目次
McLaren M23
マクラーレンの栄光の歴史をオマージュ
1974年は、マクラーレンの歴史において非常に重要な1年となった。ブラジル人ドライバーのエマーソン・フィッティパルディが当時の最年少記録となる25歳で、マクラーレン初となるF1ドライバーズ選手権タイトルを獲得。マクラーレン M23で戦ったこのシーズン、マクラーレンは初のコンストラクターズ選手権も手にしている。
1970年6月、創設者のブルース・マクラーレンが悲劇的な死を遂げてから4年後、2つの栄冠によって、マクラーレンは真の意味で一流チームの称号を手にすることになった。その後、マクラーレンはF1においてドライバーズ選手権タイトルを12回、コンストラクターズ選手権を8回も制覇。F1だけでなくGTカテゴリーを含む国際的なカテゴリーで、現在の地位を確固たるものとしている。
ザ・クエイルでは、マクラーレンの二冠から50周年を迎えたことを記念し、1974年にタイトルを獲得したフィッティパルディのF1マシン「マクラーレン M23」を展示。M23は1974年のタイトル獲得後も改良を続けながらF1参戦を続け、合計16勝を積み上げた。1976年にはジェームズ・ハントが、マクラーレンに2度目のドライバーズ選手権タイトルをもたらしており、マクラーレンの栄光の土台を築いたマシンだと言えるだろう。
また、「3-7-59」のテーマを掲げ6台のみが製作された「マクラーレン 750S」を、M23と共に展示する。2023年11月に発表された「3-7-59」のアートワークは、マクラーレンによるモータースポーツのトリプルクラウン達成を記念した1台。1974年のインディ500、1984年のF1モナコGP、1995年のル・マン24時間レースにおける勝利をオマージュしている。
セナの栄光を讃えるスペシャルリバリー
2024年、マクラーレン・オートモーティブはアイルトン・セナの逝去から30年が経ったことを受けて、そのレガシーを称える2つのスペシャルマシンをモナコGPで披露した。F1ではワンオフのリバリーが施された「MCL38」をランド・ノリスとオスカー・ピアストリがドライブしている。
合わせてセナ・センプレ・カラーが施された「マクラーレン セナ」を初公開。マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)のスペシャリストがハンドペイントで描いたアートワークは、セナのサーキットにおける偉業と魅力的な人柄にオマージュを捧げている。今回、この特別なマクラーレン セナが北米初上陸となるほか、セナがレースでドライブした2台のF1マシンも展示される。
2025年から北米で新シリーズを開催
2025年からは、ワンメイクシリーズ「マクラーレン・トロフィー・アメリカ」がスタートする。マクラーレン・トロフィー・ヨーロッパと同様、専用開発されたアルトゥーラ トロフィーをメイン車種として導入。インディアナポリス・モーター・スピードウェイやサーキット・オブ・ジ・アメリカズなど、グランプリサーキットを含む全10戦が開催される予定だ。ザ・クエイルでは、シリーズに関する新たな情報も公開されるという。
マクラーレン・オートモーティブのマイケル・ライターズCEOは、2024年のモントレー・カーウィークについて次のように説明を加えた。
「初の F1世はから50周年を迎えたことを受けて、私たちはマクラーレンが誇るレースの歴史から、今も刺激を受け続けていることをアピールします。現在はF1、GTシリーズ、インディカー、フォーミュラE、エクストリームE、そしてバーチャルレースに参戦中ですが、私たちが生み出すスーパースポーツはすべて、こうしたレースヘリテージと密接につながっています。これをさらに拡大し、2025年にはマクラーレン・トロフィー・アメリカもスタートする予定です。このシリーズは、今後もサーキットを舞台に歴史を積み重ねようという、私たちの強い意志を示しています」