速さだけじゃない、女子がハマるランエボの魅力とは

ストリートからモータースポーツまで幅広いシーンで活躍し、平成を代表する4WDスポーツとして一時代を築いたランサーエボリューション。その刺激的な走りと唯一無二のキャラクターは、今なお多くのファンを惹きつけ続けている。
今回は、そんなランエボに魅了された5人の女性オーナーにクローズアップ。愛車との出会いや楽しみ方、そしてそれぞれのこだわりを追っていくと、“速さ”だけでは語れないランエボの奥深い魅力が見えてきた。
あやなさん:ランエボVII

父親から受け継ぐ形で、2年前にランサーエボリューションVIIのオーナーとなったあやなさん。小学1年生の頃からファミリーカーとして身近に存在していた一台であり、彼女にとって特別な存在だった。
クラッチトラブルをきっかけに乗り換え話も持ち上がったが、「手放してほしくない」と父親へ頼み込み、免許取得までの7年間は大切に保管。長期保管による劣化も多く、整備を依頼したレーシングファクトリー・リボルバーからは「同じ予算をかけるなら別の個体を探した方がいい」と助言されたほどだったという。
しかし、あやなさんにとってのエボVIIは、この一台しか存在しない。思い出が詰まった愛車を、一生の相棒として乗り続けたいと語る。


現在は月に一度ほどのペースで発生するマイナートラブルに対処しながら、自分らしいスタイル作りも進行中。ライトニングブルーマイカだったボディは、光の当たり方によってパープルやブラックにも見えるCR-Z純正色へオールペンし、インタークーラー交換やカナード追加でスポーティさも向上。父親時代から装着されていたC-WEST製エアロもお気に入りのポイントで、今後はGTウイングの装着など、さらに理想のエボVIIへ進化させていく予定だ。
秋櫻さん:ランエボX

友人の付き添いで訪れたオフ会で、偶然エボIX MRに乗る女性オーナーを見かけたことがランエボライフの始まりだったという秋櫻さん。
その姿に憧れ、「自分もランエボオーナーになりたい」と思ったことがきっかけだったそうだ。


愛車として迎え入れたのはTC-SST仕様のエボX。AT限定免許だったこともあり購入を決意したが、実は“ペーパードライバー歴6年”というユニークな経歴の持ち主でもある。
その理由は、「駐車場に停まっている愛車を見ているだけで満たされるから」。さらに、「走っている姿を見るのが最高なので、運転は主人に任せています(笑)」と笑顔で語る。
もちろん愛車への情熱は本物だ。オフ会やSNSで得た知識を活かし、バリス製フロントバンパーやチャージスピード製エアロボンネットでフロントフェイスをシャープに演出。インテリアには大好きなピンクをアクセントとして取り入れている。
今後はバリス製ワイドボディ化やオールペンも計画中とのことで、さらなる進化が楽しみな一台だ。
みゆうさん:ランエボVIII

映画『ワイルド・スピードX2』でブライアンが駆るランエボVIIを見て、一目惚れしたというみゆうさん。
当時はAT限定免許でムーヴキャンバスに乗っていたが、地元で販売されていたジムカーナ仕様のエボVIIIと出会い、AT限定解除と同時に増車を決意した。
購入した個体は、しっかりメンテナンスされた競技車両。そのため年式や走行距離を考えればコンディションは良好だったが、強化クラッチによる坂道発進にはかなり苦戦したという。
それでも、「憧れていたクルマを運転しているだけで楽しいですし、ワインディングを走る気持ち良さは格別です」と笑顔を見せる。

エボVI RS用チタンタービンにブースト1.8キロ仕様という本格派の4G63を搭載し、フロント1WAY・リヤ2WAY LSDによる鋭い旋回性能も魅力だ。


現在はNRG製ステアリングやクイックリリースを導入する程度に留めているが、GTウイングの追加やオールペン、アドバンレーシングTC-4への履き替えなど、理想のスタイルに向けた構想を温めている。
M3さん:ランエボVIII

勤務先の自動車販売店で在庫車のランエボIXに乗る機会があり、その圧倒的な加速性能が忘れられずランエボオーナーとなったのがM3さんだ。
現在の愛車は知人から譲り受けたエボVIII。走行距離は19万km目前だが、4G63エンジンは今なお当時の衝撃を色褪せることなく味わわせてくれるという。
「多少運転が未熟でもクルマがカバーしてくれる走行性能に感動しました。でも、それに頼るだけではなく、自分自身もランエボに相応しいドライバーになりたいと思ったんです」。


その思いからジムカーナに挑戦。当初は一人で体験会に飛び込んだが、現在は仲間も増え、サイドターンなど本格的なテクニック習得に励んでいる。
愛車はブーストメーター追加程度のノーマル然としたスタイルを維持しながら、普段履き用と競技用でタイヤを使い分けるなど、走りへのこだわりは本格派。今後もイベントなどで得たアイデアを取り入れながら、自分らしい一台へ仕上げていく予定だ。
いくらさん:ランエボIX

子供の頃、父親がランエボVIに乗っていたこともあり、“使い勝手と走りを両立できるスポーツカー”として選んだのが、CT系最終モデルとなるランサーエボリューションIXだったといういくらさん。
彼女が掲げるテーマは、「長く楽しく乗り続けること」。そのため、愛車はノーマルプラスアルファを基本としたコンディション重視のスタイルでまとめられている。
「速さを追求したチューニングも魅力ですが、やっぱり長く安心して乗りたいんです。だから適材適所で信頼性アップを進めています」。

その言葉通り、LLC漏れの兆候が見られた純正ラジエターは耐久性に優れるアルミ製へ交換。さらにホース類への負担を考慮し、ラジエターキャップも1.1kg/cm²仕様へ変更するなど、細部まで抜かりなく手を入れている。

また、ブレーキパッドやローター交換は可能な限りDIYで行い、愛車への理解を深めているのも特徴だ。

ワークマイスターS2Rや大型リヤウイングでスポーティさを演出しながら、インテリアにはミッフィーのぬいぐるみを置くなど、自分らしい空間づくりも忘れない。
速さだけではなく、“長く付き合う楽しさ”を大切にしたランエボライフを満喫している。

