8本出しマフラーの衝撃から新たな段階へ
アストンマーティンが、「ヴァンテージ」のさらなる高性能版を開発している可能性が高まっている。今回、ドイツ・ニュルブルクリンク周辺で目撃されたプロトタイプは、現行ヴァンテージの頂点に位置付けられるハードコアモデルとみられ、市販化に向けて開発が進んでいるようだ。

約2か月前には、8本出しエキゾーストを装備した謎のヴァンテージ・プロトタイプが目撃され、大きな話題となった。しかし、その大胆な仕様がそのまま市販化されるとは考えにくく、多くの関係者やファンはテスト用の特別仕様と見ていた。

ところが今回、新たに確認されたプロトタイプは、より現実的な市販仕様に近づいていることを示している。リアまわりでは、中央寄りにレイアウトされた4本出しエキゾーストが最大の特徴だ。専用設計と思われるディフューザーも装着されており、大型リアウイングとともに高い空力性能を予感させる。
専用エアロでさらなる戦闘力を獲得
フロントには、大型グリルの両脇に改良されたエアカーテンを採用。さらにカーボンファイバー製フロントリップスポイラーは、標準モデルや「ヴァンテージS」以上に存在感を強めている。

足元には21インチホイールを装着し、タイヤは高性能なピレリ「P Zero R」を採用。制動系も強化されているとみられ、フロントブレーキキャリパーは標準モデルより大型化されているようだ。

大幅なデザイン変更こそ見られないものの、細部のブラッシュアップによってサーキット性能をさらに高める狙いがうかがえる。
インテリアは現行ヴァンテージをベースにするとみられ、10.25インチのデジタルメーターと10.25インチのインフォテインメントディスプレイを継続採用する見込みだ。一方で、軽量スポーツシートや専用カーボントリム、専用ステッチなどが与えられ、特別仕様車にふさわしい演出が施される可能性が高い。
最大の注目はパワートレインである。詳細は明らかになっていないが、現行「ヴァンテージS」を上回る性能が与えられることはほぼ確実とみられる。ヴァンテージSは、メルセデスAMG製4.0L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力680ps、最大トルク800Nmを発揮。0-100km/h加速3.4秒、最高速度325km/hという圧倒的なパフォーマンスを誇る。
新たな高性能モデルでは、さらなる出力向上に加え、軽量化やシャシーセッティングの最適化が図られる可能性もあるだろう。
グレード名は「AMR」か「RS」か……正式発表は2027年?
現時点では正式名称も明らかになっていないが、アストンマーティンの高性能グレードとして知られる「AMR」、あるいは新たなハイパフォーマンスブランドとして「RS」の名称が与えられる可能性がある。

正式発表は2027年頃と予想されている。しかし、今回のプロトタイプが市販仕様にかなり近い状態であることを考えれば、2026年中にもティザー公開や追加情報が明らかになる可能性は十分にあるだろう。
ヴァンテージ史上最強モデルとなる可能性を秘めたこの新型車。今後の動向から目が離せない。