125ccで狙ったのは“大人の上質感”【ヤマハ・シグナス125】

124cc・4ストOHCエンジンから11.0psを発揮。大柄なボディと落ち着いた乗り味で、125ccらしい上級感を打ち出した

YAMAHA シグナス125|1984年発売

1982年に登場したシグナス180に続き、125ccクラスへ投入されたシグナス125。50ccスクーターよりひと回り大きなボディに、124cc空冷4ストロークOHC単気筒エンジンを搭載し、2人乗りもこなせる上級スクーターとして登場した。

最高出力は11.0ps/8000rpm。最高出力だけを追いかけるのではなく、落ち着いた乗り心地や操縦安定性、ゆとりのあるパワーフィールを重視した仕立てが特徴だ。外装も直線基調でまとめられ、ゆったりしたシートやボリュームのあるボディと相まって、50ccとは明確に違う高級感を漂わせていた。

通勤や街乗りだけではなく、少し距離を伸ばした移動にも使える。その後のシグナスシリーズにつながる、125ccクラスの主力モデルとしての第一歩だった。

総排気量:124cc
エンジン:空冷4ストロークOHC2バルブ単気筒
最高出力:11.0ps/8000rpm
最大トルク:1.1kgm/6500rpm
全長×全幅×全高:1880×650×1095mm
重量:91kg
発売当時価格:24万9000円

重量39kg! 8万円を切った軽量スクーター【ヤマハ・キュート】

重量39kgの軽量ボディに4.0psエンジンを搭載。セルや燃料計まで備えながら、7万9800円という価格も大きな魅力だった

YAMAHA キュート|1984年発売

名前どおり親しみやすいスタイルながら、中身はかなり実用的。キュートは女性ユーザーのニーズが広がるなかで、扱いやすさだけではなく、走りや装備にもひと工夫を加えた50ccスクーターだった。

最大の武器は重量39kgという軽さ。そこへ新開発の49cc空冷2ストローク単気筒エンジンを搭載し、最高出力4.0psを発揮する。軽量ボディとの組み合わせで、街中を軽快に走れる構成だ。

さらに電気式燃料計、走行距離計付き大型メーターパネル、セルスターター、大型シート、広めのフットスペースまで装備。それでいて発売当時価格は7万9800円。単に“軽いだけ”ではなく、普段使いに欲しい装備を揃えながら8万円を切ったところにも、このモデルの狙いがよく表れている。

総排気量:49cc
エンジン:空冷2ストローク単気筒
最高出力:4.0ps/6500rpm
最大トルク:0.52kgm/4500rpm
全長×全幅×全高:1505×620×960mm
重量:39kg
発売当時価格:7万9800円

後ろ姿が強烈! 低く構えた3輪スポーツ【ホンダ・ロードフォックス】

ワイドな後輪と低いシート、パイプフレームが生む独特のスタイル。3輪の安定感とスポーティなスイング感覚を組み合わせた異色モデルだ

HONDA ロードフォックス|1984年発売

ホンダの“スリーター”シリーズ第5弾として1984年7月に登場。ロードフォックスは、それまでの実用色が強かった3輪車とはひと味違い、低く構えたライディングポジションとワイドなリヤタイヤでファンライドを前面に押し出したモデルだ。

エンジンは49cc空冷2ストローク単気筒で、最高出力4.0ps。2速オートマチックを組み合わせ、低速からなめらかに加速する。コーナリング時には車体を傾けて走るスイング機構を採用し、3輪ならではの安定感を保ちながら、2輪車に近い軽快な操縦感覚を狙っていた。

車体にはスリーターシリーズ初となるパイプ構成のパラレルフレームを採用。チャンバータイプのマフラー、バケットタイプのシート、バックレスト、そして後輪のワイドタイヤが組み合わさり、まるで小さな3輪バギーのような姿に仕上がっている。

さらにワンタッチパーキング機構やセルスターターも装備。見た目のインパクトだけに頼らず、日常で扱いやすいところまで考えられていた。

総排気量:49cc
エンジン:空冷2ストローク単気筒
最高出力:4.0ps/6000rpm
最大トルク:0.49kgm/5500rpm
全長×全幅×全高:1595×605×915mm
重量:63kg
タイヤ:前3.00-8/後4.50-6
発売当時価格:13万9000円

※この記事は月刊モトチャンプ2025年12月号を基に加筆修正を行っています

【モトチャンプ編集部】