2.5L 直列4気筒ガソリンターボをベースに、専用チューニングで300ps級に!

マツダのモータースポーツブランド「MAZDA SPIRIT RACING」が、ロードスターに続く次なる市販モデルへ動き出している。その有力候補として注目されるのが、「MAZDA3」をベースとした高性能モデル「MAZDA SPIRIT RACING 3」だ。

MAZDA SPIRIT RACING 3 concept

マツダはすでに「MAZDA SPIRIT RACING 3 concept」を公開し、MAZDA3をベースとしたスポーツモデルの可能性を提示している。

さらに2026年のスーパー耐久シリーズには「MAZDA SPIRIT RACING 3 Future concept」を投入。こちらはSKYACTIV-D 2.2を搭載し、リニューアブルディーゼル燃料やマツダ独自の車載CO₂回収装置などを実証するレース車両で、市販型を直接示すモデルではない。

とはいえ、MAZDA3を舞台にMAZDA SPIRIT RACINGの技術開発が続いていることは確かだ。そこでスクープ班では、市販版「MAZDA SPIRIT RACING 3」が登場した場合の姿を予想CGとして制作した。

市販型 マツダ3 MAZDA SPIRIT RACING 3予想CG

フロントにはブラックメッシュの専用グリルを配置し、バンパー左右のインテークを大型化。ピアノブラック仕上げのフロントリップを組み合わせ、標準型MAZDA3より低くワイドな印象を強めた。足元には19インチ級のブラックホイールと赤いブレーキキャリパーを装着。車高は約20mmローダウンする想定で、専用サイドスカートや小型リアスポイラーも追加した。

派手なワイドボディではなく、コンセプトカーの雰囲気を残しながら、市販車として現実味のあるスポーツ仕様を狙ったものだ。

気になるのは、やはり中身である。MAZDA3は2019年に現行世代が登場した世界戦略車だが、現在の日本仕様には、ホンダ「シビック タイプR」やトヨタ「GRカローラ」のような本格的ハイパフォーマンスモデルが存在しない。

しかし、MAZDA SPIRIT RACINGにはすでに市販化の前例がある。「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」は通常モデルに加え、200台限定の「12R」を設定。2.0Lエンジンを最高出力200psまで高め、RECARO製フルバケットシートなども採用した。スーパー耐久などモータースポーツで培った技術を市販車へ還元するという、MAZDA SPIRIT RACINGの方向性を具体化したモデルである。

では、MAZDA SPIRIT RACING 3にはどんなパワートレーンが搭載されるのか。スクープ班が入手している情報では、候補のひとつとして海外仕様MAZDA3に設定されてきた2.5L 直列4気筒ガソリンターボをベースに、専用チューニングを施す案があるという。

このエンジンを採用するなら、ひとつの目安になるのが300ps級だ。シビック タイプRやGRカローラと同じ300psオーバーを狙うのか。それとも最高出力競争から少し距離を置き、アクセルレスポンスやシャシー性能、扱いやすさを重視した「マツダ流」の高性能車に仕立てるのか。このあたりは市販型の性格を左右するポイントになる。

パワーアップだけではない。高性能ブレーキ、強化サスペンション、専用シートなどを組み合わせれば、MAZDA3の素性を生かした本格的なスポーツハッチへ仕上げることも可能だ。

マツダスピードアクセラ

そして、市販時期についてスクープ班には2027年前半にも投入される可能性があるとの情報が入っている。かつてマツダには「マツダスピードアクセラ」という高性能ハッチが存在した。2.3L直噴ターボから264psを発生し、6速MTを組み合わせた刺激的なモデルだった。その後、マツダの国内ラインアップから本格的なホットハッチは姿を消している。

MAZDA SPIRIT RACING ROADSTERによって「レースで磨き、市販車へ還元する」という新しい流れを作ったマツダ。その第2弾がMAZDA3となれば、長らく空席だった高性能ハッチのポジションが埋まる。

2.5Lターボ、300ps級、そしてMAZDA SPIRIT RACINGのシャシーチューニング。実現すれば、シビック タイプRやGRカローラとはまた違った、マツダらしいホットハッチになりそうだ。