【パリ・ショー】コンパクト電動SUV「ルノー 4 E-Tech エレクトリック」がデビュー

EVに生まれ変わったフレンチコンパクト“キャトル”「ルノー 4 E-Tech エレクトリック」がワールドプレミア【動画】

「ルノー 4 E-Tech エレクトリック」のエクステリア。
ルノーは、ベストセラーコンパクト「4(キャトル)」を復活させた。パリ・モーターショーで、電動クロスオーバーへと生まれ変わった「ルノー 4 E-Tech エレクトリック」を発表した。
ルノーは、現在開催中のパリ・モーターショーにおいて、フル電動コンパクト「ルノー 4 E-Tech エレクトリック」を初公開した。1960年代に投入され、コンパクトカーの世界に革命を起こした初代「4(キャトル)」のエッセンスを現代的に再解釈し、最新のフル電動パワートレインを搭載する多目的クロスオーバーへと生まれ変わった。

Renault 4 E-Tech electric

確かな実用性を備えた“使える”として開発

「ルノー 4 E-Tech エレクトリック」のエクステリア。
ルノー 4 E-Tech エレクトリックは、「AmpR スモール」ベースのコンパクトなサイズながらも、十分な室内空間とラゲッジスペースを実現。あらゆる用途に対応するEVが完成したと、ルノーは胸を張る。

2022年のパリ・モーターショーにおいて、ルノーはかつての「4(キャトル)」を思わせるデザインコンセプト「4EVER トロフィー 」を公開。カリスマ的な人気を誇ったフレンチコンパクトの復活を宣言した。今回のパリ・モーターショーでは、4EVER トロフィーと共に、フル電動クロスオーバーとして開発された「ルノー 4 E-Tech エレクトリック」をワールドプレミアしている。

ルノー 4 E-Tech エレクトリックは、初代キャトルのDNAを受け継ぎ、現代的な内外装と装備を持った、多目的コンパクトカーとして開発。最新のフル電動パワートレインを搭載し、最新のコネクテッド機能も導入、都市部におけるコミューターとしてだけでなく、生活に密着したフル電動モデルとしてルノーのEVラインナップに加わる。

キャトルを思わせるファニーなエクステリアは、オプションのキャンバスルーフ「Plein Sud」が組み合わせられ、モダンでありながらも、大胆なレトロフューチャーデザインを実現。インテリアのモジュール式レイアウトには、ルノー製EVでは初となる折りたたみ式パッセンジャーシートを導入し、420Lもの大容量ラゲッジスペースも確保された。

2種類の電動パワートレインをラインナップ

「ルノー 4 E-Tech エレクトリック」の充電シーン。
ルノー・グループが開発したフル電動フル電動プラットフォーム「AmpR スモール」を採用。「コンフォートレンジ」と「アーバンレンジ」という、出力と航続距離が異なる2種類のパワートレインをラインナップする。

ルノー 4 E-Tech エレクトリックは、先にデビューした「ルノー5 E-Tech エレクトリック」と同様、ルノー・グループが開発したコンパクトカー用フル電動プラットフォーム「AmpR スモール」がベース。スケールメリットによるリーズナブルな価格を実現した。

パワートレインは「コンフォートレンジ」仕様が、最高出力152PS、最大トルク245Nm、52kWh容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、最大航続距離は400km。0-100km/h加速は8.5秒、最高速度は電子リミッターで150km/hに制限される。都市部での移動に特化した「アーバンレンジ」仕様は、最高出力121PS、最大トルク225Nmに抑えられ、40kWh容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、最大航続距離は300kmが確保された。

ルノー・グループのファブリス・カンボリブCEOは、ルノー 4 E-Tech エレクトリックについて次のように説明を加える。

「ルノーは欧州市場においてEVのラインナップ拡充を進めています。ルノー 4 E-Tech エレクトリックの投入により、その勢いはさらに加速するでしょう。メガーヌ、セニック、新型ルノー 5 E-Tech エレクトリックと電動モデルを導入してきましたが、ラインナップに実用的なコンパクトカーが欠けていました」

