MERCEDES-BENZ G CLASS
メルセデス・ベンツ Gクラスとは

「メルセデス・ベンツ Gクラス」は、軍用車両をルーツに持つ本格オフロード車として1979年に登場した。現在もラダーフレーム構造、フルタイム4WD、3つのディファレンシャルロック、ローレンジギアといった専用機構を備え、市販車としては非常に高い悪路走破性能を維持している点が特徴だ。
現行モデルではシャーシや内装が刷新され、MBUXインフォテインメントシステムや先進運転支援機能(ADAS)が採用されている。また、直列6気筒ディーゼルエンジンやV8ガソリンエンジンにISG(マイルドハイブリッド)を組み合わせたモデルに加え、完全電動モデル「G 580 with EQ Technology」もラインアップされるなど、電動化の流れにも対応している。
メルセデス・ベンツ Gクラスの外観・内装


メルセデス・ベンツ Gクラスは、外観と内装の両面で独自の価値を持つ。現行モデルは伝統と先進性の融合が大きな特徴となっている。
外観:伝統を貫くスクエアフォルム
Gクラスの外観は、直線的なボディ形状や丸型ヘッドライト、リヤのスペアタイヤなど、初代から続くデザイン要素を現代に継承している。ドアヒンジを外側に配置する構造や特徴的な開閉音も、機能性に根ざした設計の名残といえる。
現行モデルでは安全性や空力性能の観点から細部が改良されているものの、全体のシルエットは維持されており、唯一無二の存在感を確立している。AMG仕様は専用グリルやワイドなフェンダーが装備され、より力強い印象を与えている。
内装:デジタル化と高級感の両立
内装は外観とは対照的に大きく進化しており、12.3インチディスプレイを2枚並べたワイドスクリーン構成を採用。MBUXによる音声操作やナビゲーション機能が統合され、操作性と視認性が向上している。さらにナッパレザーやアンビエントライト、サウンドシステムなどが用意され、高級SUVとしての快適性が強化されている。一方で助手席のグラブハンドルやオフロード操作系スイッチなど、実用性を重視した設計も残されている。
メルセデス・ベンツ Gクラスのサイズ


メルセデス・ベンツ Gクラスのサイズは大型SUVに分類されるが、オフロード性能と視界、さらには室内効率を重視して設計されている。
ボディサイズ:本格オフローダーの設計
現行モデルのボディサイズは全長4670mm、全幅1930mm、全高1980mm(G 450 d)。全高の高さとスクエアなボディ形状により、優れた視界と存在感を確保している。
最低地上高は240mm(G 450 d)と高く設定されており、岩場や悪路における障害物のクリアランス性能に優れる。また、短いオーバーハングと高いアプローチアングル(31°)およびデパーチャーアングル(30°)により、急勾配や段差の多い地形でも車体を接触させにくい構造となっている。さらに、渡河水深700mmといった数値が示すように、一般的なSUVを大きく上回るオフロード性能を備えている。
室内スペース:高い実用性
室内は5人乗りレイアウトで構成され、前後席ともに十分なヘッドクリアランスとレッグルームが確保されている。特に高い全高と直立したボディ構造により、乗員は圧迫感の少ない空間を得ることができる。着座位置が高く設定されているため見通しが良く、都市部での取り回しや狭い道での車両感覚の把握にも寄与する。スクエアなボディ形状は室内効率にも優れており、外寸に対して広い室内空間を実現している。
荷室容量は575~2010L(VDA)が確保され、大型の荷物も搭載可能。サイドヒンジ式のリヤドアは開口部が広く、積み下ろしのしやすさにも配慮されている。
こうした設計により、GクラスはラグジュアリーSUVでありながら、高い実用性とユーティリティを兼ね備えたモデルとなっている。
メルセデス・ベンツ Gクラスの走行性能・燃費性能


メルセデス・ベンツ Gクラスは、伝統的な本格オフローダーとしての走行性能を維持しながら電動化技術の導入により、走行特性と効率性の向上も実現している。内燃機関搭載モデルと電動モデルが併存し、多様なニーズに対応するラインアップとなっている。
走行性能:機械構造と電子制御の融合
Gクラスはラダーフレーム構造とフルタイム4WDを基本とし、3つのディファレンシャルロックを備えることで極めて高い悪路走破性能を発揮する。従来モデルから継承される重要な要素であり、滑りやすい路面や急勾配でも安定したトラクションを確保する。
さらに、DYNAMIC SELECTによる走行モード切替やオフロード専用モードなど、電子制御によるサポートも充実している。AMGモデルでは専用のサスペンションが採用され、オンロードでの操縦安定性も大きく向上している。
一方、電動モデルであるG 580 with EQ Technologyでは、4輪それぞれに独立したモーターが装備されている。各輪の駆動力を個別に制御することが可能となり、従来の機械式デフロックとは異なる電子制御によるアプローチで高いトラクション性能を実現している。
燃費性能:電動化による進化
G 450 dにはISG(インテグレーテッド スターター ジェネレーター=48Vマイルドハイブリッド)が搭載され、発進や加速時にモーターがエンジンを補助することで燃費効率の向上に寄与している。従来の大排気量エンジン中心の構成から、より効率性を意識した設計へと進化している。一方で、メルセデス AMG G 63は高出力を重視したモデルであり、燃費性能よりもパフォーマンスを優先した特性となる。G 580 with EQ Technologyは内燃機関を持たないBEVで、都市部での走行や低速域では特にエネルギー効率の高い走行が可能である。
メルセデス・ベンツ Gクラスの購入価格・維持費

