走りも快適性も妥協しない究極のハコスカ!

理想を追い続けた10年の結晶!

この昭和感に満ち溢れたKGC10型スカイラインは、“坂本産業”が製作したスーパーチューンド。2026年の東京オートサロンでは尾林ファクトリーのブースに展示され、多くの来場者の注目を集めた一台でもある。

ベースとなったのは2ドアのKGC10。オーナーであり坂本産業代表でもある坂本さんが、約10年という歳月をかけて理想を追求しながら作り上げてきた愛車だ。コンセプトは、日本グランプリで活躍したレーシングハコスカへのオマージュと、現代の技術を積極的に取り入れた“安心して乗れる旧車”の実現。その思想はクルマ全体に貫かれている。

ボディはホワイトボディの状態から製作をスタート。ルーフやボンネット、トランク、ダッシュパネルなどをカーボン化し、軽量化と高剛性化を両立している。ドライカーボン製ヘッドライトカバーやLEDテール、オーバーフェンダー、リヤウイングといった外装パーツは、同社オリジナルブランド『ZERO-4』からのリリースも予定されている。

エンジンルームに収まるのは、オートサービス渡辺が手掛けたL28改3245cc仕様。ソレックス50φキャブレターを組み合わせたフルチューンスペックで、ワンオフ製作されたカーボンヘッドカバーや美しくまとめられたワイヤータック処理により、ショーカーレベルの完成度を誇る。

排気系はASW製6-1ステンレスエキマニに、ワンオフのサイド出しストレートマフラーを組み合わせた。重厚なL型サウンドは、往年のレーシングマシンを彷彿とさせる迫力を放つ。

足回りにも一切の妥協はない。スピリット製オイルダンパーとフィールエアスプリングを組み合わせ、走行性能とスタイリングを高次元で両立。アーム類はすべてピロボール化され、フロントには中空強化スタビライザーが装着されている。

車高は車内のコントローラーから自在に調整可能。さらにエアサスペンション用タンクにはNOSボンベを流用し、機能性だけでなく見せる演出にもこだわっている。

ホイールはZERO-4ブランドから発売予定のオリジナル15インチ。サイズはフロント10Jマイナス40、リヤ12Jマイナス64という強烈な設定で、デザインモチーフはなんとトミカのミニカーだという。

室内はさらに圧巻だ。ドライカーボン製ワンオフダッシュボードにスタックメーターを整然と配置し、各種スイッチ類はセンターパネルへ集約。ペダルにはチルトン製オルガンタイプを採用する。8点式アルミロールバーやブリッド製ローバックシートといった本格装備を備えながら、電動エアコンや大型ウーファーまで搭載し、快適性も犠牲にしていない。

そんな最新レストモッドマシンを試した飯田章選手も、そのポテンシャルの高さに驚きを隠せなかった。

「まだシェイクダウンに近い状態なので全開では走っていないけれど、それでもこのクルマの凄さは十分伝わってきた。3.2LのL型はトルクフルだし、ボディの剛性感も非常に高い。何より軽さに驚いたね。足回りをさらに煮詰めていけば、もっと面白いクルマになると思うよ」。

なお坂本さんによれば、今後はニスモ製ツインカムヘッドの投入や、それに合わせたボディ剛性のさらなる向上も計画中とのこと。完成形へ向けた進化は、まだ道半ばだ。

往年のレーシングハコスカへの敬意と、現代技術による再構築。その両方を高次元で融合させた坂本産業のKGC10は、“レストモッド”という言葉を体現した一台と言えるだろう。

●問い合わせ:坂本産業 車両部 栃木県栃木市尻内町691-1 TEL:0282-31-0526

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