朝日電装×名古屋芸術大学 RIDE ON THE MUSIC
開発コンセプトは「音楽を奏でるようなライディングを!」




「二輪車における新しいインターフェイス」をテーマに、名古屋芸術大学カーデザインコースの学生12名が、電装系の大手「朝日電装」と連携し、ゼロからプロジェクトに取り組んだ。
このプロジェクトにおいて学生たちは、それぞれ最終プレゼンテーションのため、アイデア出しからモックアップの制作までを遂行。最終プレゼンテーションで朝日電装の審査員たちから「モーション賞」を勝ち取った作品が、写真のバイク用ハンドル。
従来のバイクのアクセルスロットルは、“ワイヤーを引く”という機械的動作をなすため、ハンドルパイプを軸に回転する必要があった。しかし昨今はスロットルの電子化に伴い、回転操作の必要性は薄れ、アクセル操作方式の自由度が大幅に拡大。
ギターをイメージした写真のバイク用ハンドルは、「新たなインターフェイスを企業や大学にとどまらず、広く共に生み出していきたい」という朝日電装の考えから誕生。
グリップ形状はギターボディのように滑らかな曲線を持ち、握りやすさも考慮。オーセンティックな質感でまとめられた色、素材、仕上げ、そのすべては、老舗メーカーのギターに比肩する格調高さを見せている。


グリップの内側のみが回転する新しい操作形態の「回転式APS」

写真はスロットル操作部とグリップ部を分割し、グリップの内側のみが回転する機構に設計された「回転式APS(アクセラレーターポジションセンサー)」。右手の親指でスロットル操作レバーを倒することで(親指を離せばスプリングの力で元に戻る)、長時間走行時の右手首や手のひらの疲れを軽減してくれるのがポイントだ。
「回転式APS」はスロットル操作レバーの作動範囲、また操作荷重が任意に調整できる構造。ライダーの好みに合わせたフィーリングの変更が可能。
外側のグリップ部には広い余剰スペースが確保されているため、さらなる部品や機能の追加がOK(振動モーターや LEDなどを搭載することで、より多くの情報をライダーへ伝えられ、快適な走行の助けとなる等々)。
グリップはエルゴノミクス(Ergonomics/人間工学)に基づいた形状で、ライダーの手にしっくりと馴染むのが特徴。
「回転式APS」は現在、日本国内において「アクセル制御に回転操作を必要とする」という現行の自動二輪車保安基準を満たせるかを確認中。基準を満たせば、次世代のバイク用スロットルとして登場するかも!
