【モントレー・カーウィーク】新型「BMW M5 ツーリング」デビュー

最新最強ワゴンの「BMW M5 ツーリング」がワールドプレミア「最高出力727PSのPHEVパワートレイン」【動画】

新型「BMW M5 ツーリング」の走行シーン。
BMW M社は、2024年6月に発表されたM5に続き、待望のハイパフォーマンスステーションワゴン「M5 ツーリング」をモントレー・カーウィークにおいて初公開する。
BMW M社(BMW M GmbH)は、ハイパフォーマンスステーションワゴン「M5 ツーリング」をワールドプレミア。2024年6月に先行デビューした「M5 セダン」に続き、4.4リッターV型8気筒Mツインパワーターボエンジンに、プラグインハイブリッド「Mハイブリッドシステム」が組み合わせられた。モントレー・カーウィークにおいて初公開され、2024年11月から生産を開始する。

BMW M5 Touring

最高レベルの走行性能と使い勝手の良さを両立

新型「BMW M5 ツーリング」と「BMW M5 セダン」。
新型M5 ツーリングは、先行デビューしたM5 セダンと変わらない走行性能を持ちながらも、広いラゲッジスペースなどステーションワゴンとしての使い勝手も兼ね備えている。

新型「BMW M5 ツーリング」は、公道やサーキットにおける高い走行性能に加えて、日常域からレジャーにも対応する使い勝手の良さを兼ね備えた、ユーティリティーパフォーマンスモデルとして開発された。

高回転型4.4リッターV型8気筒エンジンに、素早いレスポンスを発揮する電気モーターを組み合わせた「Mハイブリッドシステム」システムを搭載。現行BMW M社製マシンとしては3番目のMハイブリッドシステム採用モデルとなる。エンジンとモーターによるシステム最高出力は535kW(727PS)、最大トルク1000Nm。8速AT(Mステップトロニックトランスミッション)とM xDriveを介して4輪を駆動する。

強烈なパワーだけでなく、長距離走行能力も備えており、モーターのみで走行するEVモードも完備。全輪駆動システム「M xDrive」、アクティブMディファレンシャル、M専用シャシーは、すべてM ハイブリッドシステムに合わせた専用チューニングが施された。0-100km/h加速はM5 セダンとほぼ変わらない3.6秒(セダン=3.5秒)を実現している。

新型M5ツーリングは、2024年8月に米国カリフォルニアで開催されるモントレー・カーウィークでワールドプレミア。BMWグループのディンゴルフィング工場で生産され、2024年11月から米国とヨーロッパおいて販売が開始される。現時点で、日本市場への導入時期は未定となっている。

レーシングカーを思わせるエクステリア

新型「BMW M5 ツーリング」のエクステリア。
M4 GT3やWECを戦うプロトタイプレーシングカーをイメージしたエクステリアを採用したM5 ツーリング。ベースとなった5シリーズ ツーリングとは、明確に異なるアピアランスが与えられた。

新型M5 ツーリングのエクステリアは、ハイパフォーマンスモデルのアイコンである「BMW Mデザイン」に新たな解釈が加えられた。そのフォルムは、M4 GT3やWECを戦うプロトタイプレーシングカーからインスパイアされたディテールが、各部に導入されている。

エアロダイナミクスを意識した専用コンポーネントの多くがボディ同色にペイントされ、ブラックソリッド仕上げのルーフがピュアなエクステリアを演出。大きく張り出したホイールアーチ、筋肉質なショルダー部とワゴンらしい伸びやかなルーフラインがマッシブな印象を見る者に与え、ベースとなった5シリーズ ツーリングとの明確な違いをアピールする。

彫刻的なフロントセクションは、大型エアインテークと新デザインのBMW Mキドニーグリルが配置され、「BMWアイコニック・グロー・コンターライティング」が標準装備される。リヤセクションはスリムなテールライトがサイドまで伸び、バンパー外縁にはレーシーな垂直リフレクターがレイアウトされた。

左右2対のエキゾーストテールパイプが一体化された2セクション・スプリットディフューザーが、ワイド感と力強さを強調。スポーツエキゾーストシステムは、エモーショナルなエンジンサウンドをパッセンジャーへと提供し、それぞれのテールパイプにはブラッククロームの100mmトリムが施された。

4.4リッターV8ツインターボエンジン単体で593PSを発揮

4.4リッターV型8気筒Mツインパワーガソリンターボエンジンは、エンジン単体で593PSを発揮。電気モーターを組み合わせることで、最高システム出力737PSという強大なパワーを実現した。
4.4リッターV型8気筒Mツインパワーガソリンターボエンジンは、エンジン単体で593PSを発揮。電気モーターを組み合わせることで、最高システム出力737PSという強大なパワーを実現した。

