ランボルギーニ ウラカン テクニカ、デビュー! V10シリーズの決定版は後輪駆動に専用エクステリアを採用

ランボルギーニ ウラカン テクニカ誕生! シリーズを締めくくるハイパフォーマンスを実装

「Y」が強調された新デザインを纏いデビューした「ランボルギーニ ウラカン テクニカ」。
「Y」が強調された新デザインを纏いデビューした「ランボルギーニ ウラカン テクニカ」。シリーズの最後に相応しいパフォーマンスを約束する。
アウトモビリ・ランボルギーニは、V10搭載のウラカン・シリーズを総括した新モデル「ウラカン テクニカ(Huracan Tecnica)」を発表した。

Lamborghini Huracan Tecnica

RWDとSTOの間を埋める存在に

「ランボルギーニ ウラカン テクニカ」のエクステリア。
ウラカン テクニカは、現行ウラカンのラインナップにおいて、RWDとサーキット走行に特化したSTOの間を埋める存在となる。

ウラカン テクニカは、公道とサーキット両面でドライビングの楽しさを追求し、完璧なライフスタイルを求めるカスタマーに向けて開発。「テクニカ(Tecnica)」のネーミングは、ウラカンの技術力の進化を体現しており、パワーユニットを強化しただけでなく、エクステリアはエアロダイナミクスを強調し、ひと目で分かる特徴が与えられた。

ランボルギーニの会長兼CEO、ステファン・ヴィンケルマンはウラカン テクニカの投入について、次のようにコメントした。

「ウラカン テクニカはランボルギーニのデザイン性と技術力を凝縮し、サーキットを走るときも街中を走るときも魅力的なファン・トゥ・ドライブを実現しました。ドライバーがクルマと路面に強いつながりを感じられるよう開発されています。そのポテンシャルを余すことなく使うべく、あらゆる走行モードや環境下において、使いやすさも追求しました」

「これはヴァーチャルエクスペリエンスの時代に、ピュアなテクノロジーと身体感覚へのオマージュとなる1台です。そして、このテクニカの登場でウラカンのラインナップが完成しました。『RWD』とサーキットに特化した『STO』の間を埋め、テクノロジーやパフォーマンスを劇的に進化したデザインで完璧に表現しています」

STOと同じスペックのパワーユニットを搭載

「ランボルギーニ ウラカン テクニカ」のエクステリア。
搭載される5.2リッターV10・NAユニットは、STOと同じ最高出力640cvを発揮。足まわりもテクニカ専用セッティングが与えられている。

ウラカン テクニカには、ウラカン STOと同じ最高出力640cv・最大トルク565Nmを誇る5.2リッターV型10気筒自然吸気エンジンを搭載。乾燥重量は1379kgで、パワーウェイトレシオ2.15kg/cvを実現した。日常走行では快適に、サーキットやワインディングロードなどパフォーマンスが要求される局面では最大限のパワーとトルクを発揮できる高いレスポンス性能が与えられている。

車両運動性能統合制御システム「LDVI(Lamborghini Dinamica Veicolo Integrata:ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ)」システムを搭載。このシステムは車両側とセットアップを統合することで、ドライブ中のあらゆる挙動を制御。ドライバーの意図を予想して事前制御を行い、完璧なドライビングダイナミクスを提供する。

後輪駆動のウラカン テクニカには専用のサスペンションセッティングを採用。「STRADA」「SPORT」「CORSA」の各ドライブモードに応じたすべてのダイナミックシステムがテクニカ専用に再調整されており、それぞれのシチュエーションに相応しい高度なハンドリング設定を楽しむことができる。

モータースポーツからインスパイアされた新開発のブレーキ冷却マネジメントにより、公道・サーキットを問わずに優れた制動性能を発揮。テクニカに採用されたカーボンセラミック・ブレーキは、専用設計された冷却ディフレクターとキャリパーダクトが採用された。適切なエアフローをブレーキディスクへと導くことで熱放散を最大化し、ブレーキフルード温度とブレーキペダルの伸びを低減。ディスク温度を適温に下げることで、ブレーキパッド消耗を抑える効果も持つ。

エッセンサ SCV12をイメージしたシルエット

「ランボルギーニ ウラカン テクニカ」のエクステリア。
イプシロン(Y字)形状をアピールするフロントセクションは、エッセンサ SCV12をイメージ。より低くワイドなアピアランスを手にしている。

