街乗りからサーキットまで
マルチ対応のサスがつくりやすい

LMアドバンスの服部由英代表が、ショップを開いたのは1998年。スウィフトとの出会いは、その頃にまで遡る。
「サーキット走行が好きで、まだ、直巻きスプリングの種類が少なかった頃です。国内のスプリングメーカーからスウィフトが発売になったと聞いて、試してみようかと。それがきっかけです。
店を始めたときはR32のGT-Rなどが全盛で、やはり多く組みました。スウィフトを使い始めてずいぶん経ちました」
スウィフトのスプリングはバネレートの安定性や、受ける荷重に対してのストロークのゆとりが評価され、多くの支持を集めている。
「簡単にいうと、ストリートカーでサーキットにも行く。そういう方はスウィフトを選択するのがよいでしょう。挙動が安定して、クルマが沈んでからの戻りでも唐突な跳ね返りが起こりにくい。
クセのない、乗りやすさにつながる特性がスウィフトにはあると思います。基準となる特性です。もちろん、ダンパーの減衰力や、サスペンションを構成するパーツも関わってきますが……」

同店スタッフの服部由将さんは、実際にハイチューンの愛車、JZX100チェイサーをサーキットで走らせ、スウィフトでのサスセッティングも試している。いまも、テストを継続中である。

「荷重が掛かり始めたときのストロークがしなやかで、感覚として最初から適切なバネレートが立ち上がるというんでしょうか。スプリングがどんどん縮んでも、途中から急に硬くなる感じもない。
よくいわれるように、使えるバネレートの領域が広いんだと考えています。だから街乗りもしやすくなる。スプリング自体、持つと軽くて、それもサスペンションの動きに、つながっているかもしれません」

デモカーのZC6 BRZはストリートからサーキットまで対応できる仕様。スプリングはスウィフトを装着。組み合わせるダンパーについても気になる。服部代表が語る。
「カスタマーごとに求めるものは変わります。それに対応しますが、ひとつの例として、ウチはオーリンズを組み合わせることが多いです。このBRZもそう。
ダンパーの動き方がスウィフトの特性と合う。前述の乗りやすさだけでなく、スタビリティやレスポンスなど、広くバランスするサスペンションになります」
スウィフトは直巻きの充実ラインアップだけでなく、アシストスプリングやヘルパースプリングもIDごとに多数そろう。服部由将さんは、チェイサーのコーナリング性能向上に活用している。
「スウィフトのバネ特性から、縮み方がトラクションにマッチしていると思い、リア側にはアシストを入れていないんです。これは自身のクルマの性格もありますが、あえてフロントに組んでみました。
コーナー出口でリアに荷重が乗り出したとき、フロントをアシストの力で接地させて、前を踏ん張れるようにした。テストでは、気になっていたアンダーステアを幾らか減らせました」
ありがたいことに、いまは迷うほど直巻きスプリングの選択肢がある。いえることは、いかに特性を活かし、使いこなすかだ。スウィフトでの選択にはLMアドバンスのデータが心強い。
基本はプリロードを掛けずに使う
スプリングの組み合わせにも気を配る
基本はスプリングにプリロードを掛けずに使っている。いわゆるゼロタッチだ。その先は条件に合わせていく。
たとえばバネレートが高いか、低いか。伸び側のストロークやアシストスプリングを入れるかどうか。スプリングシートを締め上げる加減には、難しさがあるという。
そのアシストスプリングやヘルパースプリングの併用もメインスプリングのバネレート、ダンパー側の伸び/縮みの比、有効なストロークなど多彩な関わりがあるため、ベストなところにどう持っていくかが、カギになる。当然ながら、ひと筋縄ではいかない。
アシストスプリングも活用

スウィフトはアシストスプリングも多彩に用意。チェイサーではフロントに併用している。
コーナーの立ち上がりでリアに強く荷重が乗った際にもフロントの接地荷重を持続させ、舵が効くようにするのが目的のひとつだ。
LMアドバンス デモカー ZC6 BRZ スペック

■HKS GT スーパーチャージャー
■HKSフラッシュエディター
■オーリンズ DFV全長調整式車高調 ■スウィフト F11㎏/㎜ R12㎏/㎜
■WedsSport TC105X ■ADVAN A052 265/35R18
■クロモリ4点式ロールバー
■東京発条製作所
https://www.tohatsu-springs.com/swift/
■取材協力:エルエム・アドバンス
茨城県古河市上砂井267-13
TEL0280-92-7716


