ブラウンのシートとブラックのタンデムシートを組み合わせたリヤ周り。クラシックな雰囲気も漂う。

クロスカブ風ハンドルで“人と違う”スタイルに

このカブでまず目を引くのがハンドル周りだ。スーパーカブ110をベースに、クロスカブ110のハンドル周りを移植。ショップに依頼して仕上げたもので、狙いは「人と違う形にしたかったから」と実にシンプルだ。

メーターはあえてノーマルを使用。カブらしさを残しながら、ハンドル周りだけを大胆に変えている。

ただし、すべてを変えてしまうのではなく、メーターはあえてノーマルを使用。ここにライゾウさんらしいこだわりがある。カブらしさを残しながら、ハンドル周りの印象だけをガラッと変える。そのバランス感覚がいい。

ヘッドライト周りも市販パーツを組み合わせたオリジナル構成で、HID化により明るさもアップ。キットをそのまま付けるのではなく、「こういう形にしてください」とショップに相談しながら作り上げたという。

ハーレー乗りの感性をカブに落とし込む

足元で強烈な存在感を放つのがジョッキーシフトだ。ハーレーに乗っていたライゾウさんらしいカスタムで、本当はもっとハーレー的な位置にしたかったというが、カブの車体に合わせて現実的なレイアウトへ落とし込んでいる。

マフラーはウイルズウィン製、リヤショックはYSS製を装着。リヤキャリアを外し、タンデム側に小ぶりなシートを組み合わせたスタイルも独特だ。サイドにはバッグを備え、実用性と見た目のアクセントを両立している。

レッグシールドを残した上品なスタイルながら、ハンドル周りの変更で印象は大きく変わっている。

さらにエヴァテック製のエヴァコンも装着。「アクセルの効きがワンランク良くなった」と体感しているそうで、燃費はリッター90kmほどから80kmほどへ落ちたものの、それでも十分満足しているという。カブの燃費の良さ、扱いやすさは、ハーレーとはまた違う魅力として響いたようだ。

75歳まで現役で乗りたい

ライゾウさんは60歳の定年後にハーレーを2台購入し、70歳まで約10年間ハーレーを楽しんできた。その後、友人のカブを借りて乗ったことがきっかけで、スーパーカブの世界へ。以前は商用車のイメージが強く、カブに乗ることは考えていなかったというが、実際に乗ると「目からウロコ」だったという。

現在はこのスーパーカブ110とサンダー250を所有。「75歳までは現役で乗りたい」と話す表情は、とても楽しそうだった。

年齢に合わせてバイクを降りるのではなく、年齢に合わせて楽しみ方を変える。しかも、ただ乗るだけではなく、自分らしくカスタムする。ライゾウさんのスーパーカブ110は、そんな自由なバイクライフを体現した一台だった。

ディテールチェック

ブラウンのシートは車体色との相性も抜群。白いボディにほどよいアクセントを加えている。
小ぶりなタンデムシートとYSS製リヤショックの組み合わせ。見た目と乗り味の両方を意識した構成。
クロスカブ110風に仕上げたハンドル周り。バッグや小物も含め、旅仕様の雰囲気もある。
クランプに共締めされたスイッチはグリップヒーターの電源。温度調整は下のボタンで行う。

撮影したのはこのEVENT!

「奈良カブミーティングVol.20」
■日時:2026年5月10日(日)
■開催地:唐子・鑓遺跡史跡公園(奈良県)

こちらの車両は日本一参加者が集うカブイベント「奈良カブミーティング」で撮影されたもの。詳細はこちらのSNS(奈良カブ)をチェック!


【モトチャンプ】