スバルといえばインプレッサでしょ!特にWRX!!
おそらく今回の『榛名スバルフェス2026』で最もエントリーが多かったのがWRXを中心としたGC型インプレッサで間違いない。1992年〜2000年と、当時としてはモデルライフも長く、ハイパフォーマンスであることはもちろん、WRCでの活躍とランサーエボリューションとの切磋琢磨により人気モデルとなっただけに、台数の多さも頷ける。

WRXを中心とした〜と言うものの、アプライド違いこそあれやはりセダンWRX率の高さは圧倒的。しかしその中でもクーペ(リトナは見かけなかったが)やワゴンはWRXはもちろん今や希少なエアサス車のような乗用グレードの姿も見え、初代インプレッサの幅広い人気を感じさせた。

またグループで参加していたこともあり「二桁ナンバー」が多かったのも、初代インプレッサが長く愛されている証左と言えるだろう。

また、スバルの地元であり、『頭文字D』の聖地である榛名での開催だけに主催者展示も気合が入っていた。『頭文字D』の劇中車である「文太のインプレッサWRX」を再現したクルマや、伝説のコンプリートカー「22B STi バージョン」、WRCでの活躍を強く印象づけた「555」カラー、果てはホンモノのワールドラリーカー(WRカー)まで展示さたのだから驚きだ。しかも、WRカーは新井敏弘選手のドライブでデモランまで披露しているのだから、ファン冥利に尽きると言うもの。




インプレッサWRC99のデモランや、ゲストでありイベントアドバイザーの初代インプレッサのデザイナー・手島 彰氏が展開するブランド「IMPIZM」ブースに展示された車両、イベントアワードを受賞した2台の車両など、vol.1のイベントレポートを参照してほしい。
スバルの起死回生!初代レガシィ

初代インプレッサの活躍によりハイパフォーマンスなブランドイメージを確立したスバルだが、そこに至る以前、極度の販売不振をかこち会社存亡の危機にまで至ったスバルを救ったのが初代レガシィだ。特に商用バンと決別したスタイリッシュなルックスとスポーツカー顔負けのハイパフォーマンスグレードまで用意されたツーリングワゴンは、当時のスキーブーム、アウトドアブームに乗って売れに売れたものだ。

にも関わらず、初代レガシィのエントリーは多くなかった。しかも、当時あれほど売れに売れたはずのツーリングワゴンの方が少なく、なぜかレアモデルが並んでいるのが面白い。特にセダンはトップグレードである「RS」が中心で、WRCレプリカや競技ベース車両の「RSタイプRA」の姿が見られた。

また、初代レガシィの傘下車両はほとんどが前期型で、一般参加の後期型はセダン「RSタイプRA」の1台きりだった。

そして、会場にいた初代レガシィの白眉といえば、著名なスバルコレクターであるBOXER氏が所有するレガシィツーリングワゴンGT STiバージョンがゲストエリアに展示されたことだ。

レガシィツーリングワゴンGT STiバージョンは1992年8月、6月にマイナーチェンジした後期型に設定された初のSTIコンプリートカーで、200台限定で販売された。これは、400台限定だった22B STIバージョンよりも少なく、現存固定数でいえばさらに希少モデルと言えるだろう。

エクステリアには専用のBBSホイールを装着するほか、エンブレムやロゴが配されている。特にブライトン220のフロントグリルをベースにしたフロントグリルはSTIのコーポレートカラーであるチェリーレッドの差し色で彩る。この処理は現在のSTIを冠したモデルに受け継がれている。
そして何より、専用チューニングによりセダン「RS」と同等の出力をAT車で実現したエンジンだ。「RSタイプRA」のように内部まで手を入れたものではないが、特別感はSTIコンプリートカーに相応しい。

また目を疑ったのが初代レガシィがOEM供給されたいすゞアスカCXがエントリーしていたことだ。おそらく、会場では最も希少な初代レガシィになるのではないだろうか?上のレガシィツーリングワゴンGT STiバージョンとどちらか希少だろうか?

先だって取材したBOXER氏の所有車では久々に見たのだが、オーナーに話を聞くといすゞ藤沢工場やその周辺にまだいるのでは?とのこと。オーナーもいすゞ関係者で、以前は後期型の4WDを長らく所有していたが、一度手放したものの「残しておかなければ」との思いに駆られ今一度探して入手したそうだ。
いすゞは乗用車から撤退してしまったとはいえ、いすゞ関係者であるオーナーがオリジナルのアスカやジェミニなどではなく、初代レガシィのOEMアスカCXをそこまで大事にしているのは少々意外ではあった。どうしてもOEM車というとファンからは敬遠されがちな印象があるからだ。これも初代レガシィの魅力なのだろうか?

