目次
2台の貴重なレーシングカーを常設展示に追加
レジェンド・ルーム7「シルバーアローズ、レースと記録更新(Silver Arrows – Racing and Records )」セクションにおいて、新たに2台のレーシングカーが加わった。
1910年製「ベンツ “プリンツ・ハインリッヒ” スペシャル ツーリングカー(Benz “Prinz Heinrich” special touring car)」は、1910年に開催されたプリンツ・ハインリッヒ・ファールト・コンテストに出場したレーシングカーで、世界に2台しか存在しない「ベンツ&シー(Benz & Cie)」製オリジナル車両のひとつ。デュアルイグニッションや4バルブ技術など、当時の最先端技術が搭載されている。
もう1台は、1932年製「メルセデス・ベンツ SSKL アヴス レーシングカー(Mercedes-Benz SSKL Avus racing car)」。 空力的に最適化されたボディワークが導入されており、ベルリンで開催されたインターナショナル・アヴス・レースにおいて、マンフレート・フォン・ブラウヒッチュが優勝を果たしている。
SSKL アヴス レーシングカーのオリジナル車両はすでに存在しないため、メルセデス・ベンツはアーカイブ資料を用いて2019年にオリジナルに忠実な車両を復元。今回、公開されているのは、この復元車両となる。
特別展『Moving in Stereo』の会期を延長
現在、メルセデス・ベンツ・ミュージアムでは常設展示に加えて、大規模特別展『Moving in Stereo』を開催中。展示されているのは、メルセデス・ベンツ・アートコレクションが所有する、1910年から現代にかけて制作された150点以上もの芸術作品となる。
ヴィリー・バウマイスター、アドルフ・ヘルツェル、オスカー・シュレンマーといった、ドイツを代表する古典から、クレマン・コギトール、アリア・ファリド、カオ・フェイ、ハリス・エパミノンダといった国際的な若手アーティストまで、絵画/スケッチ/彫刻/ライトオブジェクト/写真/インスタレーション/ビデオ作品など、幅広い作品を楽しむことができる。『Moving in Stereo』展は会期が延長されており、2023年9月17日まで開催されることが決まった。