MAZDA CX-5
CX-5がサイズアップで失ったものとは

新型「マツダCX-5」は、全長4690mm、全幅1860mm、全高1695mmというディメンションで、先代(全長4575mm、全幅1845mm、全高1690mm)と比べて115mm長く、15mmワイドになった。取り回しの面では、全幅が1850mmを超えたことで、1850mm以下の立体駐車場などに入庫できなくなったのが惜しい。

なお今回の撮影車両は車両本体価格375万6500円の「G」グレード(4WD)となる。装着オプションはメーカーセットオプションのEX Packageをはじめ、リフトゲートライトとトノカバー(計28万6000円分)が用意されていて、オプション込みの価格は404万2500円だった。
CX-5がサイズアップで得たものとは

新型のホイールベースは2815mmで先代(2700mm)から115mm延びた。後席の膝前空間は45mmも長くなり、前後席ともに頭上空間のゆとりが増している。前後席ともに座った感覚は「広い!」のひと言でとくに後席では顕著に感じられる。後席足元には、機内持ち込みサイズのキャリアケースがそのまま置けるほどで、ロングホイールベース化の恩恵を実感できる。

フロントシートは、パワーシート、マニュアルシートともに操作性はオーソドックスで扱いやすい。パワー、マニュアルともにシートハイトは、シート全体およびシート前端それぞれ上下させられる。
パワーシート装着車は多彩な機能を用意

パワーシートは、運転席10Wayパワーシート&ドライビングポジションメモリー機能(シート位置/アクティブ・ドライビング・ディスプレイ)になる。もちろんランバーサポート付で、ドライビングポジションメモリー機能は、運転席シート位置、アクティブ・ドライビング・ディスプレイ、ドアミラー角度を記録させることが可能。

さらに、ドライバー・パーソナライゼーション・システム付の場合は、車内カメラでドライバーを認識し、記憶したドライバーの各種設定を自動的に復元できる。車内カメラと任意で入力した身長により、車両が推奨するドライビングポジションに自動的に設定できる自動ドライビングポジションガイド、ドライバーの乗降時に運転席が自動で動くエントリーアシストも設定する。
後席の操作性もオーソドックス

リヤシートのリクライニングは、左右席ともに背もたれ肩口のドア側にあるレバーを使うオーソドックスな設計になっている。背もたれを前に倒して荷室奥行きを拡大する際もレバーを使う。荷室側から後席背もたれを前に倒す際は、荷室にあるリモートハンドルでも操作できる。なお、後席中央部のみの前倒しも可能だ。また、後席中央部を前に倒すと、ドリンクホルダー付アームレストになる。後席の足元(センターコンソール後方)には、EX Package に含まれているUSB-タイプA、シートヒータースイッチも用意。
広くなったラゲッジ

なお、先代CX-5にあったテールゲートの開閉と連動する便利なカラクリトノカバーは廃止された。荷室の奥行きが後席使用時で45mm、後席可倒時に94mm拡大された新型は、荷室奥行きが長くなったことで、同カバーを物理的に装着できなくなったという。その代わり、新型は巻き取り式トノカバーを床下に収納できる。BOSEウーファー付きでも床下にトノカバーが収まるのが美点だ。

荷室のサイズでは、先述したように、奥行きが後席使用時で45mm、後席可倒時に94mm拡大されたのをはじめ、容量も423Lから43L増の466Lに拡大。後席着座時の荷室高も507mmから529mmと22mm高くなった。荷室開口地上高は先代の745mmから727mmに18mm低くなり、重い荷物や大きな物の積載性も増している。
なお、荷室サイズの公式値は、後席使用時の荷室長が994mm、後席可倒時の荷室長は1845mm、荷室幅は1050mm。後席前倒し時の段差も抑えられている。
後席の乗降性も改善

新型になり乗降性も改善した。とくに後席は開口部が広くなり、足の運びがしやすくなっている。新型CX-5をはじめ、現行型の「トヨタ RAV4」「ホンダ CR-V」「SUBARU フォレスター」と同時に比較する機会があったが、CX-5の足さばきのしやすさが印象的だった。

新型CX-5は「マツダ・コネクト」と決別し、15.6インチもしくは12.9インチの大型センターディスプレイを中心に、Google搭載(Googleビルトイン)の自然発話音声認識、静電式ステアリングスイッチなどによる新しいユーザーインターフェイス、ヒューマンマシンインターフェイスを手に入れている。
ボディサイズアップを許容できれば新型の利点は大きい

パッケージングでは、先代から広くなったことを実感できる後席足元空間を筆頭に、後席を中心とした乗降性の向上、荷室の拡大(とくに奥行きの拡張)など、ロングホイールベース化による恩恵を受けられる。
新型CX-5はサイズアップ(全幅の1860mm)により、横幅1850mm制限のある駐車場には収まらなくなったが、最小回転半径は0.1mの拡大にとどまっている。リアルな取り回しの面ではそれほど神経質にならずにすむはずだ。

サイズアップを許容できる駐車場事情などであれば、後席と荷室を中心としたサイズ拡大の恩恵は大きい。子どもが大きくなったなどの理由で、もっと上のクラスを考えている先代CX-5オーナーなど新型CX-5を実際にチェックする価値は十分にある。

