アキシャルフラックスモーター3基で800〜900psを発揮か
メルセデスAMGのフラッグシップ・パフォーマンスセダン「Eクラス」次世代モデルのプロトタイプが、ドイツ・ニュルブルクリンク周辺の公道でキャッチされた。従来のV8エンジンや「Cクラス」で物議を醸した4気筒ハイブリッドとは異なり、同モデルは完全なる電動パフォーマンス・マシン(フルEV)へと急進的な舵を切る見通しだ。


グリルが塞がれたプロトタイプは本格エアロと強力なブレーキを装備
ベースとなる現行のメルセデス・ベンツ「Eクラス」は、オーソドックスなセダンフォルムと直立したノーズにEV要素を融合させたデザインを採用している。

今回スクープされたプロトタイプは現行Eクラスのボディを纏っているが、フロントグリル全体が完全に塞がれていることが確認できる。メイングリルを覆うカモフラージュには吸気口が存在せず、フロントカメラ用の開口部以外は各種センサー類を隠す黒いソリッドパネルで覆われている。唯一の開口部はフロントバンパー最下部のみであり、パワーエレクトロニクスや空調システムの冷却用と見られる。
一方で、フロントバンパーのカナード、大きく張り出したサイドスカート、そしてトランクフード上の高いスポイラーなど、AMGモデル特有のエアロパーツを装着。さらに大径ホイールの内側には、標準モデルにはないクロスドリルド加工のハイパフォーマンス・ブレーキローターが覗いており、本格的なAMGモデルであることを物語っている。
現行Eクラスのトップモデル「E 53」は、3.0L 直列6気筒ガソリンエンジンに電動モーターを組み合わせたPHEVで、システム総出力は604psを発揮する。しかし、開発中の次世代AMG Eクラスはこれを遥かに凌駕するスペックとなる模様だ。
関係者によると、パワートレーンには「アキシャルフラックス(軸方向磁束)モーター」を3基搭載し、最高出力は800〜900psに達する見込みだという。実現すれば、PHEV化によりV8エンジン+モーターで力強い走りを誇るライバル、BMW M5を著しく上回る動力性能を手に入れることになる。
伝統的フォルムへの回帰と電動化の賭け
メルセデスAMGは「EQE AMG」のような丸みを帯びたワンボウ・デザインではなく、顧客に馴染み深い伝統的なセダンフォルムを維持しながら電動化を推進する方針だ。また、市場の受容性や需要の動向によっては、V8エンジン搭載モデルを並行して投入できる柔軟な体制も維持されているとみられる。
次世代メルセデスAMG Eクラスのワールドプレミアは2027年後半、市場へのデリバリー開始は2028年初頭になると予想される。