「多用途かつ機能的なルノー 4 E-Tech エレクトリックには、大容量で積み込みやすいラゲッジスペースが備わっています。日常のさまざまなニーズを満たす1台だと言えるでしょう。さらにドライブや快適性をサポートする便利なテクノロジーも数多く搭載しました。まさに、時代が求めていたEVの誕生です」

レトロとモダンが融合したエクステリア

「ルノー 4 E-Tech エレクトリック」のエクステリア。
エクステリアは前後ライトやグリル、ウインドウ処理など、初代キャトルを思わせるデザイン要素がモダンにアップデートされて採り入れられた。

Bセグメントに投入されるコンパクトクロスオーバーとして、全長はクリオよりも90mm短く、キャプチャーよりも90mm長い4140mm。2620mmのホイールベースにより、十分なサイズの室内空間が確保された。全幅は1800mm、全高はキャプチャーと同じ1570mmに抑えられている。

今回、ルノーを象徴するコンパクトカー「4(キャトル)」の名前を復活させながらも、単なるノスタルジーではないデザインが追求された。そのエクステリアは、キャトルを思わせるレトロフューチャーなラインを持つが、スタイリッシュかつフル電動モデルらしいモダンな佇まいを手にしている。

フロントセクションの中心にレイアウトされたグリルは、キャトルから強いインスピレーションを受けつつ、周囲にライトバーを配置。全長1450mmの一体型ライトバーは、市販乗用車初導入のテクノロジーとなる。サイドのクォーターウインドウは、こちらも初代キャトルを思わせるデザイン要素。ルーフには、現代のクロスオーバーに求められるルーフレールが取り付けられた。

リヤセクションは、キャトルのカプセル型テールライトを思わせる、縦型3分割LEDライトユニットを採用。コンパクトなテールライトユニットに加えて、オリジナルのキャトルと同様にテールゲートをバンパー下部まで伸ばしたことで、大型の開口部と低いフロアを実現した。

あらゆる用途に対応するモジュール式レイアウト

「ルノー 4 E-Tech エレクトリック」のインテリア。
インテリアは、パッセンジャーシートと、リヤのベンチシートを折りたたむことで、様々な用途に対応するモジュール式レイアウトが採用された。

コクピットには、ステアリング奥に「10.1インチデジタルインストルメントパネル(エントリーモデルは7インチ)」を配置。この大型ディスプレイには、ドライブに関するあらゆる情報が表示される。センターには、Googleの「OpenR Link」システムを内蔵する「10インチマルチメディアスクリーン」を搭載。「OpenR Link」マルチメディアシステムは、今後数年間にわたって継続的にシステムが自動アップデートされる。

インテリアは、モジュール式レイアウトを導入。リヤに可倒式ベンチシートを採用し、パッセンジャーシートを前方へと倒すことで、用途や積載物に合わせて、自由にシートレイアウトを変更することができる。ラゲッジスペースは通常時で420Lの容量が確保されており、シートを折りたたむことで最大2200mmの長尺物にも対応。大型トランクやスキー板なども、簡単に積み込むことが可能となっている。

2620mmという長めのホイールベースにより、2列目のニースペースは164mm、ヘッドルームも853mmと、格上のキャプチャーと変わらない居住空間を実現。フロントシートの背面には、地図用ポケットと携帯電話用ポケット、コンソール後部にペットボトル用の収納スペース、コンソール上部にはUSB-Cソケット2口が用意されている。

ルノー 4 E-Tech エレクトリックを動画でチェック!

フル電動コンセプト「ルノー トゥインゴ E-Tech」のエクステリア。

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ルノーは傘下のEV部門「アンペア(Ampere)」が開発したフル電動プロトタイプ「トゥインゴ E-Tech」を10月14日に開幕するパリ・モーターショーで一般初公開する。ルノーは2026年にも2万ユーロ以下でトゥインゴ E-Techの市場投入を予告している。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…