鍛造19インチホイールまで専用設計

ジャックスアコードを現代解釈しストリートスタイルを構築!

1996年のJTCCに投入されるや、開幕戦から3連勝を飾るなど圧倒的な速さを見せつけたジャックスアコード。そのベースとなった5代目アコードSiRは、2.2L直列4気筒VTECのH22A型エンジンと前後ダブルウィッシュボーン式サスペンションを備えた、当時を代表するスポーツセダンだった。

和田さん/安藤さん

そんなJTCCアコードへの憧れを現代のストリートで表現したのが、北米モデルの新車販売や並行輸入、USDMカスタムを得意とする埼玉県三郷市の「PREMIERS」だ。流通量が少なくなったCD6を今だからこそ形にしておきたいという思いから製作されたデモカーは、完成後、SNSでも大きな反響を集めたという。

ベースとなったのは後期型のアコードSiR。現行セダンではあまり見られなくなった、低く伸びやかなプロポーションを活かしながら、紺色だったボディをタフタホワイトへオールペン。タイヤがフェンダーに被るほど車高を落とし、JTCCマシンを彷彿とさせるローフォルムを作り上げた。

エクステリアも単なるレプリカではなく、当時のレーシングマシンが持っていた空気感を現代のストリートへ自然に落とし込むことを重視。フロントには無限タイプのリップスポイラーを装着し、スムージングによってバンパーと一体化させている。後期型のボディサイドに備わるモールも、レースカーのルックスに近づけるためボディ同色化して存在感を抑えた。

さらに、リヤにはマルガヒルズ製JTCCタイプウイングをセット。SiR純正のブラックインナーヘッドライトも相まって、当時を知る者なら思わず振り返るスタイルを完成させている。

そして、このアコード最大の見どころと言えるのが、PREMIERSがイチから設計・製作したオリジナル鍛造ホイール(9万9000円/本)だ。

モチーフとなったのは、もちろんジャックスアコードが装着していたレーシングホイール。市販の18インチホイールも試したというが、4穴のPCD114.3という現在では特殊なサイズということもあり、イメージに合うものが見つからなかった。そこで、スポーク形状からディスクの立体感、サイズ、オフセットまで徹底的にこだわり、専用品を作り上げた。

リムから直線的に伸びる10本スポークと、センターロック風のデザインが特徴で、デモカーが履くサイズは8J×19+35。本物のジャックスアコードにも19インチホイールが採用されていたことから、その雰囲気を現代的な鍛造ホイールで再現した格好だ。オーダーメイドタイプのため、17〜18インチやインセット違いにも対応する。

その足元を引き締めるのが、XYZ車高調による80〜90mmものローダウン。タイヤがフェンダーに被るほど低く構えた車高も、当時のJTCCマシンを意識したものだ。大径19インチと低い車高の組み合わせによって、アコード本来の伸びやかなシルエットが一層際立っている。

一方、機関系には大きく手を加えていない。エンジンは最高出力190psを発揮する2.2L直列4気筒VTECのH22A型をオリジナルのまま搭載し、5速MTを組み合わせる。5代目アコードにはセダンだけでなくクーペやワゴンも存在したが、190psのH22Aと5速MTを組み合わせたのはCD6型SiRのみ。JTCCのベース車に選ばれたスポーツセダンとしての素性を、そのまま楽しめる仕様というわけだ。

インテリアもオリジナルの雰囲気を大切にし、ナルディ製ステアリングとレカロ製バケットシートへの交換に留めている。走行距離は8万6000kmだが、コンディションは良好だ。排気系には柿本改のオールステンレスマフラーを装着し、高回転まで回せばH22Aならではの爽快なVTECサウンドも楽しめる。

30年前のレーシングカーをそのまま再現するのではなく、当時の憧れを現代のストリートカーとして再構築する。その象徴とも言える専用鍛造19インチまで作り上げたPREMIERSのCD6は、令和だからこそ楽しめる新たなJTCCスタイルを提示する一台なのである。

●取材協力:PREMIERS 埼玉県三郷市半田1063-2 TEL:048-999-5046

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