新型M5 ツーリングに搭載される「Mハイブリッドシステム」は、クラシカルな高回転特性を持つ4.4リッターV型8気筒Mツインパワーガソリンターボエンジンと専用チューニングされた電気モーターに、8速AT(Mステップトロニックトランスミッション)が組み合わせられた。クロスバンクエキゾーストマニホールド、最適化されたオイルセパレーションが導入され、V8エンジン単体で最高出力は430kW(585PS)、最大トルクは750Nmを発揮する。

第5世代「BMW eDrive」電気モーターは最高出力145kW(197PS)、公称最大トルクは280Nm。プリギヤステージによりトランスミッション入力時の実効トルクは450Nmにまで引き上げることができる。

ドライバーがアクセルを踏み込んだ瞬間に電気モーターが発生するパワーと、インテリジェント制御エンジンとの相乗効果により、爽快なレスポンスとリニアなパワー伝達を実現。標準仕様の最高速度は電子リミッターにより250km/hに制限されるが、オプションの「Mドライバーズパッケージ」を装着すると、最高速度は305km/hまで引き上げられる。

EVモードでの最大航続距離67km

電気モーターのみでの航続距離は、都市部での移動をカバーする61~67kmが確保された。
電気モーターのみでの航続距離は、都市部での移動を十分にカバーする61~67kmが確保された。

M5 セダンにも搭載されていた「BMWアイコニック・サウンド・エレクトリック」は、電気モーターにアコースティックな専用サウンドを加える機能。M5専用の電動サウンドは、EVモードでの走行時に、アクセルの動きに対してリアルなレスポンスを追加する。ドライブシステムの設定により、V8エンジンの出力に加えて電気パワーが加わったことを強調する専用サウンドも用意された。

ハイブリッドパワートレインによるすべてのパワーは、全輪駆動システム「M xDrive」を介してインテリジェントに路面へと伝達。「2WDモード」はDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)システムをオフにすることで、リヤ駆動での走行を楽しむことも可能となっている。

EVモードでの最高速度は140km/hに制限され、ボディ下部に配置された高電圧バッテリーの容量は18.6kWh。最大航続距離61~67km(WLTPサイクル)を実現し、搭載される充電ユニットは最大11kWの交流充電に対応する。

スポーツ性とラグジュアリーを両立したコクピット

新型「BMW M5 ツーリング」のインテリア。
Mモデル専用装備が数多く導入されたコクピットは、パフォーマンスモデルらしいスポーツ性に加えて、メリノレザー・トリムなどラグジュアリーな雰囲気も加えられた

センターコンソールのM専用コントロールパネルに加え、Mボタンが装備されたフラットボトム形状の「Mレザーステアリングホイール」、電動調整式「Mマルチファンクションシート」、「BMWヘッドアップディスプレイ」、M専用コンテンツを含む「BMWカーブドディスプレイ」を標準装備する。

メリノレザー・トリム、BMWインタラクション・バー、4ゾーンオートマチック・クライメートコントロール、ウェルカムアニメーション付きM専用インテリア・ライティング、Bowers & Wilkins製サラウンドサウンドシステムなどが、高級感とプレミアムな雰囲気を演出する。

インフォテインメントシステム「BMW iDrive」は、BMWオペレーティングシステム8.5をベースとし、タッチコントロールと自然な発話による操作に対応。ナビゲーションシステムに加えて、空調機能のコントロールも可能となっており、温度選択/風量/シートヒーター/ステアリングホイールヒーターの調整を、コントロールディスプレイ下部にあるメニューか、音声コマンドによって操作できる。

ラゲッジルームは通常時が500L、後席をたたむことで最大1630Lまで拡張が可能。標準装備のコンフォートアクセスと自動テールゲートにより、大きな荷物でも簡単に搭載することができる。オプションのトレーラーカップリングを装着するとで、最大2000kgまでの牽引にも対応する。

新型BMW M5 ツーリングを動画でチェック!

「Mハイブリッド・システム」を搭載する、新型「BMW M5」の走行シーン。

史上初の電動となる新型「BMW M5」がデビュー「最高出力727PSを発揮するPHEVパワートレイン搭載」【動画】

BMWは、40年の歴史を誇るハイパフォーマンスセダン新型「M5」を発表した。7代目モデルには、M5史上初となるプラグインハイブリッド「Mハイブリッドシステム」が導入される。2024年7月に英国で開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでワールドプレミアされ、11月から生産が開始される。

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