Mercedes-Benz S-Class /SL
現行「W223」型Sクラスの中古車相場

高級車のベンチマークである「メルセデス・ベンツ Sクラス」は、電動化が進む現在でもメルセデス・セダンの頂点に君臨している。2021年1月に発売された現行W223型からチェックしてみよう。2026年10月末現在、930万〜950万円程度で中古車平均価格(相場)は推移。中古車流通量は260台から280台前後となっている。
現行型だけあって少なくても600万円以上の予算が必要だが、もう1台のターゲットである「SL」を6代目R231型(2012〜2020年)」にすれば、総予算1000万円でも十分に狙える。ファーストカーにふさわしいSクラスを現行型にして、SLをセカンドカー(もちろん、ファーストカーとしても使えるが)とする2台持ちは、十分に現実的といえるだろう。

とはいえ、今回の総予算は1000万円なのでSクラスにかけられる予算は限られている。W223型を狙う前提条件は、2021年式、2022年式の初期型だ。まず狙い目のグレードは、330PS(243kW)/700Nmの2.9リッター直列6気筒ディーゼルターボを搭載する「S400 d 4MATIC」。先述したように、600万円台で出回っていて、現行Sクラスをできるだけ安く手に入れたい人に向いている。ロングドライブに向くディーゼルは、トルキーで多少安価な軽油ですむ利点もある。
現行Sクラスを狙うなら予算は?

3.0リッター直列6気筒ガソリンターボ(ISG)を積み、435PS(320kW)/520 Nmを発揮する「S500 4MATIC」の流通量も多い。価格帯の下限は、650〜700万円台からとなっていて、同価格帯では多くはないものの「AMGライン」付も流通している。
走行距離では、10万kmオーバーの物件もわずかにあるが、4万〜6万km程度が中心。なお、2021年式、2022年式は、全面改良直後の初期〜初期増産期にあたり、最新電子プラットフォームや格納式ドアハンドルなどの先進装備が採用されている。ハードウェアよりも電子制御系やソフトウェア系統のトラブル、リコールの実施状況は要確認ポイントだ。

具体的には、MBUX(ナビ・メーター画面)や格納式ドアハンドルの不具合をはじめ、通信モジュール、燃料ホース、ブレーキホース、ESP制御、ECUプログラムなどのリコールが実施されている。
先代Sクラスなら後期型がターゲット

また、Sクラスを先代の6代目W222型にする手も考えられる。W222型の日本における発売は2013年夏で、現在の中古車平均価格は320万〜340万円ほどと、現行型と比べると一気にお値打ち感が高まる。中古車流通量は270〜290台程度で推移している。推奨するのは、2018〜2020年式の後期型で、グレードは「S400」または「S450」、装備と価格のバランスを重視するなら「S560」もいいだろう。

本命に推したいのは、2018〜2020年式の「S450」で、3.0リッター直列6気筒ガソリンターボ(ISG)を搭載。48VマイルドハイブリッドシステムとISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み合わせた新世代の直6ガソリンユニットは、アイドリングストップからの再始動がシームレスで、ストップ&ゴーの多い街中でもスムーズに走れる。装備を重視するなら「S450エクスクルーシブ」やロング版を狙う手もアリだ。

340PS(250kW)/700Nmを発生する2.9リッター直列6気筒クリーンディーゼルターボを搭載する「S400d」は、長距離移動が多い人に最適。W222型後期には、FRの「S400d」と「S400d ロング」に加え、4WDの「S400d 4MATIC」と「S400d 4MATIC ロング」も設定されていた。
W222型の注意点は、定番のエアサスペンションをはじめ、電装系、メモリー付パワーシートやマッサージ、ソフトクローズドア、トランクの電動機構などの快適装備のほか、エンジンオイル関連や冷却系、S400dならばディーゼルの排出ガス処理装置のトラブル関連などとなる。念のため「S450」は、48V電装系を含めて診断してもらうと、購入後のリスクを減らすことができるだろう。
Sクラスから決めるとSLの予算は300万円が目安

Sクラスで最大700万円を振り分けたとすると、一方のSLは予算300万円になる。2012年3月に日本に上陸した6代目の「R231」型は、平均価格440万円〜460万円程度で推移している。まず狙い目は、2012年式〜2014年式の「SL 350」、「SL 350 AMGスポーツパッケージ」。3.5LリッターV6直噴のNAエンジンは、306PS(225kW)/370Nmを発生する。
アルミニウムシェルで軽量化したR231型「SL」
5代目のR230型から約110kg軽量化されたフルアルミニウムシェルがベースで、軽快な走りが身上だ。スポーティなリヤビューはもちろん、「AMGスポーツパッケージ(または、AMGライン)」装着車は中古市場での人気が高く、リセール維持にも有利に働く。

6代目R231型の注意点は、最大の特徴であるバリオルーフ(電動ハードトップ)関連のトラブルだ。そのほか、サスペンションなどの足まわりにも要注意。エアサスペンション装着車のエア漏れ、フロントサスペンションのアーム類、ブッシュ類の確認も欠かせない。

なお、2022年10月に登場したメルセデスAMGブランドの現行SLは、中古車平均価格が1200万〜1300万円級であるため、今回の記事テーマからは除外した。現行もしくは先代Sクラスとの2台持ちを実現するには、予算2000万円は少なくとも必要になる。

また、2001年デビューの5代目SL(R320型)は、中古車平均価格が200万円程度になっているが、物件数が少ないのがネックだろう。6代目(R231型)に比べて致命的なトラブルが格段に多く、維持費のリスクも格段に高くなるためこちらも除外した。


![by Car Styling [カースタイリング]](https://motor-fan.jp/wp-content/uploads/2025/04/carstyling-jp_logo.png)