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クレジットカードほどの薄さに驚愕
AI時代の到来により、僕らの情報収集や創造のプロセスは大きく変化しているが、このところ増加しているのが、AIを組み込んだ製品たち。その中でもボイスレコーダー「PLAUD NOTE」は、筆者の仕事の中で単なる録音デバイスを超えて革新的な、欠かせないツールになっている。長い会議や意見の合わないカウンターパートとの並行線の議論、どこに要点があるのか把握するのが難しい説明など、コミュニケーションにおいてストレスフルな状況は少なくないが、この製品とサービスは“一貫性のない散漫な話”をもスマートにまとめてくれる。
アイデアを音声で録音しておくのもおすすめだ。思いつくたびにアイデアを音声で入れておけば、あとからそれらをひとまとめにできる。喋るたびに用語や考えの中心にブレが出ても構わない。そうした曖昧で雑多な情報をまとめる力は、現代のAIが得意とするジャンルだからだ。
iPhoneの通話も録音できる
PLAUD NOTEの最大の特徴は、高精度な音声認識と自動要約機能だ。ChatGPTで知られるOpen AIが提供しているWhisperという音声認識AIを採用し、59ヵ国語に対応する高い認識精度を誇る。録音した音声はスマホに転送するとテキスト化され、さらにAIによる要約まで行われる。要約のパターンも自動的に行えるほか、会議であったりディスカッション、あるいはボイスメモのまとめなど、様々なパターンで要約させることが可能だ(現段階では外国語の文字起こしに対応するが、日本語要約に変換は非対応)。
長時間の会議や講演をこのボイスレコーダで録音しておけば、そのすべてを聞き直さなくて良いのはもちろん、文字起こし全体を読んで把握する必要すらない。要点を瞬時に把握できるからだ。ユーザーはそうした煩雑な作業に追われるのではなく、会議や講演の結論やストーリー、要点を把握して、自分のアイデアを練り込むことに集中できる。
AIが自動で文字起こしする
PLAUD NOTEは単に音声を文字に起こすだけでなく、話者分離機能やキーワードを自動抽出して検索に役立てたり、話題がどのように分岐しているのかをAIで分析し、マインドマップとしてまとめてくれる。固有名詞の識別は弱いものの、その会議や講演に自分自身が出席していたり、あるいは自分の考えをメモしているだけならば、多少の認識ミスは許容できる。容易に類推できる間違いに収まっているからだ。
さらに使いこなし次第では、クリエイティブな道具ともなり得る。例えば前述したように、この製品は録音した断片的なアイデアをひとつテーマに関しての情報としてまとめる機能もある。これを用いれば、まとまりきっていない断片的なアイデアをマインドマップとして構造化してくれるため、頭の中で散在していたアイデアを、新たな発想やストーリーの骨格へと昇華させるヒントになってくれるのだ。
iPhoneとの連携も実に簡単だ
ただしAIサービスを活用しているだけに、毎月の分数制限は300分と短め。使い始めると、あっという間に1200分利用できるPROプラン(月あたり1000円の年間契約)が欲しくなるはずだ。
REPORT/本田雅一(Masakazu HONDA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2024年 12月号
PRICE
2万7500円
評価
常にアップデートで改善されているのも嬉しい。近く録音内容について質問形式で回答を得られるようになる予定。iPhoneでの通話も簡単に録音できる画期的な機能も魅力だ。
コストパフォーマンス:4
機能性:5
実用性:5
バッテリー:5
携帯性:5
【問い合わせ】
PLAUD Japan
https://jp.plaud.ai