大胆かつ洗練されたエクステリアは、スーパースポーツとしての魅力とサーキットにおけるパフォーマンスの象徴という、異なるふたつのキャラクターを両立。エアロダイナミクスの追求による効率性のアップと軽量化技術により、独自のエレガンスを保ちながら従来のウラカン・ファミリーとは一線を画する個性も手にしている。

全長はウラカン EVOから61mm延長。全高と全幅は変わないものの「エッセンサ SCV12(Essenza SCV12)」のデイライト・オープンラインをイメージしたシルエットが採用されたことで、より低くワイドなアピアランスを実現している。 

筋肉質なショルダー形状が与えられたフロントセクションは、軽量フルカーボンファイバー製ボンネットが組み合わせられた。Y(イプシロン)字デザインが組み込まれた新形状バンパーには、ウラカンとしては初となるエアカーテンが組み込まれている。また、新形状フロントスプリッターは、より低位置からホイールへとエアフローを導き、ダウンフォースと共にブレーキ冷却性能向上に寄与する。

固定式リヤウイングを採用

ランボルギーニ ウラカン テクニカのエクステリア。
リヤセクションは垂直リヤガラスを採用して後方視界を改善。エアロダイナミクスも一新され、固定式リヤウイングが導入されている。

リヤセクションでは、新形状の垂直リヤガラスを採用したことで後方視界を向上。軽量カーボンファイバー製エンジンフードの奥には、ウラカン テクニカの心臓部であるV10自然吸気エンジンを垣間見ることができる。最適化されたエアインテークを備える新しいリヤバンパーや、オプションでブラックペイントも可能なリヤディフューザー、新形状の六角形型デュアル・エキゾーストパイプなど、リヤのイメージは一新されている。 

固定式リヤウイングなど新たなエアロダイナミクスを採用した他、アンダーボディはエアロディフレクターによって最適化。この結果、ウラカン EVO RWDと比較してリヤセクションのダウンフォースレベルは35%も向上した。さらにドラッグレベルを20%も削減したことで空力バランスは従来から大幅に改善し、ブレーキング時やコーナーリング時の安定性が大幅に進化している。

テクニカ専用のHMIインターフェース

「ランボルギーニ ウラカン テクニカ」のインテリア。
コクピットにはウラカン テクニカ専用のHMIを導入。あえて色調を抑えることで、ドライバーの視認性を向上させている。

インテリアにもエクステリアと同様に、幅広いカスタマイズオプションを展開。コクピットに設置された調節式スポーツシートはドライバーをレーシーな世界へと導いてくれる。さらに軽量ドアデザイン、軽量チタン製リヤアーチ&ホイールボルト、サーキット走行を楽しむ人のために6点式シートベルトなどのオプションを組み合わせることも可能だ。

コクピットにはウラカン テクニカ専用のHMI(ヒューマンマシンインターフェイス)が採用された。ドライバーズシート側のインストゥルメントパネルは、パイロット正面に大きく弧を描くように配置し、さらに色調を抑えることで視認性が向上した。センターコンソール・ディスプレイには、LDVI機能をリアルタイムに表示するほか、「Apple CarPlay」「Android Auto」「Amazon Alexa」など、多くのコネクティビティ機能に対応している。

標準のエクステリアカラー8色に加え、カスタマイズプログラムの「アド・ペルソナム」を活用することで200色以上のペイントオプションから選ぶことも可能。さらに、テクニカ専用アルカンターラ・インテリアトリムや、特別なカラー&デザインのステッチ、“Tecnica”モチーフを採り入れたシートボルスターなど、専用のインテリアオプションも用意されている。

開幕戦イモラに37台のエントリーが集まった、ランボルギーニ・スーパートロフェオ・ヨーロッパ。

非公開: ウラカン スーパートロフェオ EVO2デビュー! ランボルギーニのワンメイクシリーズに投入 【動画】

4月1〜3日、イタリアの象徴的なサーキットであるイモラにおいて、2022年シーズンのランボルギーニ・スーパートロフェオ・ヨーロッパの開幕戦が開催される。14年目を迎えるランボルギーニのワンメイクシリーズは、ニューマシンの「ウラカン スーパートロフェオ EVO2」のデビュー戦となり、全4クラスに37台がエントリーした。

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著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…