流麗なリフトバックボディで実用性と空力性能の両立を目指す
トヨタの世界戦略車「カローラ」が、次世代モデルで大きな転換期を迎えようとしている。2027年中にも登場すると予想される次期型では、セダンとハッチバックを統合する新たなボディ形状に加え、新開発1.5Lエンジンを核とした電動化ラインナップの拡充が注目される。2025年に公開されたコンセプトモデルの先進的なデザインは、市販型にどこまで受け継がれるのか。

次期カローラは低いノーズと流麗なルーフラインを採用か
次期カローラの姿を占う重要な手がかりとなるのが、2025年のジャパンモビリティショーで世界初公開された「カローラ コンセプト」だ。現行モデルとは大きく異なる低いノーズ、シャープなLEDヘッドライト、滑らかに後方へ下降するルーフラインを採用。従来の実用的なセダンというイメージを一新する、先進的なスタイリングが特徴となっていた。

スクープ班が入手した情報によると、次期カローラは2027年中にも世界初公開され、2028年モデルとして展開される可能性がある。
注目されるのは、単なるデザイン変更ではなく、ボディ形状そのものの変革だ。次期型では、セダンのような流麗なシルエットを持ちながら、リアウインドウとテールゲートが一体となって開くリフトバック方式の採用が検討されているという。これが実現すれば、現在は別々に用意されているセダンとハッチバックを、実質的にひとつのボディへ統合できる。

リフトバックは、セダンのようなスタイリングとハッチバックの積載性を両立できるのが特徴だ。開口部を大きく確保できるため、日常の買い物から旅行まで幅広い用途に対応する。今回スクープ班が制作した市販型予想CGでも、低く構えたフロントノーズと流れるようなルーフラインを組み合わせ、次世代カローラの新たな方向性を表現している。
新開発1.5L直列4気筒エンジンが電動化の中心に
次期カローラでは、パワートレーンの刷新も大きなテーマとなる。トヨタは次世代の電動車を見据え、新開発の1.5L直列4気筒エンジンを開発している。このエンジンは従来の1.5L直列3気筒エンジンよりも小型・低背化を図り、車両設計の自由度を高めることを狙ったものだ。エンジン全高を抑えることでボンネットを低く設計しやすくなり、空力性能やスタイリングの改善にもつながる。
次期カローラでは、この新世代エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムが主力になるとみられる。海外からの情報では、システム最高出力は約136ps、燃費性能は現行システムに対して10~20%程度改善するとの予想もある。ただし、これらは次期カローラの正式な性能値ではなく、現時点での予想数値だ。
新開発エンジンには自然吸気仕様だけでなくターボ仕様も想定されており、純ガソリン車への展開も考えられる。北米市場では現行型に2.0L直列4気筒エンジンが採用されていることから、次期型でも市場ごとに異なるパワートレーンが設定される可能性がある。
PHEVとEVも追加か、最大4種類のパワートレーンを想定
次期カローラでは、従来のガソリン車とハイブリッド車に加え、プラグインハイブリッド車(PHEV)と電気自動車(BEV)を設定する構想も浮上している。海外報道では、ガソリン、HEV、PHEV、BEVという最大4種類のパワートレーンが想定されている。なかでもPHEVは、日常の短距離移動を電気だけで走行しながら、長距離ではエンジンを活用できることが特徴だ。
一方、BEVについては、北米市場への投入を前提に航続距離250マイル(約402km)以上を目標とする可能性が伝えられている。さらにデュアルモーターによるAWD仕様の設定も予想されており、従来のカローラとは大きく異なる商品展開となる可能性がある。
ただし、PHEVやBEVの設定、具体的な航続距離や駆動方式について、トヨタから正式な発表はない。実現すれば、次期カローラは世界各地の市場環境や電動化の進展に合わせ、幅広いパワートレーンを選択できるモデルとなる。
日本のカローラ スポーツとツーリングはどうなる?
日本市場で気になるのが、現在販売されている「カローラ スポーツ」と「カローラ ツーリング」の動向だ。国内では2018年にハッチバックのカローラ スポーツが登場し、2019年にはセダンのカローラとワゴンのカローラ ツーリングが発売された。
現在は異なるボディタイプを持つ3モデルが展開されているが、次期型でセダンとハッチバックが統合されれば、国内ラインナップも大きく変わる可能性がある。特にカローラ スポーツは、次世代リフトバックとの役割が重なることになる。
一方、カローラ ツーリングは荷室の使い勝手を重視するユーザーに支持されており、ワゴン独自の需要も存在する。そのため、海外向け次期型のボディ構成が、そのまま日本市場に適用されるとは限らない。
スクープ班では、次期カローラの日本導入も2027年から2028年にかけての時期が有力とみている。
1966年の初代登場以来、カローラは世界各地のニーズに合わせて進化を続けてきた。次期型では、電動化の拡充だけでなく、セダンとハッチバックを分けるという従来の考え方そのものが変わる可能性がある。2027年の登場に向け、世界的なベストセラーがどのような姿へ進化するのか、今後の動向が注目される。