メルセデス・ベンツ Gクラスは高級SUVに位置付けられ、購入価格と維持費はいずれも高い水準となる。
購入価格:モデル別の価格帯
オプションによって価格は変わるが、日本市場における基本価格は以下の通り:
- メルセデス・ベンツ G 450 d(ISG):1857万円~
- メルセデス・ベンツ G 580 with EQ Technology:2237万円〜
- メルセデス AMG G 63(ISG):2862万円~
維持費:高級SUVならではのコスト
維持費は燃料費や保険料、税金に加え、タイヤやブレーキといった消耗品の交換費用が大きな割合を占める。特にAMGモデルではこれらのコストが高額となる傾向がある。一方、電動モデルでは燃料費の負担が軽減される一方で、充電環境の整備が必要となる。(以下はG 450 dの場合の概算)
| 区分 | 項目 | 年間費用(円) | 備考 |
| 税金・保険 | 自動車税 | 5万 | 2988cc |
| 重量税 | 2万4600 | 2540kg、重量3tまで2年間で4万9200円 | |
| 自賠責 | 8825 | 2年分1万7650円 | |
| 任意保険 | ─ | 車両保険に加入するか等の条件によって大きく異なる | |
| メンテナンス | オイル | 10万 | 銘柄等により変動。年1回交換と想定 |
| タイヤ | 20万 | 4年で交換と想定 | |
| 消耗品 | 随時 | ブレーキパッド/フルード、バッテリー等の交換・整備費用 | |
| 日常費用 | 燃料 | 10万 | 年間6000km走行、燃費約10km/L、軽油¥170/Lで計算 |
| 駐車場 | 60万 | 都内マンション併設タワーパーキング想定(5万円/月) | |
| 合計 | 約100万〜 | 注)税金・自賠責保険料以外はすべて概算 |
メルセデス・ベンツ Gクラス モデル解説



メルセデス・ベンツ Gクラスは、ディーゼル、ハイパフォーマンスモデル、電動モデルという方向性が異なる3つの仕様でラインアップが構成されている。
メルセデス・ベンツ G 450 d(ISG):実用性と走破性のバランスモデル
メルセデス・ベンツ G 450 d(ISG)は、Gクラスの中核を担うディーゼルモデルであり、日常使いと本格的な走行性能を高い次元で両立した仕様である。直列6気筒ディーゼルエンジンによる力強いトルク特性により、発進や低速域での扱いやすさに優れる。ISGは加速時の補助やエネルギー回生を行い、燃費効率の向上とスムーズな走行に寄与する。
装備面では最新のインフォテインメントシステムや安全機能が搭載されており、Gクラスの中では最もオールラウンドに使えるモデルといえる。アウトドアだけでなく、日常的に高級SUVとして利用したいユーザーにも適した選択肢である。
| 発表 | 2018年(450 dは2024年) |
| 全長/全幅/全高/ホイールベース | 4670/1930/1980/2890mm |
| パワートレイン | 3.0リッター直6ツインターボ |
| 総排気量 | 2988cc |
| エンジン最高出力、最大トルク | 367PS(270kW)/4000rpm、750Nm/1350~2800rpm |
| トランスミッション 駆動方式 | 9速AT、AWD |
| 車両重量 | 2540kg |
| 0→100km/h加速 | — 秒 |
| 最高速度 | –km/h |
メルセデス AMG G 63(ISG):圧倒的パフォーマンスモデル
メルセデス AMG G 63(ISG)は、4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載する高性能かつ個性の強いモデルである。大排気量ガソリンエンジンによる強力な加速性能に加え、専用のチューニングが施されたシャーシや足回りにより、オンロードでの走行性能が大きく引き上げられている。
ISGの採用によりレスポンスの向上が図られているほか、AMG ACTIVE RIDE CONTROLサスペンションが装備され、オンロードでの安定性と乗り心地も高められている。内外装も専用仕様となり、性能と存在感の双方を重視したモデルである。
外観にはAMG専用グリルやワイドフェンダーが採用され、標準モデルとは差別化された存在感を放つ。内装もスポーツ性とラグジュアリー性を兼ね備えた専用仕様となっており、所有する満足感の高さも大きな魅力である。
| 発表 | 2018年(G 63は2024年) |
| 全長/全幅/全高/ホイールベース | 4690/1985/1985/2890mm |
| パワートレイン | 4.0リッターV8ツインターボ |
| 総排気量 | 3982cc |
| エンジン最高出力、最大トルク | 585PS(430kW)/6000rpm、850Nm/2500~3500rpm |
| トランスミッション 駆動方式 | 9速AT、AWD |
| 車両重量 | 2570kg |
| 0→100km/h加速 | — 秒 |
| 最高速度 | –km/h |
G 580 with EQ Technology:電動化による新世代Gクラス
メルセデス・ベンツ G 580 with EQ Technologyは、Gクラスとして初の完全電動モデルである。最大の特徴は4輪それぞれを独立したモーターで駆動する構造で、各輪のトルクを個別に制御することで高い走破性を実現している。従来の機械式デフロックとは異なる精密なトラクション制御が可能となり、オフロード性能は新たな領域へと進化している。
その場で旋回できる「Gターン」や、低速域での繊細な車両コントロールを可能とする駆動制御など、電動モデルならではの機能が採用されている。モーター特有のトルク特性により、発進時や悪路での微妙なアクセル操作に高い応答性を示す点も特徴である。
ラダーフレーム構造の専用プラットフォームにバッテリーを統合、Gクラスの基本設計を維持しながら電動化が図られている。従来モデルと同様の堅牢性やオフロード性能を確保しつつ、静粛性やスムーズな加速といったEVならではの利点を備えたEVだ。
| 発表 | 2024年 |
| 全長/全幅/全高/ホイールベース | 4680/1985/1990/2890mm |
| パワートレイン | 4モーター |
| 総排気量 | –cc |
| システム最高出力、最大トルク | 587PS(432kW)、1164Nm |
| 駆動方式 | AWD |
| 車両重量 | 3120kg |
| 0→100km/h加速 | — 秒 |
| 最高速度 | –km/h |
メルセデス・ベンツ Gクラスの新車・中古車価格

