片手運転は安全運転義務違反になるおそれがある

車内のドリンク
運転中での飲食は安全運転義務違反として判断される可能性がある。

運転中にお腹が空いたり喉が渇いたりすることは決して珍しいことではない。実際、街中ではハンドルを握りながらおにぎりを食べたり、飲み物を飲んだりしているドライバーを目にすることもある。

とくにコンビニエンスストアなどで手軽に買えるパンやファストフードは、車内での食事に選びやすいと考えるドライバーもいるだろう。

しかし、実はこの行為は必然的に片手運転となり、道路交通法が定める安全運転義務違反と見なされるおそれがあるという。

そもそもクルマの運転は、両手でハンドルを握ることで、状況の変化に適切に対応できるように設計されている。

たとえば、見通しの悪い交差点で歩行者が横断してきたり、前を走るクルマが急ブレーキを踏んだりした場面を想定すると、片手で食べ物を持った状態では、両手で操作しているときに比べて、ハンドル操作やブレーキを踏むタイミングが遅れるリスクが考えられる。

車内でサンドウィッチを食べる様子
食べることに気がとられ、周囲への注意力が散漫になってしまう。

さらに、食べている最中に具材を落としてしまったり、飲み物をこぼしてしまったりしたときの注意力低下も懸念されるだろう。

そして、道路交通法第70条では、ドライバーはハンドルやブレーキなどの装置を確実に操作し、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならないと規定されている。

もし警察官に危険な運転であると判断され、上述したように安全運転義務違反として取り締まりを受けた場合は、違反点数2点にくわえて、普通車の場合は9000円の反則金が科せられる。

日頃から慣れた道であっても、食事をしながらの運転は法令遵守の観点からも避けることが望ましい行動といえそうだ。

スマホの注視による携帯電話使用等違反にも注意!

ながら運転
ながら運転も同様に、周囲への注意が散漫になり危険である。

食事をしながらの運転に関連して、スマートフォンを操作してしまう「ながら運転」にも注意が必要だ。たとえば、、食事をしながらスマホの画面をほんの数秒でも注視した場合は、携帯電話使用等違反という別の罰則の対象に該当するおそれがある。

目的地のナビゲーションアプリを確認したり、メッセージを読んだりするために画面を見続ける行為は、ドライバーの前方への注意力を大きく低下させる。

片手が塞がっている状態で視線まで道路から外れてしまえば、周囲の交通状況を正確に把握することが困難になりかねない。

もしもスマートフォンなどを手に保持して画面を注視する携帯電話使用等違反(保持)で取り締まりを受けた場合、普通車であれば違反点数3点が加算されるほか、1万8000円の反則金が科せられることになる。

そして万が一、スマートフォンを見ながら食事をしたことが原因でふらついたり、事故などの交通の危険を生じさせたりした場合は、さらに厳しい措置がとられる。

その場合は違反点数が6点となり、これまで無事故無違反であったとしても免許停止処分の対象となる。また、刑事罰として1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられるおそれもあるのだ。

道路交通法
ゆとりを持った運転をすることで、事故のリスクを減らそう。

無用なトラブルや交通事故を防ぐためにも、食事や水分補給はPAや駐車場などの安全な場所に車をしっかりと停止させてから済ませるのが賢明な判断といえるだろう。

心と体にゆとりを持ち、運転に集中できる環境を整えてから目的地へ向かうように心がけたい。