目次
Lancia Ypsilon Rally4 HF
ラリー仕様は80台以上のオーダーを獲得
![2025年3月1日にFIAホモロゲーション取得を予定している「イプシロン ラリー4 HF」。すでに欧州全土から80台以上のオーダーを獲得している。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2025/01/20250127_Ypsilon_Rally4HF_01-1024x683.jpg)
ランチアは、新型「イプシロン ラリー4 HF」と、2025年からイタリアにおいて初開催される「トロフェオ・ランチア」で、モータースポーツとラリーに待望の復帰を果たす。トロフェオ・ランチアは、イタリア・ラリー選手権(CIAR)の5戦で構成され、全6ラウンドで開催される。
トロフェオ・ランチアは年齢別に3つのカテゴリー「ジュニア(25歳以下)」「マスター(25~35歳)」「エキスパート(35歳以上)」が用意された。各カテゴリーの上位3名に賞品が授与され、毎レース9名のドライバーを表彰。賞金総額は36万ユーロで、ウイナーは2026年シーズンのヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)のランチア・オフィシャルチームへの参加権が与えられる。
トロフェオ・ランチアが開催される各イベントでは、サービスパーク内に「ランチア・コルセHFビレッジ」を設置。ドライバー、コ・ドライバー、チームスタッフ、ゲスト、パートナー、ファンが一堂に会し、ラリーの歴史に最も多くのページを刻んできたランチアの魅力に浸ることができるという。
現時点でトロフェオへの参戦登録はスタートしていないが、ヨーロッパ中から、すでに80台以上のランチア・イプシロン・ラリー4 HFが予約を獲得。2025年3月1日に予定されているFIAのホモロゲーション取得を前に、ランチアのモータースポーツ復活プログラムは、一定以上の成功を収めたと言えるだろう。
様々なスペシャルポイントを用意
![トロフェオ・ランチアには最終リザルトに課されるポイントに加えて、「ベスト・パフォーマー」「ミキ・ステージ」「ラリー+」といったスペシャルポイントシステムが導入される。](https://motor-fan.jp/genroq/wp-content/uploads/sites/2/2025/01/20250127_Ypsilon_Rally4HF_04-1024x713.jpg)
2025年シーズンのトロフェオ・ランチアの登録料は、シーズン通してわずか2500ユーロ。この費用には、スパルコによってデザインされた「ランチア・コルセ HF」レーシングオーバーオールとチャンピオンシップ用レーシングウェアが含まれる。
イベントでフィニッシュラインに到達したすべてのドライバーは、総合ランキングとカテゴリーランキングの両方で、トロフェオ・ランチアのポイントを獲得。また「ベスト・パフォーマー」「ミキ・ステージ」「ラリー+」と銘打ち、ボーナスポイントを獲得するチャンスも導入される。
「ベスト・パフォーマー」は、純粋なスピードを評価し、各ラリーで最速タイムを記録したドライバーに5ポイントのボーナスポイントを付与。このボーナスポイントは、ドライバーがラリーを完走できなくても与えられる。
「ミキ・ステージ」は2度のWRCチャンピオンに輝いたミキ・ビアシオンに因んでおり、イベントの最終SS(ミキ・ステージ)でベストタイムを記録したドライバーに、3ポイントのボーナスポイントが与えられる。これはWRCにおける「パワーステージ」と同種のシステムで、すべてのドライバーに最後までプッシュすることを促す施策となる。
「ラリー+」は、すべてのドライバーが1シーズンに1度、自分の得意なラリーを事前指定するジョーカーカード。事前に指摘したラリーにおいて、最終的に5位以内に入れば、総合ランキングとカテゴリー別ランキングの両方に追加ポイントが加算される。ランチア・トロフェオの各カテゴリーチャンピオンは、2025年末にトリノで開催を予定している年間表彰式に参加。このガライベントにおいて、3つのカテゴリーの勝者に最終的な賞品が授与される予定だ。
【トロフェオ・ランチア 2025カレンダー】
第1戦 タルガ・フローリオ 5月8日〜11日
第2戦 ラリー・ドゥ・ヴァリ 5月30日〜31日
第3戦 ラリー・ディ・ローマ レグ1 7月4日〜5日
第4戦 ラリー・ディ・ローマ レグ2 7月6日
第5戦 ラリー・デル・ラツィオ 9月13日〜14日
第6戦 ラリー・サンレモ 10月17日〜18日