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Ferrari Challenge Japan


1993年に始まった伝統的ワンメイクレース「フェラーリ・チャレンジ」は、ジェントルマンドライバー、つまりアマチュアレーサーによるレースだ。マシンは今年からGT3カテゴリー級の速さを持つ「296 チャレンジ」が導入された。通常1ラウンド2日開催で1日1レース開催され、それぞれで勝者が生まれる。さらに同一レース内で、ドライバーのスキルに併せてクラス分けされる。まずは上位クラスのトロフェオ・ピレリとエントリークラスのコッパ・シェルに分けられ、さらにそこからエキスパートとアマチュア(Am)に分けられて、都合4クラスが用意される。
プロが参加するトロフェオ・ピレリは、フェラーリ・チャレンジのデビュー戦となる若手女性プロドライバーの小山美姫がポールポジションを獲得すると、タイヤマネージメントも完璧にこなして、296 チャレンジでの初陣を鮮やかなポールトゥウィンで飾った。予選3位から追い上げた植松忠雄だったが、一歩及ばず7秒差の2位に終わった。
5台が出走したトロフェオ・ピレリAmは、フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ・ヨーロッパにも参戦し、コッパ・シェルAmでクラスチャンピオンを獲得したMotohiko Isozakiがポールポジションを獲得。しかし5周目にスピンを喫して後退してしまう。終盤の荒れた展開を制したKanji Yaguraが、昨年のラウンド1鈴鹿以来の優勝を遂げた。
コッパ・シェルAmクラスで嬉しい初優勝

4台が出走したコッパ・シェルは、昨シーズンランキング2位のPhil Kimがトロフェオ・ピレリAmに匹敵する予選タイムでポールポジションを獲得。得意とする鈴鹿サーキットでポールトゥウィンを達成した。今回最多となる16台がエントリーしたコッパ・シェルAm。予選ではRyutaro Saitoがポールポジションを獲得するも、12周目にスピンを喫して後退。参戦2年目のNorikazu Shibataがトップに立つと、残り2周を安定したタイムを刻んで嬉しい初優勝を遂げた。
296 チャレンジによる初のフェラーリ・チャレンジ・ジャパンは、2つのクラスで劇的な初優勝が誕生するレースだった。F1日本GPの決勝も行われる4月6日のレース2(9時45分スタート)は、雨が予報されており、また違った劇的な展開が訪れるかもしれない。
PHOTO/Ferrari S.p.A