スバル初搭載となるストロングハイブリッド

これまで日本国内で用いられた「XV」の名称をあらため、新たにグローバルで共通の名称を用いたのが2022年登場のクロストレック。デビュー時に搭載していたパワーユニットは、マイルドハイブリッド・システム付きの2.0ℓ 水平対向4気筒エンジン+CVTという組み合わせ。後に2.5ℓの水平対向4気筒エンジンにトヨタの技術をベースに構築されたストロングハイブリッドシステムと組み合わせて搭載したモデルや、限定モデルが加えられるなどして現在に至っている。
エクステリア




SUVながらも1575㎜と全高が低めに抑えられたプロポーションには、「都市も郊外もシーンを選ばず自在にクロスオーバーし、軽やかにトレッキングするように楽しめるクルマ」という思いが込められている。好評だったXVの雰囲気を強く受け継ぎ、ボディサイズも基本的にXVと同等。昨今、モデルチェンジのたびにサイズが肥大化するのが世界的な潮流だが、5.4mという最小回転半径の値を含め日本でももて余すことのない大きさがキープされたことにホッとしている人も少なくないだろう。
乗降性


一方、XVではリーズナブルな価格が訴求されていた1.6ℓモデルがカタログ落ちをしながら、「スバルのSUV」にもかかわらず前輪駆動モデルが新たに設定された点には異論も聞こえそう。当然開発陣が考える〝本流〞は四輪駆動モデルに違いなく、このあたりには「価格と重量を抑え燃費の向上を図るための背に腹は代えられない策」という見方もできるだろう。
インストルメントパネル

テストドライブしたのは24年末に追加設定されたストロングハイブリッドモデル。ドライバーズシートへ腰を下ろしてまず感心するのは「全方向の視界の良さ」。これは、もはやこのモデルに限らずスバル車全般に当てはまる美点。昨今はカメラなどによって視界を補っていることを謳うモデルも少なくないが、こうして実際に目にできる広い視界が確保されていることはリアルワールドでの安全性向上のためには絶対に見逃すことのできないポイントだ。
居住性


走行時でも疲労感を低減する。「Touring」を除きパワーシートも装備。後席は左右席間の広さを確保するとともに、膝前のクリアランスは約190㎜とそれなりの余裕ある空間に。ただし、頭上は約80㎜と決して広いと言う程ではない。リヤセンターアームレストは全車に標準装備される。
アイドリングストップ状態からまずはEV走行で静かにスタートするのは、トヨタのハイブリッドⅡ〞THS〞車同様の作法。低速域での緩加速シーンでは簡単にエンジンは掛からずにバッテリーからのもち出し電力を用いたモーターパワーで速度を増し、その後、いつしかエンジンが始動してさらに速度を高めていくというのもTHSモデルと同様だ。ただし静粛性に関しては従来型と同等というのが率直な印象。THS特有のラバーバンド感は皆無とは言えない点は、スバル開発陣が本当にこれで満足かとちょっと本音も聞いてみたくなる。
うれしい装備






追加モデル発表 24年12月5日
月間販売台数 1910台(25年6月~11月平均)
WLTCモード燃費 18.9km/ℓ※「Premium S:HEV」系

ラゲッジルーム


このモデルでは雪上走行も行なったのだが、そこでは後輪がプロペラシャフト経由の力で駆動される本格4WD車らしい力強さも実感した。実はメカニズム上、後退時にはエンジン出力の直接なサポートは得られずモーター出力のみが駆動力に変換されるものの、それなりの急坂も難なく登坂に成功。このあたりも「スバル車に相応しいハイブリッド」と、そんなフレーズを納得できる仕上がりだ。


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