メルセデス・ベンツ Gクラスの新車は約2000万円から。中古車価格は高水準を保っており、リセールバリューの高さが特徴である。人気が高く流通台数も限られるため、状態の良い車両は高値で取引される傾向にある。現行モデルは2018年のデビューから8年が経過しており、初期の「350 d」を中心に走行距離の多い個体も専業店を中心に流通している。
| 新車 | 中古車 | |
| メルセデス・ベンツ G 450 d(ISG) | 1857万円~ | 約600万~3000万円 |
| メルセデス・ベンツ G 580 with EQ Technology | 2237万円〜 | |
| メルセデス AMG G 63(ISG) | 2862万円~ |
メルセデス・ベンツ Gクラスについて多い質問

以下では、メルセデス・ベンツ Gクラスについて多い質問に回答する。
Q:Gクラスはなぜ人気が高いのか?
メルセデス・ベンツ Gクラスには、長年変わらないデザインと本格的なオフロード性能を兼ね備えた独自の存在としてファンが多い。1979年の登場以来、大きくスタイルを変えることなく進化を続け、時代を超えた普遍的な価値を持つモデルとして認知されている。
近年では内装の質感やデジタル装備、安全機能が大幅に向上し、日常的な使い勝手や快適性も高まっている。単なるオフロード車にとどまらず、都市部での移動やラグジュアリーSUVとしての利用にも適した存在となった。
加えて、高いブランド価値とリセールバリューの高さも人気を支える要素であり、実用性とステータス性の両面で評価されている。
Q:オフロード性能はどの程度?
メルセデス・ベンツ Gクラスはラダーフレーム構造や3つのデフロックを備えることで、高い悪路走破性能を実現している。これにより、滑りやすい路面や凹凸の大きな地形でも安定した駆動力を確保することが可能である。
さらに高い最低地上高や優れたアプローチ/デパーチャーアングルにより、段差や急勾配の走行にも対応する。登坂能力や渡河性能でも、本格的なオフロード車としての実力が裏付けられている。
電子制御による走行モードや各種アシスト機能により、専門的な運転技術がなくても安定した走行が可能である点も特徴で、市販SUVとしては非常に高いレベルのオフロード性能を持つ。
Q:Gクラスは普段使いできる?
メルセデス・ベンツ Gクラスは本格的なオフロード車でありながら、現行モデルは日常使用にも十分に対応できる設計が施されている。視点の高いドライビングポジションにより周囲の見通しが良く、市街地でも車両感覚は把握しやすい。
一方で、2m近い全幅やスクエアなボディ形状から、狭い道路や立体駐車場では取り回しに注意が必要となる。最小回転半径も6.3mと一般的な乗用車に比べて大きいため、都市部では慣れが必要な場面もある。
ただし、最新モデルでは各種運転支援機能やパーキングアシストが充実しており、日常的な使用における負担は軽減されている。総合的に見ると、サイズに対する理解と慣れがあれば、Gクラスは十分に普段使い可能なラグジュアリーSUVといえる。
メルセデス・ベンツ Gクラスの購入方法

メルセデス・ベンツ Gクラスは正規ディーラーでの購入が基本。保証やメンテナンスプログラムが充実している点が大きなメリットである。中古車については認定中古車制度を利用することで品質と保証の両面で安心感を得ることができる。人気モデルのため中古車価格は高値を維持する傾向にあり、購入時には車両状態や装備内容の確認が重要となる。

