
先生(右):損 保太郎
某損保サービスセンターに勤務。保太郎さんが務めているのは代理店型だけど、公平にジャッジしていきます。
生徒(左):モン太
ボクは保険のことは代理店のおばちゃんに全部任せているモン。でも保険料の安いダイレクト型も気になるモン。
似て非なる二つの保険 まずは「違い」を知りたい
損 保太郎(以下 保太郎)大きく分けて自動車保険(=任意保険)には代理店を通して契約をする「代理店型」と、直接、保険会社と契約をする「ダイレクト型」の二種類に分かれるんだ。
まず代理店型のメリットは、保険加入時に豊富な商品知識を持った代理店が自分にあった契約内容を吟味してくれる。万一事故が起きた際も、顔を見知った代理店が窓口になってくれるから安心感も高いし、煩雑な保険金請求のアドバイスもしてくれるのも心強い。ディーラーなどが代理店になっている場合は、修理のことも、保険のことも窓口が一本化できるのも大きなメリットだね。
モン太 たしかにボクも契約する時は代理店さんと相談しながら決めて、手続き自体は代理店さんが全部やってくれたモン。親身になってくれるし、アドバイスがあるから安心だったモン。でも保険料が安いダイレクト型も気になるモン。
保太郎 物価高の今だからこそ固定費である保険料は抑えたいところだよね。そういった意味でダイレクト型は魅力。契約内容によって一概には言えないけど代理店型に比べて10%~30%くらい保険料を抑えられる。しかし、補償内容は自分で決める必要があり、事故が起きた際に「しまった、その補償を付けていなかった」なんて事にならないよう、保険に関するある程度の知識は持っていたほうが良いだろうね。
「事故対応」や保険金の「支払い」に差はあるのか?
モン太 ダイレクト型って安いぶん、事故対応とか保険金支払とか対応が悪そうなイメージがあるモン。
保太郎 ダイレクト型が安い理由は、代理店手数料が掛からなかったり、インターネット申し込みによる人件費や店舗経費など事業費のコストがカットされているからなんだ。
契約できる補償内容も大差はなく、どこの保険会社も24時間365日の事故受付の窓口はある。どちらの自動車保険の場合も実際の事故対応は保険会社のサービスセンターの職員で行うからね。また、示談交渉や過失交渉は過去の判例に基づいて行われるものだし、保険金は約款に沿って支払われるものだから対応の違いはないと考えて良い。また、規模が大きな保険会社と小さい保険会社では交渉力に差があるのではないか?とよく言われるけど、実際に僕が対応している中でも会社の大小でそれを感じることはない。ただ、担当者によっては多少の差があるかもしれないけどね。
モン太 そうなんだモンね。ならダイレクト型も良さそうだモン。
代理店型・ダイレクト結局「どっちが良い」の?
保太郎 それぞれ求めるものによって変わってくるから、どっちが良いとは言い切れないね。保険にあまり詳しくなく、補償内容を自分で決めるのが不安、煩雑な手続きが面倒、人との繋がりに安心感を感じるという人は代理店型を選ぶのがベター。いっぽう、保険の知識がある程度あってネットで調べたり手続きが面倒だと感じない人はダイレクト型がマッチするね。
モン太 なるほど~。選択肢の違いという事だモンね。
保太郎 そういうこと。あまり大きな声では言えないけど、僕の務めている保険会社の職員は保険の知識は豊富だから、自社の自動車保険ではなく他社の(保険料の安い)ダイレクト型の自動車保険を選んでいる人もいるよ。
※ここでは一般的な自動車保険について解説しています。各社の約款や個別の事情により内容が異なる場合があります。
※この記事は月刊モトチャンプ2025年7月号のものです