連載

新車コクピット解説

BMW 1Series

480万円の新エントリーグレード「オリジナル」

BMW 1シリーズ(オリジナル)
BMW 1シリーズ(オリジナル)

3代目でFWDに転身した「BMW 1シリーズ」は、2024年10月に4代目となるF70型が上陸した。3代目のF40型からプラットフォームを共有化しているものの、内外装を大幅に刷新している。

BMW1シリーズ(オリジナル)
BMW1シリーズ(オリジナル)

撮影車両は、2026年5月に設定された新グレードの「120 original」で、1.5リッター直列3気筒ガソリン(48Vマイルドハイブリッド)と7速DCTを組み合わせている。車両本体価格は480万円で、500万円の「120」より20万円安価な設定となっている。エントリーグレードではあるものの、ナビゲーションシステムをはじめ、先進安全装備(ADAS)系、「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」などを備えている。

センターコンソールまわりの操作系は使いやすい

BMW1シリーズのコクピット
BMW1シリーズのコクピット

プラットフォームは先代から流用しているが、インパネまわりを中心としたインテリアは先進的な仕立てだ。エンジンスターターは、センターコンソールの操作部内の左上に配置し、その下にトグル式シフトセレクターを用意している。トグル式シフトセレクターの下には「R-N-D/L」と表示されていて、独立した「P」レンジボタンを持たず、停車時に下にある電動パーキングブレーキを作動させるか、「START/STOP」ボタンでシステムをオフにすると、自動的にトランスミッションがパーキングロック状態となる。その状態では「R-N-D/L」の横に「P」が表示される。「P」に入れる操作(手間)が省かれているのも特徴だ。

そのほか、センターコンソールの操作系には、ハザード、音量調整と選曲ローラー、マイモード切替ボタン、デフロスター/リヤデフォッガー、パーキングアシスト機能、車両設定用などの使用頻度の高い機能を配置している。その前に、カップホルダー2つ、Qi規格に対応するワイヤレス充電トレー、前席用USB-C(2口)、12V電源ソケットなどを用意。後席足元にもリヤエアコン吹き出し口と充電用USB Type-Cポートが2基配置されている。

「BMWカーブドディスプレイ」を採用

コクピットで目を惹くのは、最近のBMWが採用しているメーターパネルとセンターパネルを一体化させた「BMWカーブドディスプレイ」だ。物理スイッチの「iDriveコントローラー」が廃止されたすっきりしたセンターコンソールまわりとなっている。

先進的なメーターディスプレイ
先進的なメーターディスプレイ

メーターディスプレイは10.25インチ、センターディスプレイは10.7インチで、ナビゲーションやAIを使った音声コントロール機能である「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」、スマホ連携機能などを搭載する。画面のタッチ操作と音声により操作できる最新のユーザーインターフェイスだ。

ワイヤレス充電機能付きのフロントトレーとドリンクホルダー
ワイヤレス充電機能付きのフロントトレーとドリンクホルダー

メーターディスプレイは、立体的な3Dデジタルグラフィックが印象的で、左側の速度計、右側のパワーメーター/タコメーターがヘキサゴン形状の先進的デザインで描画されている。中央部には航続可能距離、平均燃費、走行データ、ナビのグラフィック、ACCなどのADASの作動状況などが表示される。メーターは「MY MODES」に連動していて、PERSONAL/SPORT/EFFICIENT の走行モード切替に応じて、メーター全体のテーマカラーやグラフィックデザインが連動して変化する。

センターディスプレイの表示メニュー

写真はエアコンルーバーの操作部
写真はエアコンルーバーの操作部

センターディスプレイの操作性は、先代1シリーズなど従来のBMWモデルからの乗り替えだと少し慣れが必要かもしれない。最新オペレーティングシステムの「BMWオペレーティング・システム9」が搭載され、「QuickSelect(クイックセレクト)」による階層の撤廃は朗報ではあるものの、最初は少し戸惑うかもしれない。ただし、ホーム画面上に各種機能のショートカット(ウィジェット)を整理して配置できるようになり、サブメニューに画面を切り替えることなく、ワンタッチで使いたい機能にアクセスできる。

センターディスプレイに表示するアプリも追加可能で、音楽ストリーミングや動画配信(「Disney+」など)、ニュース、ゲームなどのアプリを直接ディスプレイ上にダウンロードできる。加えて、サブスク(月額/年額)の「BMWデジタル・プレミアム」に加入すれば、データ通信無制限でのアプリの利用やゲーム、サードパーティ製ナビアプリの高度化などのエンタメ系の充実化も特徴だ。

エアコンの操作部

エアコンは、ダイヤル式の調整ローラーとレバー式(ルーバーの風向き)の操作部をセンターディスプレイ下に配置している。

先述したように、音声操作に対応しているため、「OK, BMW」と話しかけるか、ステアリングのマイクボタンを押すかで「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」が起動し、「温度を2度下げて」など音声で操作、設定も可能だ。さらに、センターディスプレイ下側に並ぶエアコンのアイコンを押すことで設定画面に入ることができる。

ステアリングスイッチは、右側にオーディオ、インフォテインメント、メーター表示、音声操作を配置。左側はADAS系で、ACCの1km/h刻みの速度設定などが可能となっている。

ウインカー、ワイパーの操作性

左レバーはレーンチェンジ時の3回点滅機能(ワンフラッシャー)を備えたウインカーレバーで、ライト関連機能やリヤフォグランプの操作も集約されている。レバー先端のボタンを押すことで、メーター内のボードコンピューター表示(燃費、航続距離、平均速度など)の切り替えも可能だ。

右レバーは前後ワイパーの操作系で、オートワイパー、連続低速、連続高速などを選択可能。中央部のダイヤルでは、オートワイパー作動時のレインセンサー感度や間欠作動の頻度を調整できる。

現行BMW1シリーズのコクピットの操作系は、新オペレーションシステムとカーブドディスプレイの採用などで一新された。センターコンソールの操作部は、初めてでも戸惑うことなく操作できるのが印象的だ。

PHOTO/平野陽(Akio HIRANO)、塚田勝弘(Katsuhiro TSUKADA)

ジープアベンジャーの4WDハイブリッドの意外な居住・積載性[実用編]【最新モデルコクピットドリル:14】

クルマの多機能化は、ときにコクピットの操作系をややこしくしてしまう。見た目のスマートさを重視してハード(物理)スイッチを減らそうとすると、センターディスプレイの階層が深くなったり、ステアリングスイッチなどでの操作が増えたりする。スイッチだらけになれば、メカ好きにはたまらないかもしれないが、操作性は悪化する。この連載では、最新モデルのコクピットの使い勝手に迫る。今回は、2026年3月に追加されたジープ初のAWDハイブリッド「アベンジャー4xeハイブリッド アップランド」の居住性、積載性をチェックする。

連載 新車コクピット解説

by ゲンロクWeb
新型 2時間前

新世代HMI採用の「BMW 1シリーズ」は良好な操作性を確保?【最新モデルコクピットドリル:15】

by ゲンロクWeb
新型 2026.10.09

ジープアベンジャーの4WDハイブリッドの意外な居住・積載性[実用編]【最新モデルコクピットドリル:14】

by ゲンロクWeb
新型 2026.09.25

「シンプル」「分かりやすい」ジープアベンジャーの操作系をチェック【最新モデルコクピットドリル:13】