的に各部の多くはスーパーカブ50プロと共通だ。
LED 式ヘッドランプ周辺のガードデザインは兄貴分の110 と共通。クロスカブならではの特徴的で愛らしいポイントだ。

デザインは共通も、クロスカブ110 とはスケールの異なるスピードメーター。110 は120 ㎞/hまで刻まれていたが、50はその半分の60㎞/hまでになっている。
スーパーカブプロ同様、フロントブレーキレバーにはロック機構が装備されており、サイドブレーキとして使える。

スイッチ類はスーパーカブプロと同タイプ。左側はホーンボタンとディマースイッチ(光軸のハイロー切り替え)のみ。
右側はセルボタンとウインカースイッチ。これもスーパーカブプロと共通でクロスカブ110 とは異なっている。

ビス二本で固定されていたトップカバーを取り外したところ。しっかりと太いメインフレームが顔を出す。
最近のバイクでは珍しいキックアームを装備。バッテリー不調でも始動は簡単。スーパーカブシリーズ全てに共通するチャームポイントのひとつだ。

シート高はスーパーカブプロと共通の740mm 。17インチホイールを履くクロスカブ110 は784mmだ。
ご覧の通り足付き性は両足ベッタリ。膝にも余裕がある。

■主要諸元■ 
・車名・型式:ホンダ・2BH-AA06
・全長×全幅×全高(mm):1,840×720×1,050
・軸距(mm):1,225
・最低地上高(mm):131
・シート高(mm):740
・車両重量(kg):100
・乗車定員(人):1
・最小回転半径(m):1.9
・エンジン:空冷4ストロークOHC単気筒
・総排気量(cc):49
・内径×行程(mm):37.8×44.0
・圧縮比:10.0
・最高出力(kW[PS]/rpm):2.7[3.7]/7,500
・最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):3.8[0.39]/5,500
・燃料供給装置形式:電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)>
・始動方式:セルフ式(キック式併設)
・点火装置形式:フルトランジスタ式バッテリー点火
・潤滑方式:圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L):4.3
・クラッチ形式:湿式多板ダイヤフラムスプリング式
・変速機形式:常時噛合式4段リターン
・減速比(1次★/2次):4.058/3.307
・キャスター角(度)/トレール量(mm):26°30´/57
・タイヤ 前:70/100-14M/C 37P
・タイヤ 後:80/100-14M/C 49P
・ブレーキ形式 前/後:機械式リーディング・トレーリング
・懸架方式 前:テレスコピック式
・懸架方式 後:スイングアーム式
・フレーム形式:バックボーン
・価格:291,600円

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