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今日は何の日?■2代目ヴァーサセダン(日本名:ラティオ)を世界初公開

2011(平成23)年4月20日、北米日産が“ニューヨーク国際オートショー2011”で2代目「ヴァーサセダン」を初公開した。ヴァーサセダンは翌年米国で発売され、日本では同年に燃費を重視してエンジンを1.5L→1.2Lにダウンサイジングして「ラティオ」名でデビューした。
上級コンパクトセダンを売りにしたティーダラティオ


「ティーダラティオ」のベースであるハッチバック「ティーダ」は、2004年9月に誕生。ティーダから遅れること1ヶ月後の2004年10月にセダン版「ティーダラティオ」がデビューした。“セダンの基準をシフトする”というキャッチコピーで、モダンで若々しいデザインとくつろげる室内空間が訴求ポイントだった。

ティーダラティオの特徴は、5ナンバーサイズながら上級クラスに匹敵する広い室内空間と高級なインテリアであり、大型セダン並みの室内長により、前後席ともゆったりと足が伸ばせるゆとりの室内とクラストップレベルのトランクルーム容量を実現。また、高級感あふれる木目調パネルが採用され、高級感が演出された。
パワートレーンは、ティーダと同じ最高出力109ps/最大トルク15.1kgmを発揮する1.5L 直4 DOHCエンジンと4速ATおよびCVTの組み合わせ。駆動方式もFFと電動4WD「e-4WD」が設定された。さらに、高機能のサスペンションなどにより、市街地だけでなく欧米を意識して高速道路でも快適な乗り心地が達成された。
コンパクトながら上質感をアピールしたティーダラティオは、セダン冬の時代ながら堅調な販売を続け、2006年には「ヴァーサセダン」として北米でも販売された。
ニューヨーク国際オートショーで2代目ヴァーサセダンを公開


2011年4月のこの日に初披露された2代目「ヴァーサセダン」のキャッチフレーズは、コンパクトセダンの常識を破った“ビッグ・スモールカー”だった。

新世代グローバルVプラットフォームの採用で先代に比べて約70kg軽量化され、全幅は同じで全長は15mm短く全高は30mm低くなったが、日本の5ナンバーボディに収まっていた。スタイリングは、空力性能を意識した洗練されたセダンらしい落ち着きのあるプロポーションになった。

また新型のもうひとつの売りが、環境性能と燃費を高めたパワートレーンである。初代エンジンを継承した最高出力109ps/14.8kgmの1.5L 直4 DOHCエンジンと5速MTおよび電子制御CVTの組み合わせ。駆動方式は、FFのみだった。燃費重視のパワートレーンと空力性能を向上させたボディによって、優れた燃費性能を誇った。
ヴァーサセダンは、翌年に北米でデビューして安定した人気で滑り出した。
[↓ TheCarConnectionより]
ティーダラティオ改めラティオは1代限りで国内販売から撤退

米国でデビューした2代目ヴァーサセダンは、日本では2012年10月にティーダラティオの2代目としてデビューした。このとき、ティーダが2代目ノートに統合されるかたちで国内向けの販売を終了したことから、「ラティオ」の単独ネームに改称されて生まれ変わった。
基本的には、米国向けの2代目ヴァーサセダンと同じだが、パワートレーンは変更された。米国仕様の1.5Lエンジンから、国内仕様は最高出力79ps/最大トルク10.8kgmの1.2L 直3 DOHCエンジンと副変速機付きCVTの組み合わせにダウンサイジングされた。

ラティオは、車重約70kgの軽量化や空力性能の改良、効率を高めたCVT、ダウンサイジングエンジンにアイドリングストップ機構の採用などによって、燃費は初代の18.0km/Lから22.6km/L(JC08モード)に改善された。ダウンサイジングを進めたことで、エンジン性能は低下したが、軽量化のおかげもあって従来並みの動力性能はキープされた。
エンジンをダウンサイジングしたのは、当時日本では燃費競争が激化してエコカー減税への適合が必要だったためである。車両価格は、標準グレードで138.8万円に設定。ラティオは、ダウンサイジングによって先代のウリだった広い室内や上質なインテリアもグレードダウンして、実質的なクラスダウンとなったため、先代のような人気を獲得できなかった。
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コンパクトセダン市場が完全に縮小した日本市場では、国内のラティオは人気を得られず、2016年に販売を終えた。一方の米国のヴァーサセダンは、堅調な販売を続け2019年に3代目に移行し、2025年まで販売されて販売を終えた。ただメキシコでは人気があって、新型車が販売されているらしい。
毎日が何かの記念日。今日が何かの記念日になるかもしれない。