イベントでの辰己英治氏、マリオ高野氏、井元貴幸氏によるトークショーで、初代レガシィの操安を担当した辰己英治氏は「レオーネを売り続けたらスバルはダメになる」「もっと高性能なクルマを作るべき」と当時のスバルの危機感を語っていた。その危機感と辰己英治氏をはじめとする技術者たちの努力が結実したのが初代レガシィと言うわけだ。

レガシィといえばやっぱりツーリングワゴンでしょ!
あれほど売れたはずのレガシィツーリングワゴンだが、初代レガシィの参加車両ではゲスト車両も含め全7台中2台という有様。後期型ではその販売比率がツーリングワゴン8:セダン2(前期はほぼ半々)とも言われたにも関わらずだ。

では、歴代で最も売れた2代目レガシィならどうだろうか?しかも販売比率はツーリングワゴン9:セダン1とツーリングワゴン偏重が加速している(そのため3代目でセダンは「B4」のサブネーム追加とラインナップ整理を実施)。

参加台数的には初代レガシィとどっこいどっこいな印象。グループで参加していた5台+αといったところで、セダン:ワゴン比率は半々か。セダンはトップグレードである「RS」オンリーなのは(アスカCXがあるとはいえ)「RS」系オンリーだった初代のセダンに通じるが、ワゴンは「GT」が1台しかおらず、他の2台が普及グレードな点が意外だ。

2代目レガシィといえばEJ20エンジンにシーケンシャルツインターボを組み合わせ、デビュー時で250ps、マイナーチェンジで2.0L車両初の280ps(ATは260ps)を達成し、ワゴンのパワーウォーズを加速させたモデル。特にカタログモデルにビルシュタイン製倒立ダンパーを採用したツーリングワゴンのトップグレード「GT-B」は人気を博した……はずなのだが、今回のイベントに「GT-B」の姿が無かったのも意外な印象。
逆に印象的だったのが、「TXタイプS」と「ブライトンエアサス」の2台のツーリングワゴンだ。いずれも2.0L SOHCエンジンを搭載した普及グレード。ハイパフォーマンスなターボモデルが人気を牽引する一方で、堅実に販売台数を下支えした縁の下の力持ちと言えるかもしれない。

それだけに実用車として乗り潰されたり、モデルチェンジで乗り換えられることも多いだろうから、参加車両の「ブライトンエアサス」のように新車ワンオーナーの個体は貴重な存在だ。特にエアサス車は通常のサスペンション車と違って壊れた際の修理が部品の調達も含め容易ではなく費用も高いことから残存しにくい傾向にあるだけに尚更。

やはり意外や、より新しいはずの……それでもすでに20年以上が経過しているのだが……3代目、4代目、5代目の台数があまり多く無かったように見受けられる。その中でも3代目はセダン、4代目はワゴンが多かったようだ。全ての参加前車両を追えているわけではないのであくまで印象だではあるが……



ちょっと変わったインプレッサ&レガシィと貴重な限定車
こういったイベントにはカスタム車はもちろん、貴重な限定車が姿を見せることがある。ここまでインプレッサとレガシィをフィーチャーしてきたので、会場で見かけたそんなクルマをチェックしてみたい。

このレッド/ブラックのオリジナル塗装と思しきレガシイ・ランカスター(3代目/BH型)は、オフロードタイヤにアンダーガード、フォグランプと実にラギッドな雰囲気にまとめられている。右ハンドルなので普通に国内モデルと思われるが、リヤのエンブレムはアウトバックになっている。フロントグリルが3.0GTになっている点も愛嬌だ。

何より驚いたのが、MT車であること。圧倒的にATの多いランカスターだが、ある意味スバル伝統のデュアルレンジ5速MTがこの時代でもまだ用意され、それが目の前にあるのだ。

また、GD型インプレッサWRXながら、ハイリフトにアニマルガード、フォグランプ、ルーフキャリアにスペアタイヤと、まるでラリーレイドかデザートレース……この場合は「バハ1000」が相応しいか?……に出るような出立ち。レプリカやWRC、あるいはオンロードレース系のカスタムが多いインプレッサWRXには珍しいタイプで印象的だ。

限定車としてはSTIコンプリートカーである「S」シリーズの姿も。特に「S」シリーズの嚆矢である「S201」と「S207」のツーショットは貴重。また、現状で最新の「S」シリーズである「S210」もエントリーしており、イベントのアワードで「マリオ高野賞」を受賞していた(vol.1参照)。

そして、「S」シリーズというとインプレッサ(とその後継のWRX)のイメージが強いし、実際にラインナップも多いのだが、逆に貴重なレガシィの「S」シリーズも見ることができた。レガシィの「S」シリーズは3代目の「S401 STIバージョン」と4代目の「S402」。前者がセダンのみ400台、後者がセダンとワゴン合わせて402台の限定。参加車両は「S402」のワゴンで、「S401」は見かけなかった。

極め付けはプロドライブ製のグループN仕様インプレッサWRX(GD型)。イギリスの警官が特注した車両(S11 Group-N 2004)で、競技には使用されているおらず公道走行も可能だとか。

ブックシェルフ型のリヤスポイラーや張り巡らされたロールケージからはグループNといえどコンペティションマシンらしいスパルタンな雰囲気が漂う。

他にもまだまだ……気になるインプレッサ&レガシィの参加車両
ここまで紹介してきた画像にの他にも、本文にはない画像はページトップの「この記事の画像をもっと見る(75枚)」から見ることができる。イベントに参加したインプレッサとレガシィの画像をタップリと楽しんで欲しい。

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